本・書籍
ビジネス
2020/5/21 17:00

堀江貴文「これからはひたすら遊ぶ人がお金を稼ぐ時代」

「もう、パソコンはいらない。スマホがあればどこにいても働けるし稼げる」

 

堀江貴文さんは5月11日発売の新著『スマホ人生戦略 お金・教養・フォロワー35の行動スキル』のなかでこう書いています。

 

堀江さんはもうほとんどパソコンを使いません。ビジネスもプライベートも連絡はLINEなどのスマホアプリが中心で、メルマガの原稿もフリック入力を駆使してスマホで書いているといいます。

 

新型コロナウイルスの感染拡大防止策としてテレワークが推奨されているいま、会社に出社してパソコンにしがみついて仕事をしている人は、時代の変化に取り残され、職を失うかもしれません。

 

しかし、スマホを本来の使い方で使えば、時代に取り残されることなく生き残ることができます。スマホで人生を切り開く――その秘訣を新著から一部を抜粋して紹介します。

 

 

2010年に刊行した書籍『稼げる 超ソーシャルフィルタリング』(青志社)の中で、僕は次のように述べている。

 

iPhoneがもっと広い層に使われるようになると、仕事のあり方や会社のあり方も完全に変わってくるだろう。それに伴ってライフスタイルも変わり、社会変化も徐々に起こる。

どのような変化かと言うと「個の時代」になるのだ。

(中略)

「みんなで力を合わせて仕事する」という形態が、会社のようなトップダウンで物事が決まっていくヒエラルキー構造の組織ではなく、もっと個人同士がコラボレーションし合うフラットな組織が多くなってくるのではないだろうか。そうなると個人個人のリテラシーがより重要視される。

だから個人のリテラシーと能力を高め、会社に頼らなくても自分のスキルを高めていけるような生き方をしないとならなくなるだろう。

 

この本が出版された2010年は、iPhoneのユーザーはまだ少なく、Gmailやメーリングリストが最も便利なツールだった時代だ。アプリの種類も、ビジネスで使えるものは限られていた。そんな頃に、僕はすでにSNS全盛の時代を見通していて、セルフブランディングの重要性を説いていた。

 

当時は「個の時代」と言っても、誰もピンとこなかった。ひとつの企業と同じぐらいの発信力を、普通の学生やビジネスパーソンが持てるという社会を、想像できなかった。インフルエンサーという言葉も当然、存在しなかった。

 

10年前の発言は、ほとんどの場合が劣化する。しかし、僕の言葉は古びていないどころか、まるでいま言ったかのような鮮度で現在の人々にも刺さるだろう。

 

普通の人よりも未来を見通せる自分を自慢しているわけではない。本書の冒頭で説明した通り、インターネットの〝概論″が身についていたから、スマホとは「個の時代」を創出するツールであることが早い時期から理解できていただけだ。

 

10年経って、やっと僕の言葉に人々の理解が追いついてきたという印象だ。

 

自分という「価値」を発信しよう

スマホに搭載されているAIの進化には著しいものがある。昨今は、このAIを理解している人と、理解していない人の間で格差が広がっている。前者の得ている恩恵と後者の不利益のギャップは、新しい経済格差と言っていいだろう。

 

テクノロジーの進化は、人々から仕事を奪い始めている。会社に勤めてモノをつくり、それを売ってお金を稼いで、そこから賃金をもらう――。こうした20世紀型の雇用形態は、遠くないうちに崩壊するかもしれない。

 

雇用の大崩壊というより、雇用の概念すら消えてなくなるだろう。人々は自分で仕事をつくり出し、自ら稼ぐことが主流になるのだ。

 

これからは、遊ぶだけで仕事になる! 本書を含めて、僕はさまざまな著書でそう述べている。ウソではない。これから売るものは「モノ」ではなく「個人の価値」になる。個人の価値はひたすら遊ぶことによって生まれてくるのだ。

 

スマホを使って、好きな遊びを見つけ、その遊びを楽しんでいる「個」をSNSなどで発信していこう。テクノロジーを使いこなす人は、すでにそれで稼いでいる。

 

料理愛好者、コスメ愛好者、書籍紹介愛好者、心理学愛好者、楽器演奏愛好者など、遊びを極めた多くの「個人」が、遊びで極めた知識と楽しみを掛け合わせて、Instagramerなどとして発信することにより、需要をつくり出している。

 

こうした発信のスキルは、もちろん会社に勤めている人でも応用できる。Twitterなどでも、「◯◯社の社員としての自分」という〝個人ブランド″を発信しながら仕事を進めている人が多い。会社のブランドを利用して、自分のやりたいことを社内外でプロジェクト化していく賢いやり方だ。

 

好きな情報を発信して「個」の価値を高めながら、会社に最大限の利益を還元していく。こんなやり方が、あなたは10年前に想像できただろうか?

 

いま、誰もが自分という「個」の価値を上げる意識を持つべきだ。

 

仕事が消えていく「個の時代」に、自分の価値を創出できない人は、生き抜いていくのは難しい。だが、その壁を越えるのは簡単なことだ。

 

スマホで遊べ。それだけでいいのだ。

 

 

【書籍紹介】

スマホ人生戦略 お金・教養・フォロワー35の行動スキル

著者:堀江貴文
発行:学研プラス

「スマホとは何なのか?」「どう使えば人生は最大化するのか?」 IT起業家として、インターネット黎明期から第一線を走り続けた堀江貴文さんが今まで語らなかった“スマホの真実”を、縦横無尽に語り尽くします。お金、教養、フォロワー…すべてをゲットして、小さなデバイスで人生を大きく変えていくコツが凝縮された一冊。

Amazonで詳しく見る
楽天ブックスで詳しく見る