グルメ
立ち食いそば
2016/5/19 12:21

【昼は立ち食いそば】ミシュラン一つ星店で修行をした亭主が奏でる「あきば」は麺が違った!

立ち食いそば店の食べ歩きが趣味で、立ち食いそばムックも執筆したことがあるライター、平島憲一郎さんが気になるお店をレポートするコーナー。今回は、とことんこだわりぬいた麺に定評のある東京・秋葉原の「あきば」を紹介します。

 

風味もコシも群を抜いたそばはつゆとの相性も抜群!

↑冷やかけあきばそば(560円)。「冷やかけあきばそば」は、そばの風味とのどごし、鮮烈なだしの香りに驚かされる。
↑冷やかけあきばそば。そばの風味とのどごし、鮮烈なだしの香りに驚かされる

 

立ち食い激戦区の秋葉原にあって「あきば」は、そばへのこだわりがトップクラスだ。麺には常陸の上質のそば粉を使用。これを機械でこねたあと、ミシュランひとつ星店で修行後に手打ちそばの店を経営していたご主人が、手ごねで仕上げる。これにより生地の間に空気が入って「ミルフィーユ」状態になり、味わいが増すのだ。

 

↑店内に製麺機と麺打ち台を設置。ここでそば粉や小麦を使ってどんな麺ができるか“実験”するうちに、新メニューのアイデアが生まれるのだとか
↑店内に製麺機と麺打ち台を設置。ここでそば粉や小麦を使ってどんな麺ができるか“実験”するうちに、新メニューのアイデアが生まれるのだとか

 

そんな手間をかけたそばは、色白でやや太め。角がしっかり立った麺をひと口食べると清涼なそばの香りが広がり、また驚くほどのコシがある。

 

↑冷やし中華。本来うどん向きの小麦を使用。強力なコシと芳醇な小麦の香りが堪能できるよう、トッピングは最少限にしている

 

人気メニューの「冷やかけあきばそば」は、きゅうり、揚げ玉、わかめ、温玉などをトッピング。キリッと辛口のつゆはだしの風味が豊潤で、しかも雑味がない。また、国産とオーストラリア産のハイブリッド小麦をラーメン用に自家製麺した「冷やし中華」は、麺のモチモチ感と小麦の香りが圧巻だ。聞けば元々「冷やし中華をうどん用の粉で作ってみたらどうなるだろう」という実験精神で作ってみた一品なのだという。

 

↑外光がたっぷり入る明るい店内。ウッディな内装で、落ち着いた雰囲気となっている
↑外光がたっぷり入る明るい店内。ウッディな内装で、落ち着いた雰囲気となっている

 

オープンして数年。地元のビジネスマンのほか、遠方から訪れるそば好きも多い。店主は一見頑固そうだが、話を聞くとなんとも気さく。「あきば」は、ガラス張りの明るい店内で、気取らずに絶品そばが味わえる貴重な店である。

 

↑店舗は昭和通り沿いに立つビルの1階に立地。店頭では、大きな木の板に書かれた「そば・うどん あきば」の看板が独特の存在感を放っている
↑店舗は昭和通り沿いに立つビルの1階に立地。店頭では、大きな木の板に書かれた「そば・うどん あきば」の看板が独特の存在感を放っている

 

店舗情報(食べログ) http://tabelog.com/tokyo/A1310/A131001/13113589/