グルメ
立ち食いそば
2016/7/5 7:00

【昼は立ち食いそば】江戸前立ち食いそばの完成形を提供する淡路町の「六文そば 須田町店」

本日紹介するお店は、東京・淡路町の「六文そば 須田町店」です。黄色い看板で知られる同店は、都心三区を中心に多店舗を展開する人気店。「ゆで麺&黒いつゆ」という、往年の江戸前立ち食いそばのイメージをそのまま体現したそばを提供しています。なかでも須田町店はつゆが濃厚で、激しくうまいと評判のお店です。

 

めん、つゆ、天ぷらが三位一体で激しくうまい!

↑五差路の中洲の三角地帯に店を構える。この一角にだけ昭和が残っているといった佇まいだ
↑五差路の中洲の三角地帯に店を構える。この一角にだけ昭和が残っているといった佇まいだ
↑店内は、カウンターの周囲に丸椅子が並ぶシンプルな作り。カウンター上部には、かき揚げ、春菊天、紅しょうが天、ピーマン天、ソーセージ天など様々な天ぷらがズラリと並ぶ

 

つゆはその濃い色とは裏腹にそれほど塩辛くない。かつお節とさば節から取っただしは強いコクと酸味があり、そこに香ばしいしょうゆの香りと適度な甘みが加わる。モチモチ食感の太麺をすするとつゆのうまみが絶妙な濃度で口の中に広がり、またそばが食べたくなる。

↑いかげそ天そば(400円)。カリカリに揚がった衣はつゆを吸っても崩れない。しかし、衣の中のいかゲソはとても柔らか
↑いかげそ天そば(400円)。カリカリに揚がった衣はつゆを吸っても崩れない。しかし、衣の中のいかゲソはとても柔らか

 

人気の天ぷらはいかゲソ天で、衣はクリスピー、大ぶりのいかゲソは柔らかだ。つゆが浸みたところをかじるといかのうまみ、衣の甘み、つゆのうまみが見事なハーモニーを奏でる。カウンターには刻み唐辛子が置かれていて、これをたっぷりかけるとうまさと辛さが倍増。気がつけば、そば、天ぷら、黒いつゆまで全部完食している、というわけだ。

↑ごぼう天そば(380円)。ごぼうが甘くて美味い。彩りと栄養を考えてにんじんも入れている
↑ごぼう天そば(380円)。ごぼうが甘くて美味い。彩りと栄養を考えてにんじんも入れている

 

麺、つゆ、天ぷらのひとつひとつが味に個性的というわけではない。だが三つが一体となることで、味のマジックが生まれる。「黒いつゆなんてしょっぱいだけ」という先入観を持つ人にこそ、ぜひこの味を体験してほしい。

↑店外の看板では、味自慢のそばつゆをアピール。かつお節とさば節を使い、昔ながらの製法でていねいに作っているのがわかる
↑店外の看板では、味自慢のそばつゆをアピール。かつお節とさば節を使い、昔ながらの製法でていねいに作っているのがわかる