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2016/2/9 20:30

ロケット打ち上げの感動を体験できる? 個人向け衛星キットが40万円より購入可能に

国内で初めて商業衛星の打ち上げに成功した「H-IIAロケット29号機」や、TVドラマ「下町ロケット」のヒットなど、にわかに再燃している宇宙開発ブームの波に乗って、個人向け小型衛星キットなる商品が発売され、話題を呼んでいます。

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衛星キットを40万円より購入可能。宇宙グッズをもらえる3000円コースも

発売したのは、宇宙葬などの宇宙関連サービスを提供する株式会社スペースシフト。東京大学と多摩美術大学の共同プロジェクトとして作られた超小型衛星「ARTSAT1:INVADER」をベースとした人工衛星開発キット「ARTSAT KIT」(アートサットキット)を、クラウドファンディングサービス「Makuake」にて販売しています。

スペースシフトでは2か月で100万円の調達を目指し、3000円~75万円まで5つのコースを用意。目玉となるのは、限定1台で「ARTSAT KIT」を通常価格80万円の半額となる40万円(打上げ費用含まず)で購入できるコース。ただし、2月5日時点でこちらのコースはすでに売り切れとなっています。

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このほか、メモリーカードにメッセージを記録して宇宙に送れる権利や、実際に宇宙から帰還した衛星のパーツを封入した「ウチュウガチャ」、特製ステッカーがセットになったコースも用意。こちらは3000円と手ごろなので、気軽にプロジェクトに参加することができます。また、「ARTSAT KIT」が通常価格の25%オフとなる60万円コース(5台限定)などもラインナップしています。

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宇宙に手が届くまたとないチャンス

今回発売された衛星キット「ARTSAT KIT」は、2014年2月28日にH-IIAロケット23号機で打ち上げられた「ARTSAT1:INVADER」の設計を引き継ぎ、改良を重ねて作られたもの。従来オーダーメイドである人工衛星をキットとして商品化することで、宇宙工学やロボット工学を教える大学などの教育機関はもとより、宇宙開発に興味のある個人でも入手可能な低価格を実現しています。

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従来でも海外から人工衛星のキットを購入することは可能でしたが、注文の煩雑さや高い価格、マニュアル類がすべて英語であるなど、利用は非常に困難でした。発売元であるスペースシフトでは、クラウドファンディングのプロジェクトを通じて、より多くの人に宇宙に興味を持ってもらうとともに、未来の日本の宇宙開発を支える技術者育成の一助になればとメッセージを発信しています

 

衛星キットには打ち上げ費用は含まれていないため、自分で民間の衛星打ち上げ業者を探す必要があるなど少々ハードルは高めですが、スペースシフトでは打ち上げ手続きのサポートも行ってくれるとのこと。

 

子どものころに宇宙への憧れていた方にとっては、実際に宇宙に手が届く貴重なチャンスですので、ぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

「Makuake」のキット販売ページ