デジタル
2017/9/4 13:30

今年のトレンドは“スマートスピーカー”! 世界最大級の家電イベント「IFA2017」をレポート

ドイツの首都、ベルリンで毎年開催されている世界最大級のエレクトロニクスショー「IFA」が開幕しました。IFAは例年9月のクリスマス商戦前に開催されることもあり、その年の秋冬以降に発売される新製品が数多く発表されることからも見逃せないイベントです。日本からはソニーやパナソニック、韓国はサムスンやLGといった大手メーカーも参加。今年はどんな製品が発表されたのか、イベント前半のハイライトを振り返ってみましょう。

↑ドイツ・ベルリンで毎年開催されるエレクトロニクスショー「IFA」が今年も幕を開けた
↑ドイツ・ベルリンで毎年開催されるエレクトロニクスショー「IFA」が今年も幕を開けた

 

ソニーは昨年のIFAで発表したデジタルノイズキャンセリング機能を搭載するBluetoothヘッドホン「MDR-1000X」が世界中で大好評を受け、今年はラインナップ構成を一気に3モデルに拡大して、1000Xシリーズとして展開します。

 

ラインナップはヘッドホンの「WH-1000XM」に、ネックバンドイヤホンの「WI-1000X」、そしてソニー初の完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」です。スマホアプリの「Sony Headphones Connect」を使ってノイズキャンセリングの効果をカスタマイズできる機能を追加したことが大きな進化のポイント。完全ワイヤレスイヤホン以外の2機種はケーブルをつなげばハイレゾヘッドホン&イヤホンとしても楽しむことができます。ヨーロッパでは9月以降から順次発売が予定されていますが、日本国内への導入も検討されているという注目機です。

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↑WH-1000XM

 

↑WI-1000X
↑WI-1000X

 

↑WF-1000X
↑WF-1000X

 

ハイレゾプレーヤーの“ウォークマン”にも新しい2モデルが発売されます。10月以降にヨーロッパで発売を予定するミドルクラスの「NW-ZX300」は、現行モデルである「NW-ZX100」の後継機。4.4mm/5極のペンタコン端子によるバランス接続に対応。ZXシリーズとしては久しぶりにタッチパネル液晶が復活しました。音質はパーツやチューニングにこだわりながら、現行最上位の“Signature”「WM1シリーズ」のクオリティを目指した、ポータビリティの高いWM1シリーズのような弟機です。ヨーロッパでの販売価格は700ユーロ前後の予定。

↑ミドルレンジの「NW-ZX300」
↑ミドルレンジの「NW-ZX300」

 

もうひとつのウォークマンは入門機の「A40シリーズ」です。基本的な音質をブラッシュアップして、LDACとaptX HDに対応するBluetoothヘッドホン・イヤホンに接続すればより高音質なサウンドが楽しめます。イヤホンを付属するモデルはデジタルノイズキャンセリング機能が利用できるほか、イヤホンに搭載するマイクで外音を取り込みながらより安全に音楽が聴ける機能が使えるようになります。ヨーロッパでの販売価格はまだ決まっていないようですが、人気のA30シリーズなみに手頃な価格で買えるハイレゾ対応の入門ウォークマンになることを期待したいと思います。

↑エントリーモデル「NW-A40」
↑エントリーモデル「NW-A40」

 

↑デザイン性も追求したハイレゾヘッドホン・イヤホン「h.earシリーズ」も最新モデルが登場した
↑デザイン性も追求したハイレゾヘッドホン・イヤホン「h.earシリーズ」も最新モデルが登場した

 

↑ラテン系の国々で人気が高いパワードスピーカーの最上位、170cmもある「MUTEKI」が誕生
↑ラテン系の国々で人気が高いパワードスピーカーの最上位、170cmもある「MUTEKI」が誕生

 

↑ソニーモバイルが開発するオープン型の完全ワイヤレスイヤホン「Xperia Open-Ear Concept」
↑ソニーモバイルが開発するオープン型の完全ワイヤレスイヤホン「Xperia Open-Ear Concept」

 

パナソニックからはハイエンドオーディオのテクニクスブランドから、スピーカーも一体になったオーディオシステム“OTTAVAフォルテ”「SC-C70」が発表されました。かの有名なオーケストラ、ベルリン・フィルが共同で音質決定に関わったという、上質なサウンドを再現するこだわりのカジュアルオーディオ。ヨーロッパでは9月に900ユーロ前後で販売を予定しています。またフラグシップのアナログプレーヤー「SP-10R」の開発がスタートしたことも伝えられました。発売は来年の夏ごろを予定しているそうです。

↑テクニクスの高級一体型オーディオシステム“OTTAVAフォルテ”「SC-C70」
↑テクニクスの高級一体型オーディオシステム“OTTAVAフォルテ”「SC-C70」

 

↑あのパナソニックの定番ヘッドホンのBluetooth版と思われる新製品「RP-HTX80B」
↑あのパナソニックの定番ヘッドホンのBluetooth版と思われる新製品「RP-HTX80B」

 

LGエレクトロニクスはハイレゾ対応のAndroidスマホ「V30」を発表しました。今回のモデルのオーディオ的な特徴は前機種のV20から引き継ぐパワフルな「Quad-DAC」を搭載したほか、ハイレゾ音源をいい音で、ストレージ容量を節約しながら楽しめるMQAのテクノロジーに対応したことなどが挙げられます。デュアルレンズカメラやF値1.6の明るい「クリスタルクリアレンズ」によって高精細な動画・写真撮影が楽しめます。約6.0型のディスプレイはHDR対応。B&O PLAYのイヤホンが付属します。

↑LGブースのエントランス。55インチのOLEDを216枚並べた圧巻の光景!
↑LGブースのエントランス。55インチのOLEDを216枚並べた圧巻の光景!

 

↑日本でも発売された有機ELテレビWシリーズ
↑日本でも発売された有機ELテレビWシリーズ

 

↑遂にMQA対応も実現したハイレゾスマホ「LG V30」
↑遂にMQA対応も実現したハイレゾスマホ「LG V30」

 

サムスン電子はIFAが開幕する少し前にスマホの新端末「GALAXY Note 8」の発表を済ませていたので、IFAで発表された製品はやや小粒な印象を受けましたが、やはりその充実したバラエティに引きつけられざるを得ません。日本でも発売される可能性がありそうな製品はスポーツタイプのスマートウォッチ「Gear Sport」。本体は50m防水として、心拍センサーも内蔵されているので、スポーツシーンだけでなく日常のヘルスケア用デバイスとしても活躍してくれそうです。

↑サムスンのスマートウォッチ「Gear Sport」
↑サムスンのスマートウォッチ「Gear Sport」

 

↑プレーヤー機能を内蔵するユニークな完全ワイヤレスイヤホン「Gear IconX 2018」を発表
↑プレーヤー機能を内蔵するユニークな完全ワイヤレスイヤホン「Gear IconX 2018」を発表

 

そして今年のIFAは予想されていた通り、AIアシスタントを搭載する「スマートスピーカー」が多くのブランドから発表されました。日本のブランドも堂々参戦!ソニーとパナソニックはGoogle Assistantを採用。オンキヨーはGoogle AssitantにAmazon Alexaの二刀流で勝負に挑みます。スマートスピーカーによる音声コマンドで操作できる家電やサービスもIFA会場のそこかしこで見つけることができます。年に一度の“お祭り”の模様は、また改めてトピックスごとにまとめながら詳しくレポートしたいと思いますので、楽しみにお待ち下さい。

↑ソニー初のGoogle Assistantを搭載するスマートスピーカー「LF-S50G」
↑ソニー初のGoogle Assistantを搭載するスマートスピーカー「LF-S50G」

 

↑パナソニックもGoogle Assistant搭載のスマートスピーカー「SC-GA10」を発表
↑パナソニックもGoogle Assistant搭載のスマートスピーカー「SC-GA10」を発表

 

↑オンキヨーのAmazon Alexaを搭載するスマートスピーカー「P3」
↑オンキヨーのAmazon Alexaを搭載するスマートスピーカー「P3」

 

↑こちらはオンキヨーのGoogle Assitant搭載版スマートスピーカー「G3」
↑こちらはオンキヨーのGoogle Assitant搭載版スマートスピーカー「G3」

 

↑パナソニックが子どもと遊んでくれる“おはなしロボット”のコンセプトを出展
↑パナソニックが子どもと遊んでくれる“おはなしロボット”のコンセプトを出展