家電
扇風機・サーキュレーター
2016/6/10 15:36

【レビュー】冷房で凍える夏よサラバ! 創風機「Q」が生む「ソヨソヨ」「ファサー」な自然な風に驚いた!

扇風機とサーキュレーターの1台2役をこなす、パナソニックの創風機「Q」。「1/fゆらぎ」による自然な風と、「誘引気流構造」による強力な気流の両方を実現しているのが特徴です。Qが活躍するシーンで、その風を体感してみました。

 

扇風機&サーキュレーターの1台2役

「扇風機」と「サーキュレーター」は、見た目は似ていますが機能は大きく違います。扇風機は風を身体に当てて涼しくする機器、サーキュレーターは直線的な気流によって室内の空気をかきまぜ、冷暖房の効率を良くする機器なのです。

 

パナソニックが2015年に発売したQ(キュー)は、その両方の機能を備えた創風機。Qには首振り機能がありませんが、2016年5月には、最大360度の首振りができるスタンドが発売され、本体と首振りスタンドをセットにしたモデルも発売されます。今回は、その首振りスタンドとのセットを試してみました。

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↑パナソニックの創風機「Q」と、首振りスタンドのセット

 

「窓が開いてる?」と勘違いした自然な風

それではまず、扇風機として使ってみましょう。

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↑ソファーに座り、約1m離れたところの床に設置しました。風向の上下は、スタンドに置く角度で調整できます。風向は自分に向け、首振り機能はオフにしました

 

↑「1/fゆらぎ」をオンにして、風量は適宜切り替えながら試します
↑「1/fゆらぎ」をオンにして、風量は適宜切り替えながら試します

 

取材時の室温は24℃で、やや暑いかな? というくらい。この状態で「Q」のスイッチを入れ、しばらくテレビを観ていました。まず感じたのは、風の柔らかさ。風が一直線に放出されるような形状を見て、鋭い風かと思っていました。しかし実際には、そよぐような柔らかい風だったのです。

 

また、一般的な扇風機は一定時間当たり続けると身体の冷えや疲れを感じがちですが、そのようなこともありません。これは自然な風を再現する「1/fゆらぎ」機能によるもの。風が連続的に出続けるのではなく、ファサーっと空気のかたまりがやってきてはやみ、またソヨソヨと身体をなでられる、そんなイメージでした。そのため、長時間当たっていても疲れないのでしょう。

 

余談ですが、テストした部屋は風通しが良く、窓を開けていると気持ちの良い風が吹き抜けます。このチェックをしながらうっかりテレビに没頭してしまったとき、肌に風を感じて「あれ、部屋の窓開いてたっけ?」と思って目をやると、窓は閉まっていました。それは、「Q」の風だったのです。それほど自然な風だったということでしょう。

 

360度回転する首振りスタンド付きで部屋の中央にも置ける!

2016年5月には「首振りスタンド」が発売され、「Q」本体と首振りスタンドがセットになったモデルも登場します。

↑首振りスタンド。首を振る範囲を、60度~360度まで設定できます
↑首振りスタンド。首を振る範囲を、60度~360度まで設定できます

 

一般的な扇風機の首振り機能は、180°程度の範囲で往復するというものです。そのため、部屋全体に対して使うには隅に設置する必要があり、「近くの人には強すぎ」「遠くの人には弱すぎ」ということになりがちでした。
「Q」の首振り機能では、最大360°の回転が可能。そのため、部屋の中央に置いて全体に風を行き渡らせることができます。スタイリッシュなデザインのため、部屋の真ん中にあっても雰囲気を損なうことはありません。他のインテリアにそぐわない場合には、テーブルの下などに設置してもいいでしょう。

 

サーキュレーターでは静音性が高いのがうれしい

次に、サーキュレーターとして使ってみます。テストした部屋は2部屋が仕切りなくつながっているのですが、片方の部屋にしかエアコンがないため、もう1方の部屋はエアコンが効きにくくなっています。ここで、「Q」を使ってみました。

↑エアコンがないほうの部屋に「Q」を設置してスイッチオン。そしてエアコン(冷房)もオンにしました
↑エアコンがないほうの部屋に「Q」を設置してスイッチオン。そしてエアコン(冷房)もオンにしました

 

エアコンをオンにしてもなかなか冷えなかった部屋が、「Q」を使わない場合に比べて早く温度が下がるのを感じます。また、「Q」を使っていないと「エアコンのある部屋は寒いのに、隣の部屋はまだ暑い」という状態になっていたのですが、そのような温度差も明らかに減少しました。

 

もう1つの特徴として、動作音の小ささも挙げれられます。これまで使ったことのあるサーキュレーターは動作音が気になっていたのですが、「Q」は同じ風量でも動作音が小さいように感じました。5段階ある風量のうち、さすがに「4」以上だと送風音をハッキリ感じますが、「3」はやや聴こえるレベル、「2」以下ではほとんど気にならないレベルです。

 

羽根を一枚ずつ洗う必要がないので掃除がラク

扇風機やサーキューレーターは、使っているうちに羽根の部分にホコリが付着するため、定期的に掃除が必要です。

「Q」には羽根はありませんが、フィルターの掃除は必要です。どちらを面倒だと思うかは人それぞれですが、複雑な形状の羽根を1枚1枚拭くよりは、フィルターの掃除のほうが楽なように感じました。

↑フィルターカバーを外したところ。中にあるフィルターのホコリを掃除機で吸うか、水洗いします
↑フィルターカバーを外したところ。中にあるフィルターのホコリを掃除機で吸うか、水洗いします

和室ユーザーにもうれしい「越前漆モデル」が登場!

冒頭の写真を見ていただくとわかるように、いくらスタイリッシュな「Q」といえど、やはり和室ではもう少しシックなデザインのものを置きたくもあります。

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↑畳と「Q」クリスタルレッドモデル。意外にマッチしている気もしますが……(他に「シャンパンゴールド」「パールホワイド」もあります)

 

そんな人にうれしいのが「越前漆モデル」。表面が本物の漆で仕上げられたモデルです。越前漆モデルは、実売予想価格10万8000円。100台限定で2016年4月6日に予約開始され、5月10日に発売予定です(生産には2か月前後かかります)。

↑文字通りの漆黒と金色の組み合わせが、和室にマッチしています。ピアノブラックのような質感は、洋室にも合うことでしょう
↑文字通りの漆黒と金色の組み合わせが、和室にマッチしています。ピアノブラックのような質感は、洋室にも合うことでしょう

 

コストもスペースも節約できエアコンとの併用にも最適

創風機「Q」は、1台で扇風機にもサーキュレーターにもなります。それは、2台を買うコストや、2台を設置するスペースが、1台分で済むということです。

●エアコンが苦手で、気持ちのよい扇風機がほしい
●部屋の広さや構造に問題があり、エアコンが効きづらいと感じている

このような人にはピッタリの製品といえるでしょう。

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創風機「Q(キュー)」

F-BM25T(首振りスタンドセット)

実売予想価格5万3870円

独自の誘引気流構造を採用したサーキュレーター兼扇風機。従来機で好評だった先進的な球体のデザインを踏襲し、新たに首振りスタンドを追加。首振りスタンドは5段階で好みの角度範囲に送風できます。

【SPEC】

サイズ/質量:W250×H336×D250mm(首振りスタンド含む)/2.8kg(本体)

首振り角度:60° / 90° / 120° / 180° / 360°

切タイマー:1時間 / 3時間

【URL】

パナソニック http://panasonic.jp/

創風機Q http://panasonic.jp/fan/q/