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掃除機
2016/10/21 21:16

「ダイソン史上最も吸う」と豪語! 吸引口が2つでボール付きアップライト型クリーナーが登場!!

「変わらない吸引力」「他のどの掃除機よりも多くのゴミを吸い取る」の強気なキャッチコピーでお馴染みのダイソン。そのダイソンが、10月20日にアップライト型とキャニスター型の掃除機を発表しました。

 

発表会の会場で「他のどの掃除機よりも」ということは、「既存のダイソン製品よりも多くのゴミを吸い取るのか? ダイソン史上最もゴミを吸う製品なのか?」と、シニア デザインエンジニアのマーティン・ピーク氏にちょっと意地悪な質問をしたら、自信たっぷりの笑顔で「もちろんだ!」と答えてくれました。小さなゴミすら残さず、お部屋を徹底的に掃除したい人には注目の商品ですね。

 

アップライト型とキャニスター型の2タイプを発表

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今回発表されたのは、アップライト型の「Dyson Small Ball 掃除機(上写真右・ダイソン スモール ボール ※以下Small Ball)」とキャニスター型の「Dyson Ball Animal+Fluffy 掃除機(上写真左・ダイソン ボール アニマル プラス フラフィ ※以下Animal+Fluffy)」の2製品。Small Ballは10月27日から販売を開始し、実売予想価格が税別4万9800円。Animal+Fluffyは実売価格10万5320円(発売中)です。

 

Small Ballは6日にニュースリリースの出ている商品なので、ニュースに敏感な人ならすでに概要を見ているかもしれません。細部まで丁寧に作り込まれていて取り回しが良い製品です。まずはこちらから見ていきましょう。こちらは19個のサイクロンを同時に機能させる特許技術「2 Tier Radial(ツーティアーラジアル) サイクロンテクノロジー」を採用しています。

↑ハンドルを伸ばすことで長身の男性でも腰を曲げることなく自然な姿勢で掃除できます。モデルはマーティン・ピーク氏
↑ハンドルを伸ばすことで長身の男性でも腰を曲げることなく自然な姿勢で掃除できます。モデルはマーティン・ピーク氏

 

↑使う時は最初にヘッドを足で抑え、本体を傾けてロック解除。ロックすれば自立させられるので収納時やちょっと手を離したいときなどに便利
↑使う時は最初にヘッドを足で抑え、本体を傾けてロック解除。ロックすれば自立させられるので収納時やちょっと手を離したいときなどに便利

 

アップライト型としては8年ぶりの新製品Dyson Small Ball

Small Ballは日本向けのアップライト型としては、2008年に登場した「DC24 motorhead」以来、実に8年ぶりの新製品です。アップライト型とは、縦長本体の下部吸い込み口にヘッドを装着した掃除機のこと。国内メーカーでは業務用以外でほとんど発売されていませんが、カーペットの掃除に最適で、アメリカ、イギリスなどでは主流となっています。このアップライト型の特徴は、ヘッドとモーターの位置が近くてホースがないため、パワーが減衰しづらく効率良くゴミが吸えること。反面、ヘッドが重くなるため小回りが効かず、腕に負担がかかってしまうのが難点です。

 

新しいSmall Ballはこの不満を数々の工夫で解消し、2 Tier Radial サイクロンテクノロジーのパワーを十二分に発揮しながら、腕への負担も小さく、取り回しやすいように設計されています。例えば、「Ball(ボール)テクノロジー」の搭載。重心を球状本体の中心に置くことで、方向転換のときに腕や手首に余計な力が掛からず、少ない力でヘッドをスムーズに動かすことができます。

↑前後はもちろん、左右に細かく首を振っても引っかかりづらくなっています
↑前後はもちろん、左右に細かく首を振っても引っかかりづらくなっています

 

ブラシがカーペット深くに押し込める

もうひとつ、本機は新開発の「セルフアジャストクリーナーヘッド」を採用。こちらは、カーペットとフローリングなど異なる素材の床面でも、ヘッドの密閉性をしっかり調整して吸引力を一定に保つ機能を持っています。一般に掃除機のヘッドの気密性が高いとヘッドが床に貼り付く力が強くなり、ゴミが取れる一方でヘッドが重くなって取り回しがしづらくなります。ところが、セルフアジャストクリーナーヘッドは床面の違いで気密性にムラができないよう、ヘッドにサスペンションのような機構が組み込まれていて、カーペットのような柔らかくでこぼこした床面ではヘッドが沈み、ヘッド内のブラシをカーペットに深く押し込めるようになっています。

 

なお、ヘッド内には赤と黒の2つのブラシが並んでいますが、このうち黒いナイロン製のブラシは一本一本の毛が長くて硬く、カーペットの奥まで入ってゴミを効率良く掻き出します。赤い短いブラシは静電気の発生を抑えるカーボンファイバー製で毛並みが柔らかく、フローリングから微細なホコリを取り除く役目を持っています。

↑ヘッドが沈む機構を備えたセルフアジャストクリーナーヘッド
↑ヘッドが沈む機構を備えたセルフアジャストクリーナーヘッド

 

↑ヘッドは取り外し可能で、写真はカバーを展開してブラシを露出したところ。毛足の短い赤いブラシは静電気を抑制するカーボンファイバーブラシで、消費電力の低減にも貢献します
↑ヘッドは取り外し可能で、写真はカバーを展開してブラシを露出したところ。毛足の短い赤いブラシは静電気を抑制するカーボンファイバーブラシで、消費電力の低減にも貢献します

 

もうひとつの吸気口があり高い場所も掃除できる

もう一つ特筆したいポイントが、吸い込み口が2つあること。ヘッド部分とは別にハンドル部分のパイプを取り外すと、パイプの下からホースが引き出せ、その先にアタッチメントを装着して利用できます。こちらは、以下の写真をご覧いただいたほうがわかりやすいでしょう。なお、ハンドルのパイプはホースとアタッチメントの間に延長パイプとして装着できるため、照明の傘など高いところを掃除するときに便利です。家電量販店などの店頭で見る際は、セルフアジャストクリーナーヘッドと付属ブラシは、ぜひ試してみてください。

↑ハンドルの付け根の赤いボタンを押すとハンドルが外れます。そして、ハンドルのあった場所に空洞が。なんと、ホースになっていて取り外してぐんぐん延ばせます! ハンドルは格納したホースの中に突っ込むように設置するギミックです

↑ハンドルの付け根の赤いボタンを押すとハンドルが外れます(上写真)。そして、ハンドルのあった場所に空洞が。なんと、ホースになっていて取り外してぐんぐん延ばせます(下写真)。ハンドルは格納したホースの中に突っ込むように設置するギミックです
↑ハンドルの付け根の赤いボタンを押すとハンドルが外れます(上写真)。そして、ハンドルのあった場所に空洞が。なんと、ホースになっていて取り外してぐんぐん延ばせます(下写真)

 

↑ハンドルは格納したホースの中に突っ込むように設置するギミックです
↑取り外したハンドルを接続すると、かなり高いところにも届きます

 

↑付属のブラシは2種類。隙間&ブラシのコンビネーションノズルと、小型のT字をしたステアツール。ステアツールは床面などにこびりついた少し手強いホコリなどを掻き取るもの。いずれも本体背面に収納します
↑付属のブラシは2種類。隙間&ブラシのコンビネーションノズルと、小型のT字をしたステアツール。ステアツールは床面などにこびりついた少し手強いホコリなどを掻き取るもの。いずれも本体背面に収納します

 

 

床面に応じて2種類のヘッドを使い分けられる

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さて次に、この発表会で初めて世に出たキャニスター型「Animal+Fluffy(アニマル プラス フラフィ)」にも触れておきましょう。こちらは、Dyson Ball Fluffyシリーズの最上位機種で、室内のハウスダストを徹底的に掃除したい人向け。

 

24個のサイクロンを同時に機能させる特許技術「2 Tier Radial サイクロンテクノロジー」や、1150Wで1分間に最大10万1000回転する独自の高速モーター「ダイソン デジタルモーターV4」などのテクノロジーを採用し、高い集じん力を発揮します。大きな特徴は、床面に応じて2種類のクリーナーヘッドを付け替えて利用できる点。本機には、主にカーペット向けの「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」と、主にフローリングや畳向けの「ソフトローラークリーニングヘッド」の2つが付属します。

 

同社の製品に限らずほとんどの掃除機は、フローリングもカーペットも同じクリーナーヘッドを利用します。このため、フローリングに最適に設計すればカーペットで使いづらく、カーペットに最適にすればフローリングが掃除しづらくなり、どちらでも使いやすくするにはどこかで妥協が必要になりがち。そこで、思い切ってクリーナーヘッドを2つ用意し、ユーザーが付け替えて利用することで、フローリングでもカーペットでも最強の吸い取りパフォーマンスが発揮できるようにしたわけです。

↑左が主にフローリング用のソフトローラークリーナーヘッド。右が主にカーペット用のダイレクトドライブクリーナーヘッド。ダイレクトドライブクリーナーヘッドは、Small Ballのセルフアジャストクリーナーヘッドと似ていますが、サスペンションのような機構は搭載していません
↑左が主にフローリング用のソフトローラークリーナーヘッド。右が主にカーペット用のダイレクトドライブクリーナーヘッド。ダイレクトドライブクリーナーヘッドは、Small Ballのセルフアジャストクリーナーヘッドと似ていますが、サスペンションのような機構は搭載していません

 

なお、デザインエンジニアのマーティン氏は掃除機選びのポイントの1つとして、「吸い取りのパワーを重視する人なら、コード付きのほうが絶対優秀だって覚えておいてね」と教えてくれました。つまり、同じダイソンでも、吸引力で選ぶならコード付きのSmall BallとAnimal+Fluffyが有利というわけです。なかでも、Small Ballは本体をごろごろと引っ張って掃除したくない人で、床面の異なる複数の部屋を持つ、ある程度広い家に住んでいる人向け。Animal+Fluffyは微細なアレルゲンが気になるといった、清潔感にこだわる人に手に取ってほしい商品といえます。

 

【SPEC】

Small Ball
サイズ/質量:W280×D360×H806mm/5.42kg
コード長:5.7m
付属ツール:コンビネーションノズル、ステアツール

Animal+Fluffy
サイズ/質量:W205×D385×H250mm/2.75kg
コード長:5.0m
付属ツール:ダングルフリータービンツール、カーボンファイバーソフトブラシ、リーチアンダーツール、フトンツール