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2017/1/18 21:07

季節家電のトップメーカーが作るニッチ家電が実はスゴイ! 12段階に煎り分けるコーヒー豆焙煎機はプロ顔負けの本格派!

家庭用石油ファンヒーターで日本一のシェアを誇る新潟のメーカー「ダイニチ工業」。このダイニチ工業、主力製品は、ともにメーカー別販売台数1位の石油ファンヒーターと加湿器ですが、実はそれ以外の商品も魅力的。コーヒー豆の焙煎専用機、光合成促進機やスモークマシンなど、個性的でマニアックな商品が揃っています。

↑スタイリッシュなツートーンカラーが目を惹く家庭用石油ファンヒーターのハイエンドモデル「FW-3716SDR」。部屋の温度や人の有無で繊細に運転をコントロールし、「快適性」と「省エネ性能」を両立しています
↑ダイニチ工業の主力商品の石油ファンヒーター。写真はハイエンドシリーズ「SDR TYPE」(写真はFW-3716SDR・実売価格2万8730円)。部屋の温度や人の有無で繊細に運転をコントロールし、快適性と省エネ性能を両立しています

 

↑ダイニチプラス ハイブリッド加湿器
↑ダイニチの加湿器の主力「 ハイブリッド加湿器RXシリーズ」(8畳用1万3800円~)。お手入れがカンタンで、圧倒的な静音性が魅力です

 

真の「コーヒー通」のニーズに応える焙煎機

なかでも、筆者が特に注目したのがコーヒー豆の焙煎機です。最近は「サードウェーブコーヒー」ブームの到来で、一杯一杯を丁寧に入れるコーヒーが注目されています。このため、コーヒー豆を自宅で挽いてドリップする人も多いでしょう。そして、豆の挽きかたや、ドリップでコーヒーの味が驚くほど変化することがわかると、次に挑戦したくなるのが「豆の焙煎」。浅煎りなら豆感の強いコーヒー、深煎りなら苦味のあるドッシリした味と、同じ豆でも全く違った味が楽しめます。そして、豆の焙煎を自宅でするもうひとつのメリットが、保存性の高さ。豆は焙煎前なら3年ほど保存が可能。ですが、焙煎後は10日以内に飲み切ることが推奨されます。自宅焙煎ができれば、10日で飲み切れるぶんだけ焙煎できるのもうれしいですね。

 

とはいえ、この「豆の焙煎」は、生豆と2000円ほどの銀杏煎り器があればできるのですが、火加減などが非常に難しいのが難点。しかも、15~20分ほどコンロの上で振り続ける必要があるので、体力も必要です。

↑生豆はインターネットでも入手可能。なんとダイニチ工業でもさまざまな種類の生豆を発売しています。1kg単位での販売になりますが、生豆は長期保存できるので安心です
↑生豆はインターネットでも入手可能。なんとダイニチ工業でもさまざまな種類の生豆を発売しています。1kg単位での販売になりますが、生豆は長期保存できるので安心です

 

ボタンひとつで焙煎からドリップまでできる!

そこで注目したいのが、ダイニチの「カフェプロ」シリーズ。こちらは、面倒な焙煎をボタンひとつでできる焙煎機。今までもコーヒー用焙煎機はありましたが、ほとんどが業務用でした。このため、家庭に置くには大きすぎ、一回の焙煎で大量の豆が必要だったのです。その点、カフェプロシリーズは設置面積が240mm×265mm。一般的な家庭でも置きやすいサイズとなっています。ちなみに、カフェプロシリーズのモデルは2機種。ひとつは豆の焙煎から挽き、ドリップまでを自動で行う「カフェプロ503(MC-503・税抜8万円)」、そして焙煎専用の「カフェプロ101(MR-101・税抜12万円)」です。

↑写真左がドリップまで可能なカフェプロ503。右は焙煎専用機のカフェプロ101。どちらの製品も、絶妙な温度コントロールで豆を焙煎。焙煎後には素早く冷却して、豆の香りを閉じ込めてくれます
↑写真左がドリップまで可能なカフェプロ503。右は焙煎専用機のカフェプロ101。どちらの製品も、絶妙な温度コントロールで豆を焙煎。焙煎後には素早く冷却して、豆の香りを閉じ込めてくれます

 

ドリップまで可能なカフェプロ503は、一回で焙煎する豆の量は60gで、コーヒー約10杯分。そして、焙煎の度合いは3段階から選択できます。個人的にうれしいのは、豆を挽くのに臼歯式のミルを内蔵していること。家庭用全自動コーヒーメーカーの多くは、プロペラ式ミルを内蔵しています。このプロペラ式は安価ではありますが、豆の挽きにバラツキがでやすいデメリットもあります。一方、カフェプロは臼歯式のミルで、豆の挽きにもこだわっているのです。

↑本体上部から生豆を入れ、焙煎の強さを設定するだけ。驚くほど簡単にコーヒー豆の焙煎ができます
↑本体上部から生豆を入れ、焙煎の強さを設定するだけ。驚くほど簡単にコーヒー豆の焙煎ができます

 

↑最初は緑がかっていた生豆(左)が、だんだん香ばしい香りとともに見慣れたコーヒー豆に変化していきます。変化をみているだけでも楽しいですね
↑最初は緑がかっていた生豆(左)が、だんだん香ばしい香りとともに見慣れたコーヒー豆(右)へと変化していきます。色の変化をみているだけでも楽しいですね

 

↑焙煎とドリップは別設定になっているので、焙煎中にコーヒーをドリップすることも可能です。焙煎したての豆は非常に香ばしく鮮烈な味。また、1日~2日寝かせることで、マイルドな味に変化するそう。この変化を楽しめるのも自家焙煎ならではです
↑焙煎とドリップは別設定になっているので、焙煎中にコーヒーをドリップすることも可能です。焙煎したての豆は非常に香ばしく鮮烈な味。また、1日~2日寝かせることで、マイルドな味に変化するそう。この変化を楽しめるのも自家焙煎ならではです

 

風味と煎り加減を指定できる焙煎専用機もある!

「せっかく家で焙煎するなら、もっと細かく調整したい!」という人は、焙煎専用のカフェプロ101がおススメです。こちらは、一度に焙煎する量が120gに増えますが、なんと焙煎の風味を「酸味」から「苦味」までの3段階、そして煎り加減を「浅煎り」から「深煎り」までの4段階。つまり、全部で12段階から細かく選択できるのです。また、焙煎の途中でも豆を取り出すことができるので、時間を計って「自分だけ」の焙煎も可能です。

 

ちなみに、コーヒー豆の焙煎で一番重要なのは「ムラのない加熱」です。カフェプロシリーズは、上下からじっくり熱を加えるダブル焙煎方式で、この煎りムラを解消。石油ファンヒーター開発で長年培ってきた「加熱」の技術が活かされています。

↑カフェプロ503は、焙煎された豆がドリップ用のホッパーに自動供給されますが、カフェプロ101は本体横の引き出しから豆を取り出します
↑カフェプロ503は、焙煎された豆がドリップ用のホッパーに自動供給されますが、カフェプロ101は本体横の引き出しから豆を取り出します

 

防火訓練に使われるスモークマシンなどニッチな製品も面白い!

さて、ここまではコーヒーの焙煎機について書きましたが、そのほかにも様々なユニークな製品があります。たとえば、スモークマシン「ポータースモーク」。これは、その名の通り「煙を出す」ための装置です。消防や防災訓練などに使われるほか、舞台の演出として使われることが多いそう。また、気流をチェックするといった試験に使われることもあるようです。持ち運びがしやすいボトルセットタイプの「PS-2005(税抜22万円)」と、長時間スモークを噴出できる「PS-2105(税抜24万円)」の2モデルが用意されています。

↑名前の通り、煙をもくもくと排出するスモークマシン。専用の液体をセットして使用します 
↑名前の通り、煙をもくもくと排出するスモークマシン。専用の液体をセットして使用します

 

使用時の動画はコチラ

 

炭酸ガスを発生させる「光合成促進機」も発売!

このほか、ハウスを使った園芸用の製品もあります。ひとつはハウスの温度をコントロールする園芸専用の暖房機「蘭 RA-328(税抜9万8000円) 」。もうひとつが「光合成促進機 RA-439K(税抜12万円) 」です。植物は光合成をすると、ハウス内の炭酸ガスを消費してしまいます。光合成促進機は、この炭酸ガスを放出する機械なのだそうです。ちなみに、どちらも使用する燃料は灯油。家庭用石油ファンヒーターで、さまざまな安全に関するノウハウがあるダイニチ工業の製品だけに、安心して使えるのはうれしいですね。

↑ハウス用の暖房機。蘭など、温度管理が難しい植物の栽培に力を発揮するそうです
↑ハウス用の暖房機。蘭など、温度管理が難しい植物の栽培に力を発揮するそうです

 

↑炭酸ガスを発生する光合成促進機。筆者は光合成促進機という製品が世の中にあることを、ここで初めて知りました
↑炭酸ガスを発生する光合成促進機。筆者は光合成促進機という製品が世の中にあることを、ここで初めて知りました

 

ちなみに、これらの製品は、どれもダイニチ工業の主力製品である石油ファンヒーターの技術を応用しているそう。たとえば、焙煎機は温度コントロールの技術を、スモークマシンは石油ファンヒーターの気化器の技術を応用しているそうです。安全性や技術力の高さで日本一となった石油ファンヒーターの技術を使って、どのような製品が開発されていくのか? 今後も非常に楽しみです!

 

ダイニチ工業 http://www.dainichi-net.co.jp/