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2017/9/29 20:00

スバル XVは結局どういう人向け? 1.6Lと2.0Lどっちを選ぶべき? XVのメリット・デメリットを解説

“なんちゃってSUV”が増加している昨今、XVは悪路も走れるコンパクトなSUVとして高評価を得ています。しかし、本車の真の魅力は細部の作り込み。使い勝手と走行性能の両面を自動ライターの小野泰司さんが掘り下げます。

 

最新設計の基本骨格が優れた走りと安全性を実現

XVは、SUVらしさを手軽に味わいたい人にオススメの一台です。インプレッサがベースであるため、専用ボディを持つライバルに対して、個性こそ多少控えめ。しかし、随所に“タフに使える道具感”を漂わせる造形を持ち、室内の広さや快適性もバッチリです。一方、最低地上高は並のSUVをしのぐ200mmを確保。駆動方式は4WDが標準なので、走破性でライバルに負けません。また、ルーフレール非搭載車なら、車高が立体駐車場に対応する1550mmに抑えられる点も魅力です。

 

ボディサイズを考慮すれば、荷室の使い勝手もSUVとして納得の出来栄えです。さすがにキャンプ道具を満載してフル乗車、という使い方には向きません。ですが、気の利いたファミリーカー、あるいは2〜3人分の遊び道具を積み込んで使うなら申し分ありません。

 

また、スバルの最新作らしく、XVは走りの質感が高いことも魅力。SGP(スバルグローバルプラットフォーム)と名付けられた新世代の骨格はトップクラスの安全性を確保するとともに、優れた操縦安定性と快適性を持ちます。このクラスのSUVとしては、走りが楽しめる仕上がりです。現状では、1.6Lエンジンモデルだと力不足を感じる場面が少なくないことと、トランスミッションが洗練されていない点は残念。ですが、2リットル版であれば、そんな問題を意識する機会は少ないはずです。

 

日ごろ直接目にしない部分や実際に乗らないとわからない部分がしっかり作られたクルマは「当たり」であることが多いです。XVはまさにそうした例にぴったり当てはまる良モデルといえます。

 

「安全性、快適性、走りはトップクラス! これは当たりです」

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スバル
XV
213万8400円〜273万2400円

SPEC【1.6i-L EyeSight】●全長×全幅×全高:4465×1800×1550mm ●車両重量:1410kg ●ホイールベース:2670mm

実用性を備えながらも都会的な「スポカジスタイル」を取り入れたモデル。駆動方式は全グレードで4WDを採用しています。運転支援システム「アイサイト(ver.3)」を筆頭とした先進安全装備も充実しています。

 

広さだけでなく優れた快適性も魅力

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室内が広いインプレッサがベースなので、前後席は十分な空間が確保されています。最新骨格の恩恵で、高い快適性も確保。

 

様々な使い方ができ載せる荷物を選ばない

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荷室容量は後席を使用する通常時で385リットルを確保。床下にはサブトランクが備わり、荷物も固定できます。

 

1.6Lは経済的ですがパワー不足な場面も

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エンジンは、水平対向4気筒で排気量は1.6リットルと2リットル。XVとの組み合わせだと、前者はややパワー不足感があります。

 

【まとめ】

歩行者保護エアバッグに加え、アイサイトを標準化するなど、安全性の高さは世界的にトップクラス。新世代骨格の採用で走りのパフォーマンスも高く、誰が買っても満足できる内容です。

 

XVのライバルモデルはコチラ!

20170823_suzuki_3-6

トヨタ
C-HR
251万6400円〜290万5200円

プリウスに続き、新世代プラットフォーム「TNGA」を採用した小型SUV。独創的なデザインでヒット中です。動力源はハイブリッドとガソリンを用意しています。

 

【解説してくれた人】

自動車ライター

小野泰治さん

国産車、輸入車問わず幅広く試乗しています。1000km級のロングドライブもまったく苦になりません。