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レコーダー
2018/10/24 19:00

自室のデスクで楽しめる「ミニTV録画セット」を作りたい! 「REC-ON」を使った録画環境の“ちょい足し”にトライしてみた

「デスクサイドに、ちょっとしたテレビ環境を作りたい」という思いがあります。自室のPCで作業中、ラジオがわりに、ニュースやスポーツを気楽に流しておくようなテレビ。画面は小さくてもいいんです。願わくば録画、ときどき録画番組の消化もできるといいな……。

 

アイ・オー・データから発売されている「REC-ON」(レックオン)は、「ハードディスク別売り」タイプのレコーダーです。こちらは実勢価格2万円前後と手ごろなのと、光学ドライブ(BD/DVD)なしのためサイズ感も小ぶりな製品。そこで今回はこの「REC-ON」をベースに、デスクサイド用「ミニ録画セット」を作ることを思い立ちました。

↑REC-ON(HVTR-BCTX3) サイズは幅215×奥行き185×高さ43.9mm

 

本製品は見た目こそあっさりしていますが、「地上デジタル放送」「BSデジタル放送」「110度CSデジタル放送」のトリプルチューナーを備えていて、3番組までの同時録画ができるパワフルな一台。おまけに、スマホやタブレットを使った宅外への番組配信&持ち出しにも対応しています。

 

こうしてミニ録画セットは完成した!

そんな「REC-ON」を使うために、まずはUSB HDDを用意することから始めます。これに関しては、配線を増やさないためにもUSB給電対応のポータブルHDDが望ましいでしょう。容量1TBなら6000円ぐらいから購入できます。ちなみに、本体と別々に検討・購入するのが面倒という人には、「REC-ON」+対応USB HDD同梱版も用意されているみたいですよ。

↑まずは「REC-ON」にUSB HDDを接続します

 

そして一番大事なのが画面(モニター)です。デスクサイドに置くならなるべく小さいものがいいですが、レコーダーとつなげて使うような普通のテレビはそこまで小さいものがありません。そこで今回は、画面サイズ8.9インチというモバイルモニター「Diginnos DG-NP09D」をつなげて使ってみることにしました。

↑Diginnos DG-NP09D サイズは幅234×奥行き156×高さ9.4mm

 

こちらはもともと別の機会に購入したもので、HDMI入力に対応していて何にでも使える格安フルHDモニターです(実勢価格は1万4000円前後)。micro USB端子で電源を供給できるほか、本体にバッテリーを内蔵しており、数時間は電源不要で使うこともできます。ちなみに本製品はスタンドがついておらず自立しないので、テレビとして使う場合はタブレット向けのスタンドを別途用意しましょう。

↑L字変換コネクタを使えば、真横に出っ張るケーブルも後ろ側に引き込んで隠せます

 

モバイルモニターと「REC-ON」はHDMIケーブルでつなぐことになりますが、モニター側の端子が「ミニHDMI」なので変換コネクタを使います。このとき、電源用のmicro USB端子とあわせL字型の変換コネクタを用意すれば、配線をモニターの後ろ側に避けられるので見た目もゴチャゴチャしにくくなりますよ。

↑もろもろ接続するとこういう感じになります

 

そんなこんなで、「ミニ録画セット」がひとまず完成しました。「REC-ON」とこのモニターを合わせたサイズ感もぴったりで、これだけでコンパクトな録画テレビとして使えるのはうれしいですね。ケーブル類をうまくデスクの脇に逃がせば、見栄え的にいいのはもちろん使い心地も快適!

 

レコーダーとしての使い勝手はなかなかの好印象

セットが完成したところで、「REC-ON」のレコーダーとしての使い勝手もチェックしてみましょう。

 

本機はアイ・オー・データ製のレコーダーですが、中身を見てみると、大手家電メーカーのものとほぼ同じ……というか、東芝の「REGZAブルーレイ」にそっくりなユーザーインターフェイスになっていました。番組表や録画リストを見れば、分かる人には分かると思います。

↑東芝製のレコーダーによく似た番組表

 

↑録画時の画質などはけっこう細かく設定可能。フォルダを使った番組の分類もできます

 

一般的なBDレコーダーと同じような作り、操作感なので、初見でも安心して使いやすいのは間違いありません。BSデジタルや110度CSデジタル(スカパー!)にも対応しているので、対応したアンテナにつなげられればけっこうリッチな録画環境になりますね。

 

ジャンルや出演者名などを指定できる「おまかせ録画」機能がついているのもポイント高いです。マニュアルの録画予約とおまかせ録画を併用することで、内蔵のトリプルチューナーも効果を発揮。これなら、ざっくり録り貯めておいて、気が向いたときに録画番組を消化するという使い方もしやすい。

 

「ミニ録画セット」ステキなんだけど……ここは難点

今回構築した「ミニ録画セット」、録画+視聴環境としてはイイ感じになったのですが、一般的なレコーダーやテレビと違う製品を選んだ結果、使い勝手には気になったところもあります。

 

1つは「REC-ON」のリモコンです。こちらは大手AV機器メーカー製のリモコンに比べると、ボタン配置のセンスや操作感が今ひとつという印象。同じような形・大きさのボタンが多いのと、ほとんど色分けがされていないので間違えて押してしまいやすいです。使う機会が多い「サブメニュー」ボタンが方向キーから離れた位置にある、「早送り」「早戻し」「停止」のボタンがない(早送り・早戻しは方向キーの左右で行う、停止の操作はないので、「戻る」ボタンなどで代用)といったあたりもクセがあり、気になるところでした。

 

また、もう1つはモバイルモニター側の問題。そもそも赤外線リモコンに対応した普通のテレビを使っていないため、リモコン操作がききません(音量調節などはモニター本体のボタンから行う)。電源のオン・オフやボリューム調節などを1つのリモコンにまとめられないのは、普通のテレビと比べるとけっこうストレスになります。

 

また、このモニターの音が貧弱なのも気になります。そもそも音量不足により会話などが聞き取りづらいため、うっすら流しておく分にはいいのですが、ちゃんと番組の内容を観たいときには致命的。そのため不本意ながら、モバイルスピーカーを増設して解決することに。これもたまたま手持ちのスピーカーがあったからいいものの、そうでない場合はなかなか出費がかさみそう……。

↑ステレオミニジャックからモバイルスピーカーに出力して音量不足を解決

 

「REC-ON」+タブレットという選択肢も。自分に合ったセットでどうぞ!

ちなみに、「REC-ON」はスマホやタブレットのアプリからでも番組の視聴ができます。「REC-ON」の視聴アプリは番組表が統合されたものに最近リニューアルされていて、このアプリによってスムーズな録画・視聴が可能。iPadや各種タブレットを持て余しているという人は、「タブレットをミニテレビにする」という使い方も当然ありだと思います。このアプリを使えば、自室にあるレコーダーの録画番組を外出先から観ることもできますよ。

↑Android版「REC-ON」アプリ。放送中の番組・USB HDDの録画番組が観られるほか、番組表を使ってこのアプリ上から録画予約もできます

 

今回の例では、ほどよいモバイルモニターを持っていたことと、「とりあえず電源を入れればすぐ映る、リモコンで操作できる」テレビらしい使い勝手を目指した結果、ちょっと特殊なケースになりましたが、使い方はこの例の限りではありません。「REC-ON」を使った録画環境のちょい足しは、例えば「家にレコーダーはあるけど、普段家族のいるリビングなどでは思うように触らせてもらえない」という人あたりには特におすすめ。BD/DVDドライブが付いていないことから万人向けのレコーダーとは言えないものの、このコンパクトさ、2万円という安さにぴったりくるという人はいるのではないかと思います。