AV
2019/11/26 18:45

「2019東京インターナショナルオーディオショウ」で見つけた驚愕のハイエンドを価格順に並べてみた

【940万円】楽器のような華麗なフォルムが魅力「white light anniversary」

ルーメンホワイトのエンクロージャーは、内部に吸音材を入れず優雅な流線型を描いています。密度の異なる楽器グレードの木材を積層した特製品を使って、流体力学とエアープレッシャー・ダイナミックス・モデリング解析に基づいたデザインは他のどのスピーカーにも似ていません。ユニットはセラミックツイーターとセラミックスコーカー、そして、アルミハニカム/セラミックコンポジットウーハーを採用。ハイスピードで、美しい響きのある音を再生してくれます。「white light anniversary」は高さ129cm、重さ85kgで940万円です。

↑lumenwhite「white light anniversary」(940万円ペア)

 

【700万円】カーボンモノコックを使ったマジコ「M2」

マジコはテクニカルデザイナーアーロン・ウルフ氏が1996年に創立したハイエンドスピーカーのメーカーです。エンクロージャーの素材に理想とする6061-T6と呼ばれるアルミ合金を使った「Model 6」でハイエンド界に参入しました。4Way6スピーカーで高さ144.8cm、重さは何と295kg! それからもアルミ合金を使った高剛性の密閉型エンクロージャーを追求して、円筒形のアルミ合金引き抜き材を使った3ピース構造に到達しました。

↑MAGICO「M2」(700万円ペア)専用スタンド95万円

 

2019年、カーボンモノコックエンクロージャーを採用したMシリーズを製品化。多層のカーボンファイバーを3/8インチ厚で形成した外殻構造は、アルミ部品と比較して全体の重量を50%軽減しながら、60倍の強度を実現しています。また同じ内容積で外形寸法を30%小さくできます。ツイーターはダイヤモンドコーティングのベリリウムドームで、ミッドレンジにはグラフェンと呼ばれる炭素素材を世界初採用しています。鋼鉄の100倍の強度を持つ極薄のシングルレイヤー素材です。「M2」は高さ114.3cm、重さ74.84kgで700万円です。

 

【580万円】独特なスタイルのベイズ「Courante」

ベイズオーディオはゾルタン・ベイ氏がハンガリーに創立したハイエンドスピーカーメーカーです。彼が考案したBRSドライバーは超軽量素材で作られた透明な円筒形特殊な膜を駆動することで、360度方向に音を放射します。

↑BAYZ「Courante」(580万円ペア)

 

BRSドライバーの面積は通常のドームツイーターの30〜50倍も面積が広いため音のエネルギーが拡散されます。また、直径を変えながら呼吸するように動作するため、ハイスピードで、強烈なエネルギーを備えているそうです。ウーハーはポリマール・マトリックス・コンポジット(PMC)を使ったエンクロージャーに上下逆方向に取り付けられ作用反作用の原理を使って振動や共振を抑えています。6500色の中から好きな色をオーダーすることもできます。「Courante」は高さ139cm、重さ13kgで580万円です。

 

【520万円】ノード「HYLIXA」は3Dプリンタで理想の形を追求

ノードは2018年1月に生まれたばかりのスピーカーブランドで、発祥はイギリス。ワイドレンジ、点音源、小型軽量の3点を追求して設計されたのが「HYLIXA」(ハイラクサ)です。そのユニークな形状は、ツイーターと同軸上に配置したウーハーの低音をエンクロージャー後部に導いてらせん型のホーンを使って前面に出すために設計されました。ホーンの長さは全長1.6mとなり59Hzの低音を再生できます。エンクロージャーは専用スタンドと一体化されています。

 

ツイーターはリングラジエーターで、ミッドレンジは平面振動板を採用。180度の指向性を持ちます。ウーハーは後ろ向きに取り付けられ14cmのコーン型です。エンクロージャーはガラス配合のナイロン材でレーザー焼結法の3Dプリンタにより作られています。受注生産で完成には2ヵ月かかりますが、製作過程を撮影してPDFファイルでオーナーに定期的にメールしてくれるサービスが実施されるそうです。カラーは色見本帳やYMCKの指定で自由に決められるそうです。「HYLIXA」は高さ43.3cm、重さ15kgで520万円です。

↑NODE「HYLIXA」(520万円ペア)

 

↑内部は外周が巻き貝のようにらせん形のホーンになっています

 

↑ドライブするパワーアンプはCHORD「Ultima 3」(418万円ペア)。DACは「DAVE」(150万円)を使用

 

【500万円】同軸リボンシステムのピエガ「Master Line Source 3」

ピエガは1986年、スイスのホルゲンに創立され、96種類のスピーカーを製品化してきました。かなり初期からリボンツイーターと同軸リボンシステムを使ったトールボーイ型を作っています。エンクロージャーはアルミ合金の押し出し成形を採用。内部にはTIMと呼ばれる補強構造があり余分な振動を徹底的に排除しています。

↑PIEGA「Master Line Source 3」(500万円ペア)

 

ツイーターの周りをミッドレンジが囲んだ同軸構造のリボンシステムを開発して、厚さ0.02mmのアルミ振動膜を使いネオジウム磁石によって100dBを超える高能率を実現しています。再生できる周波数帯域が広く、ウーハーとのマッチングに優れています。ウーハーはアルミコーンにセラミックコーティングされたものを使っています。「Master Line Source 3」は50kHzまで再生できるラインソースドライバーを搭載して、高さ165cm、重さ65kgで500万円です。

 

このように、インターナショナルオーディオショウでは、なかなか普段はお目にかかれない超ハイエンドな製品が多数披露され、試聴会に参加することもできます。ぜひみなさんも一度足を運んでみて下さい。

 

【ギャラリー(GetNavi webでご覧いただけます)】

 

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