AV
2020/3/13 19:35

2020年春の新製品をプロがチェック! 最新AVアイテムを「じっくり使った前と後」

その4.ポップな顔した本格派イヤホン

【前】ポップなデザインがビギナーにウケそう→【後】ソニーらしさ全開のハイファイサウンド

ソニー

WF-H800

実売価格2万3950円

個性に合わせて選べるカラーが魅力のh.earシリーズ初となる完全ワイヤレスイヤホン。独自技術「DSEE HX」により、ストリーミングなどの圧縮音源もアップスケーリングして、ハイレゾ級の高音質で楽しめます。カラバリは5色で展開。

SPEC●ドライバー:6mm径密閉ダイナミック型●連続再生:最大8時間●充電時間:イヤホン1.5時間(10分充電で70分再生の急速充電に対応)、ケース3時間●質量:イヤホン片側約7.6g、ケース約48g

 

AVライター

山本 敦さん

国内外で精力的に取材を行い、雑誌やウェブに寄稿。新製品や新技術はまず試してみるのが信条です。

 

スマホでカジュアルに良い音を楽しむならコレ!

ポップで見栄えのする外観で、男女問わず若者から人気の高いh.ear(ヒア)シリーズ。デザイン先行と思われがちですが、実は最もソニーらしく均整の取れた“ど真ん中”のハイファイサウンドを聴かせてくれます。スマホでカジュアルに良い音を楽しむならコレ!

 

シリーズ初の完全ワイヤレスイヤホンであるWF–H800は、クリアなボーカルの押し出しが特に力強く、鮮度の高い音が特徴。1980~90年代の煌びやかなJ–POPにマッチしました。また、SpotifyやYouTube Musicといった音楽配信サービスなどの圧縮音源でもハイレゾ相当のサウンドにアップコンバートする高音質技術「DSEE HX」が効果絶大。スマホでカジュアルに良い音が楽しめるという点に、とても魅力を感じました。

 

完全ワイヤレス上位モデルのWF–1000XM3とは異なり、ノイズキャンセリング機能が非搭載という点には要注意。ノイキャンが不要で、ポータビリティ重視でカジュアルに使い倒したいという人なら、5000円ほどリーズナブルな本機を選ぶのはアリです!(山本さん)

 

小型かつ人間工学に基づく構造で装着時の安定性はピカイチ

コンパクトな筐体設計により、快適な装着感を実現。上位モデルと同様に、耳の3点で支える「エルゴノミック・トライホールド・ストラクチャー」を採用し、安定性が高い。

 

軽量&コンパクトなケースは外での持ち歩きが快適

充電ケースも、同社の完全ワイヤレスでは最小&最軽量。上位モデルWF-1000XM3(写真奥)と比較するとふた回り以上小さく、バッグやポケットに入れて持ち運ぶのにも便利です。

 

筐体とイヤーピースとのカラーコーデも秀逸

筐体のカラバリを豊富に揃えるだけでなく、イヤーピースのカラーと巧みにコーディネートされている点がユニーク。デザインに手を抜いていないのもソニーらしいポイントです。

 

その5.聴き取りにくい“声”を届ける専用スピーカー搭載

【前】高齢者向けの補聴スピーカーでしょ→【後】臨場感のある音はホームシアター級!

ソニー

SRS-LSR200

実売価格2万2000円

テレビにつないだ送信機から音声を無線伝送し、聞き取りやすい音で楽しめます。左右のステレオスピーカーの中央に、人の声の周波数帯だけを出力する“声”用スピーカーを新搭載しました。テレビリモコンとして使えるのも便利です。

SPEC●電源:AC、バッテリー●使用周波数帯域:2.4GHz帯●連続使用時間:約13時間(はっきり声オフ時)●充電時間:約3時間●サイズ/質量:約W182×H77×D87mm/約630g(スピーカー部)

 

本誌オーディオ担当

川内一史

妻と子どもは早く寝てしまうため、夜のテレビ鑑賞では極小ボリュームを余儀なくされています。

 

スポーツ中継での臨場感に驚かされた!

シリーズ前モデルの購入者は、60代以上が約8割。耳の遠くなった人が補聴用に使うスピーカーという認識でしたが、新作のLSR200を試したところ、開発陣の尋常ではない音へのこだわりに圧倒されました。

 

新搭載の“声”スピーカーは、その名のとおり、ニュースの声やドラマのセリフなどをしっかり立たせてくれます。食器洗いや掃除機がけをしながらの視聴でも、ある程度は内容を聞き取れました。

 

従来機よりユニット数を増やしつつ、容積を確保して音の迫力は十分。スポーツ中継では、観客のワッという歓声に包まれるなか、実況がスッと聞こえる体験が新鮮でした。ホームシアター的な楽しみ方ができることに驚き!(川内)

 

煩雑なケーブル接続にわかりやすくする工夫

テレビとケーブルで接続する送信機の底面。カラーラベルを巻いて、どのケーブルをどの端子に挿すかが直感的にわかるように工夫しました。

 

独自の構造により聞きやすさを追求

スピーカーの分解イメージ。左右2つのパッシブラジエーターが低音を持ち上げ、センターの“声”用スピーカーが200Hz帯を強化します。

 

その6.高感度センサーとF1.8の明るいレンズで夜間の運転もバッチリ録画

【前】エブリオブランドの動画性能に期待!→【後】描写力が十分に高く使い勝手も工夫アリ

JVC

Everio GC-TR100

実売価格2万6280円

フロントとリアに設置する2カメラタイプ。いずれもF1.8の明るいレンズを搭載し、暗いシーンでも明るく低ノイズな映像で記録できます。フロントカメラには、高感度・高画質のソニー製CMOSセンサー「STARVIS」を採用しました。

SPEC●動画解像度:フルHD(2カメラとも)●視野角:フロント対角167度、リア151度●サイズ/質量:フロントW90×H56×D27mm/約85g(ブラケット、ケーブル除く)、リアW55.5×H22.5×D28.5mm/約34g(ブラケット、ケーブル含む)

 

AVライター

会田 肇さん

AV機器とクルマ関連のアイテムに精通。海外で行われるモーターショーなどにも積極的に足を運びます。

 

高感度センサーを使いこなし自然な雰囲気の描写に

JVCのビデオカメラブランド「エブリオ」を冠したドライブレコーダーとしては、初の2カメラタイプ。フロントカメラにソニー製のCMOSセンサー「STARVIS」を搭載するのが注目点です。この恩恵もあり、夜間撮影での描写力は高く、ライトが照射されていない範囲もしっかり捉えられていました。日中は少し輪郭にエッジが立つものの、同センサーを備える他機種に比べれば自然な雰囲気。逆光でも白飛びせず、シーンへの対応力は高いと言えます。

 

リアカメラは視野角が抑えめながら解像度はフルHDで、後続車の様子をしっかり記録できました。また、SDカードやホルダー、ケーブルなどに備えたロック機構が秀逸。安全性や使い勝手に配慮されていたのが好印象です。(会田さん)

 

夜間やトンネル内でも対象物を鮮明に記録

「STARVIS」により、暗いシーンでも対象物の色や形をしっかり認識。トンネル内を走行中も、歩行者や対向車などを鮮明に記録します。

 

2カメラの映像を1画面で確認できる

フロントカメラの背面に3.0インチIPS液晶モニターを搭載。フロントカメラとリアカメラの映像を1画面に表示して確認できます。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

 

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