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2016/12/8 17:27

メインカメラ候補に急浮上! キヤノン最新ミラーレス一眼「EOS M5」【実写レビュー】

キヤノンのミラーレス「EOS M」シリーズの最上位モデルとして「EOS M5」が発売された。同シリーズでは初めてEVFを標準装備したほか、「デュアルピクセルCMOS AF」によるスピーディなAF駆動や、最高で約9コマ/秒の高速連写、上下チルト式の3.2型液晶、BLEによるスマホとの常時接続などを実現。見どころ満載のモデルに仕上がっている。

 

では、その機能や使い勝手、画質はどうなのか? 実写を見ながらチェックしていこう。画像をクリックすると拡大表示可能なので、気になる方はじっくり見ていただきたい(ただし、リサイズ処理をしている)。

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↑ 11月25日より発売中で、ボディのみの参考価格は11万2310円。ここではキットレンズの1つ「EOS M5・EF-M15-45 IS STM」を装着

 

進化したAFで苦手だった動きモノにも確実に対応

EOS M5を試用してまず実感したのは、操作レスポンスが軽快になったこと。特にAFは見違えるように進化している。筆者は既存モデル・EOS M3のユーザーだが、薄暗いシーンや動きのある被写体ではAFが追いつかずにシャッターチャンスを逃すなど、日ごろからそのAF性能には少しもの足りなさを感じていた。

 

だがEOS M5では、シーンの明るさや動きの有無を問わず、AFはスピーディに作動。今回は、キット付属の標準ズームのほか、高倍率ズームや広角ズーム、さらにはアダプター経由で一眼レフ用のEFレンズなども使ったが、どのレンズでもAFの速度にストレスを感じることはなかった。

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↑ EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM 50mm相当 ISO200 F5.6 1/1000秒 スタンダード

 

連写は、AF追従で7コマ/秒、AF固定で9コマ/秒に対応。既存モデルEOS M3の最高4.2コマ/秒から大きくスピードアップし、一眼レフ中級機に匹敵する連写速度となった。RAW+JPEGモード時の連続撮影可能枚数については約4枚から約16枚へと増加。連写を繰り返しても、書き込みに待たされることはほとんどない。

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↑ EF70-200mm F4L IS USM 170mm相当 ISO320 F4 1/1000秒 スタンダード

 

このAFの進化は、独自技術「デュアルピクセルCMOS AF」によるところが大きい。画素の1つ1つが2つのフォトダイオードで構成されたCOMSセンサーを備え、AF駆動時には、その全画素を使用して位相差AFを行う仕組みだ。

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↑ AF方式は、これまでの「1点AF」と「顔認識+追尾優先AF」に加えて、「スムーズゾーンAF」に対応。動きが速く予測しづらい被写体に役立つ

 

さらに、起動時間が短縮されて素早く撮影可能になったことや、撮影直後の液晶ブラックアウトが気にならない短さにまで解消されたこと、撮影後のレビュー表示の途中でもシャッターボタンの半押しによってライブビューに復帰可能になったことなども、操作の快適性を高めている。総じてレスポンスが軽快なため、スナップ撮影もストレスなく行えるだろう。

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↑ EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM 18mm相当 ISO100 F8 1/100秒 スタンダード

 

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↑ EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM 18mm相当 ISO100 F10 1/250秒 スタンダード

 

シリーズ初の内蔵EVFで本格撮影にも最適

装備の面では、やはりEOS Mシリーズで初めてEVFを内蔵した点に注目だ。約236万ドットの有機ELであり、表示は比較的大きく精細感は高い。液晶モニターが見えにくくなる晴天屋外や、ボディをしっかり支えて撮りたい望遠レンズ使用時に特に重宝するだろう。外付けEVFとは異なり、持ち運び時にかさばらず、外部ストロボを併用できる点もポイントだ。

 

さらに、新機能「タッチ&ドラッグAF」によって、EVFをのぞきながら液晶上を指でなぞって測距点を自由に移動させることが可能になった。詳細なカスタマイズも可能なため、精密なピント合わせに役立つだろう。

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↑タッチ&ドラッグAFの設定画面。背面モニターのタッチ領域を「全域」や「右上」「右半分」など7種類から選べる

 

また、EVFと液晶モニターがボディのほぼ中央、つまりレンズ光軸の鉛直線上に配置されており、撮影・再生時に視線の移動が最小限で済む。

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↑ 上に85度、下に180度まで開くチルト可動式の液晶モニターを搭載。サイズは3.2型と大きく、タッチパネルにも対応する

 

やや気になったのは、EVFの発色が鮮やかすぎること。好みの問題かもしれないが、液晶モニターに比べると彩度が高く、被写体の正確な色が分かりにくく感じた。表示の彩度を調整する機能を搭載してほしかったところだ。とはいえ、本格的な撮影をするなかでEVF内蔵によって得られるメリットは小さくない。

 

スナップから風景までメインを張れるカメラ

最後に、画質に関わる性能を確認しておこう。

撮像素子にはAPS-Cサイズの有効2420万画素CMOSセンサーを、処理エンジンには「DIGIC 7」をそれぞれ搭載する。彩度とコントラストがほどよく高められた見栄えのいい画質を確認できた。

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↑ EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM 18mm相当 ISO100 F8 1/200秒 スタンダード

 

また、感度はISO100~25600に対応。ISO1600くらいまでは高感度ノイズはあまり気にならない。APS-Cサイズの撮像素子としてはまずまずの高感度性能といっていい。

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↑ EF50mm F1.8 STM 330mm相当 ISO1250 F1.8 1/200秒 スタンダード

 

今回の試用では、日常的なスナップから動体撮影、旅の風景撮影までを快適に楽しむことができた。既存モデルEOS M3からレスポンス性能が改善されたことで、撮影の自由度が大きく広がっている。筆者はこれまでEOS M3を一眼レフのサブ機として扱っていたが、EOS M5ならサブではなくメインカメラとして使えるシーンも増えるだろう。

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↑ EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM 18mm相当 ISO500 F9 1/640秒 スタンダード

 

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↑ EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM 126mm相当 ISO100 F8 1/50秒 スタンダード