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2017/11/26 16:00

誕生日を覚えてもらうための3つの仕込み

InstagramやFacebookを見ていると、しばしばバースデーパーティーの画像に出くわす。

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仲間にサプライズで祝ってもらって幸せそうに輪の中心で笑っているあまりにもリア充な画像を羨ましく思う人は少なくないはずだ。世の中には、仲間にバースデーサプライズしてもらえる人とそうでない人がいる。私など昨年は実の母にすら誕生日を忘れられていた。周囲に自分の誕生日を把握してもらうために、どんな工夫をすると効果的なのだろうか。

 

タレントを見習う

タレント、特に売り出し中の地下アイドルなどを見ると、バースデーをファンに覚えてもらうために一所懸命なので、参考になる。彼らはSNSのアカウントにさりげなく自分のバースデーを組み入れていることも多い。例えば「MAYAKA0316」などというように。さらにSNSのプロフィールにも「バースデー 3月16日」としっかり書き込んでいる。

 

タレントやホストは、誕生日に皆から祝ってもらってなんぼというような商売だ。彼らは自分のバースデーイベントを企画し、プレゼントをいただいたり、ホストだったらシャンパンを開けてもらう。その日を盛り上げるために、コツコツと多くの人に誕生日を認知してもらうべく、日頃から行動している。祝ってもらう人は、祝ってもらうべく、仕込みを忘れないのだ。

 

メルアドやSNSに刻む

一般の人でも、メルアドに誕生日を入れている人はかなりいる。その人からメールが来るたびに、人はなんとなく記憶していくものだ。たまたまその人からメールが来た時が誕生日に近かったら、おめでとうくらいは言いたくなる。

 

以前、docomoのケータイでメールアドレス交換をすると、その人のバースデーや顔画像のデータまで付いてきたことがあった。今はメールアドレスよりもLINE交換するほうが多いので、そういったデータはついてこないけれど、今度はFacebookが「もうすぐお友達の○○さんの誕生日ですよ」と教えてくれる。人に知ってもらうためにはあらかじめ自分でデータを仕込む必要があるのだ。

 

みずから告知を書き込む

さらに広報に余念のない人は、バースデーが近くなると「もうすぐ三十路だなあ……」などとSNSにさりげなく書き始める。すると周囲が「おっ、もうすぐお誕生日なんですね」と気づいてくれる。そういう人は決して前日などには言わない。皆がサプライズの準備をする時間が取れるよう、1週間くらい前からチラチラともうすぐ誕生日ですよ情報を流してくれる。サプライズされたければサプライズを促す努力も必要なのかもしれない。

 

『ありゃまおばさんのおたんじょうび』(かとうまふみ・著/学研プラス・刊)という絵本がある。この絵本のヒロインである、ありゃまおばさんは、おっちょこちょいだけれど、みんなに愛されている。そして、誕生日を祝ってもらうために結構行動している。まず、誰かに聞こえるような大声で「今日は私の誕生日だわ!」と宣言し、ケーキを焼こうと材料を買いに行き、品切れのものがあると「誕生日のケーキなのに」とわざわざそう言って肩を落とす。そうしてふれまわれば、皆も祝ってやらざるをえない。

 

絵本でも、さりげなく教えてくれている。愛される人というのは、あけっぴろげに自分のことを語ることができる人で、だからこそ周囲も誕生日を知り、祝うことができるのだと。私は割と遠慮がちだし、何歳になったのかあまり言いたくないお年頃でもあるので、バースデーには及び腰になってしまう。でも、次の誕生日には、ごくごく特定の、ぜひ祝っていただきたい人に対してだけは、少し前からこまめに告知してみようかな。

 

(文・内藤みか)

 

【著書紹介】

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ありゃまおばさんの おたんじょうび

著作者:かとうまふみ

出版社:学研プラス

あわてんぼうのありゃまおばさんは自分の誕生日を忘れていて、当日に思い出します。あわてて買い物にでかけますが、お花もケーキ用のいちごも売り切れていて…。しかも焼いたケーキは真っ黒焦げ。でも、大泣きしていたおばさんの所に…。

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