ビジネス
エクセル時短術
2018/7/6 17:30

エクセルでシフト表を作るには? 「ガントチャート」作成手順をイチから解説

エクセルで店員の勤務表などのシフト表を作成する際、ガントチャートがあれば、手薄な時間帯を一発で発見できて便利です。このガントチャートは、積み上げ横棒グラフを使えば簡単に作成できます。あるいは、条件付き書式を使って、就業時間帯のセルを塗りつぶしてガントチャートを作成することもできます。今回は、ガントチャートを作成するワザを2つ解説します。

↑始業時の帯を透明にし、就業時間を積み上げた横棒グラフで作成したガントチャート

 

↑条件付き書式で就業時間のセルを塗りつぶして作成したガントチャート

 

「積み上げ横棒グラフ」でガントチャートを作る

積み上げ横棒グラフでガントチャートを作るには、就業時間を計算した表を作ります。縦に並ぶ氏名が表と逆になるので、軸を反転させます。就業時間帯を横軸に設定し、始業時のデータ系列を透明(「塗りつぶしなし」と「線なし」)に指定します。

↑氏名、始業時、就業時間の範囲を選択します。就業時間はCtrlキー+ドラッグで範囲を追加します。就業時間のセルD3は、終業時のセルC3から始業時のセルB3を引いています(=C3-B3)

 

↑「挿入」タブで「縦棒/横棒グラフの挿入」ボタンをクリックし、メニューから「積み上げ横棒」を選択します

 

積み上げ横棒グラフが作成されます。グラフタイトルは、セルA1の日付(曜日付き)のデータを参照します。

↑「グラフタイトル」をクリックしてから、数式バーに「=」を入力し、セルA1をクリックして選択しEnterキーを押します

 

グラフタイトルに日付と曜日が表示されます。次に縦に並んだ氏名を表の並びに揃えます。

↑氏名をダブルクリックします

 

「軸の書式設定」画面が表示されます。

↑「軸を反転する」にチェックを入れます

 

氏名の並びが表と同じになります。次は、就業時間を指定します(ここでは8~20時)。

↑横軸をダブルクリックします

 

「軸の書式設定」画面の「軸のオプション」が表示されます。

↑「最小値」に「8」を、最大値」に「20」、「単位」の「主」に「1」を入力します

 

横軸に時刻が表示されます。

↑凡例を選択しDeleteキーを押します。次に、始業時のデータ系列(青帯)をクリックして選択します

 

凡例が削除されます。最後に、選択した始業時の青帯を透明に変えます。

↑「書式」タブで「図形の塗りつぶし」の「▼」ボタンをクリックし、「塗りつぶしなし」を選択します

 

↑「書式」タブで「図形の枠線」の「▼」ボタンをクリックし、「枠線なし」を選択します

 

始業時の青帯が透明になり、ガントチャートが作成されます。

↑ガントチャートが作成されます

条件付き書式でガントチャートを作る

条件付き書式でガントチャートを作るには、勤務時間帯のセルに色を塗ります。条件には、AND関数を使って、「始業時」以降で「終業時-1」以前のセルを指定します。上下の罫線に白色を指定して時間帯を切り離すのがポイントです。

↑ガントチャートを作成する範囲を選択します

 

↑「ホーム」タブで「条件付き書式」ボタンをクリックし、メニューから「新しいルール」を選択します

 

「新しい書式ルール」画面が表示されます。

↑「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、条件欄に条件「AND(E$2>=$B3,E$2<=$C3-1)=TRUE 」を半角で入力し、「書式」ボタンをクリックします

 

この場合、時刻のセルE2が始業時のセルB3以上で、しかもセルE2が「終業時-1」以下を満たす場合、という条件をAND関数で指定して満たす(TRUE)ときと指定しています。時間帯の2行目と、始業時の列B列、終業時の列C列は絶対参照で指定します。セルG3では、時刻のセルG2(10)が始業時のセルB3(10)以上になり、終業時のセルC3(16)-1が終業時のセルC3(16)以下になるので、指定した書式で表示されます。

 

「書式」ボタンをクリックすると、「セルの書式設定」画面が表示されます。

↑「塗りつぶし」タブをクリックし、背景色を選択します

 

↑「罫線」タブをクリックし、「色」で「白」を選択し、「罫線」で「上」と「下」をクリックします。最後に「OK」ボタンをクリックします

 

セルの書式が設定され、「新しい書式ルール」画面に戻ります。

↑プレビューを確認し、「OK」ボタンをクリックします

 

ガントチャートが表示されます。

↑勤務時間帯のセルに色が付きます

 

ガントチャート作成のワザはいかがでしょうか。ビジネスではよく使うので、いずれかをマスターしましょう。