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2019/7/13 17:00

【ラ飲みの名店】「コスパの概念」が吹っ飛ぶ店を知っているか? つまみ、手打ち麺ともに衝撃的な「金町製麺」

「手打ち中華そば」のキジのうまみ、醤油の風味に独創性を感じる

ラーメンは、基本的には醤油と塩の2種類。そのうえで、仕込みによっては数量限定で日替わりの一杯を出すこともあるという。今回は、醤油と限定メニューを一杯ずつ作ってもらうことに。

↑お待ちかねのシメ。田中さんは、飲む相手によってはシメたあとにスナックなどで飲み直し、その後2回目のシメに繰り出すこともあるとか

 

提供された一杯「手打ち中華そば」は、ルックスからして美麗。チャーシューは豚と鶏の2種、ネギは切り方を変えるなどで3種。メンマではなく細身で小ぶりな姫竹を盛り付けるなど、トッピングにも手間をかけていることがわかる。

↑「手打ち中華そば」850円。スープは愛媛県産のキジガラと真昆布、鶏肉、香味野菜でダシをとり、茨城県産の柴沼醤油、長野県産のマルヰ醤油をブレンドしている

 

スープの軸は愛媛県産のキジだ。キジは高級食材だが、地鶏に似た力強いうまみがあることからあえて使用し、ふくよかな味わいを生み出している。

 

「スタイルは七彩に似たものですが、キジのうまみ、醤油の風味は金町製麺じゃなければ味わえない独創性を感じます。正直、飲んだあとに食べるのがもったいないくらいウマい。極太手打ち麺の風味とコシも、言うまでもなく絶品。機械では絶対に作れない、手で捏ねるからこその麺の食感を味わってください。僕自身、いつも片道一時間以上電車を乗り継いでここまでやってきてるんですが、この手間暇かけた贅沢な一杯を味わうためなら、どうってことないです!」(田中さん)

 

ちなみに、塩ラーメンの麺は、手打ちではなく製麺所に依頼したものを採用。そしてスープは仕入れた鮮魚のアラや、貝などを中心とした魚介ダシを使う。醤油ラーメンと違いを出すことで、メリハリを楽しめるようになっているのだ。

 

さらにもうひとつ、長尾さんが心がけているのは季節感。秋はサンマを使ったり、冬はカキやキジの白湯ラーメンを出したり、Xmasに七面鳥を使うこともあるという。

 

「麻婆ナスそば」は序盤に頼んでつまみにしても最高!

続いて、限定メニュー「麻婆ナスそば」を頂いた。

 

「麺は中華そばより太めに切られていて、刀削麺(とうしょうめん)にも似たニュアンス。大きめのナスと挽肉も食べ応えがあってイイですね。とろみある餡は、唐辛子の辛さだけではなく、花椒(ホアジャオ)の痺れもある流行りのタイプ。これは、シメじゃなく、序盤に頼んでつまみにするのもサイコーのやつです!」(田中さん)

↑日替わりの「麻婆ナスそば」950円。甜面醤、四川調味料のシャンラージャン、熟成されたピーシェン豆板醤で味付け、仕上げに花椒(ホアジャオ)と自家製ラー油をかけている

 

↑太めにカットされていることで、より弾力を楽しめる手打ち麺。濃厚で刺激的なスープとも相性抜群だ

 

絶品のつまみとラーメンを破格で楽しめ、メニューは日替わりだから行くたびに新たなおいしさを発見できる。都心からはやや離れているものの、遠出する価値は十分にあるだろう。にぎやかな雰囲気で入りやすく、「ラ飲み」入門にも最適。今夏の暑気払いに、ぜひ活用してみては?

↑取材にはGetNaviの元プロデューサー・松井謙介も駆けつけて、乾杯。このあと、ハシゴしてスナックに行ったという

 

撮影/中田 悟

 

【SHOP DATA】

金町製麺

住所:東京都葛飾区金町6-2-1 ヴィナシス金町 1F

アクセス:東京メトロ千代田線直通、JR常磐線「金町駅」徒歩2分、京成金町線「京成金町駅」徒歩1分

営業時間:平日18:00~23:00、土日11:30~14:00(L.O.)/18:00~23:00
定休日:月

 

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