グルメ
2021/9/25 17:30

“薬味”だけじゃもったいない!「みょうが」が主役の絶品レシピ4品

「茗荷(みょうが)」の旬は、春から秋にかけて。今はハウス栽培で一年中手に入りますが、これから出回るものはとくに「秋みょうが」と呼ばれ、ぷっくりと大きいのが特徴です。個性的な香りとシャキシャキした食感は、薬味にはもちろん、和製ハーブとして料理の香りづけに使うのにもぴったり。料理の影の立役者でありながら、その香りや味、食感にやみつきになる人が多いのもまた、みょうがの特徴といえるでしょう。

 

実はみょうがが大好きなんだけど、薬味以外に使いどころがわからない。という隠れファンのために、和食のみならず洋風アレンジもまじえ、“みょうがが主役”となるレシピを紹介しましょう。教えてくれるのは、料理家の上島亜紀さんです。

 

みょうがで夏バテした体調を立て直す

そうめんや冷奴(ひややっこ)などに添える薬味として定番のみょうが。普段、わたしたちがよく目にする部分は花蕾の部分で、たけのこのようにニョキニョキと地面から顔を出したところを収穫します。日陰で湿り気のある場所を好み、害虫にも強いので、家庭菜園での栽培にも向いています。

 

「みょうがには夏のイメージがありますが、秋口にぜひ食べるのをおすすめしたい食材です。夏は水分や塩分過多にをなりがちですが、みょうがに含まれるカリウムが改善してくれますし、クーラーで冷えた体の血行促進をする働きもあります。また、みょうがに含まれる香り成分のシネオールは免疫を高め、森林の空気にもたくさん含まれているα-ピネンにはリラックス効果があるといわれているなど、実は健康効果にも優れているんです」(料理家・上島亜紀さん、以下同)

 

みょうがの正しい取り扱い

そのみょうが、買ってきたら保存や下処理はどうすればいいでしょうか? 香りが飛ばないうちに、なるべく早く使いきるのは当然として、いくつかのコツを教えていただきました。

 

「まず、軸の部分が汚れていることがあるので、付け根を薄く切り落とします。それから切るのですが、繊維に沿って切るとシャキシャキした食感になりますし、断ち切るように切ると風味をより強く楽しめます。お料理によって切り方を変えてみてください。また、薬味として生で使う場合は、さっと水にさらしてから水気を切って使います。すぐに使いきれそうにない場合は、刻んで冷凍保存しておけば、パッと何にでも入れられて便利。でも、冷凍したものは香りが少し飛んでしまったり、食感が変わってしまったりするので、餃子や肉団子のタネに入れるのがオススメです。あるいは、これからご紹介する『はちみつビネガー漬け』にしておけば1週間は持ちますし、漬けたものを冷凍しておくのもいいですよ」

 

みょうがのおいしさが際立つ! 絶品レシピ4

それではさっそく、上島さんに4つのみょうがレシピを紹介していただきましょう。1品目は、保存もきいて使い勝手もいい「みょうがのはちみつビネガー漬け」。それを使ったお稲荷さんの作り方も教えていただきました。続いて「サーモンとみょうがのクリームパスタ」。みょうがはクリームやチーズ、バターともよく合うんですよ。そして最後は、これぞ“みょうがが主役”の「みょうがの肉巻き」。電子レンジの加熱であっという間に手間なしで完成します。

 

1. 保存食としても冷凍にしてもOK!
「みょうがのはちみつビネガー漬け」

はちみつの甘さがみょうがのおいしさを引き立ててくれる酢漬け。冷蔵庫にあれば、そのまま食べるのはもちろんアレンジも手軽です。「おつまみなら、これを生ハムに巻いたり、クリームチーズと合わせてバゲットにのせたりしてはいかがでしょう。漬け汁は酢の物に使うとみょうがの香りがふんわりしておすすめですよ」

 

【材料(作りやすい分量)】

みょうが……6本
酢……1/2カップ
はちみつ……50ml
塩……小さじ1

 

【作り方】

1. みょうがは付け根を薄く切り落とし、縦に3cm切れ目を入れる

「包丁を入れておくと味馴染みがよくなります」

 

2. 保存容器に調味料を入れてよく混ぜ、みょうがを加える

「瓶であれば消毒をしてから使います。みょうがを入れたら瓶ごと軽く振り、漬け汁を馴染ませましょう」

 

3. 冷蔵庫で一晩以上置く

「一時間くらいたったら、もう一度瓶を振って混ぜましょう。少量なら保存袋で漬けると楽ですよ」

 

この「みょうがのはちみつビネガー漬け」を使ったアレンジレシピを、次のページで教えていただきます。


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

2. みょうがのはちみつビネガー漬けを使った「みょうがの稲荷寿司」

みょうがのはちみつビネガー漬けを刻み、漬け汁と一緒にごはんに混ぜて、お稲荷さんにしました。一口噛むとふわっとみょうがが香る、上品な稲荷寿司です。「稲荷揚げは電子レンジで作れる手軽なレシピに。市販のものでも構いませんが、自分好みの味つけにできますし、簡単なのでぜひ作ってみてくださいね」(料理家・上島亜紀さん、以下同)

 

【材料(2人分)】

油揚げ……6枚

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水……100ml
砂糖……大さじ1
みりん……大さじ1
醤油……大さじ1

ごはん……300g
みょうがのはちみつビネガー漬け……1本
みょうがのはちみつビネガー漬けの漬け汁……大さじ2
白いりごま……小さじ1

 

【作り方】

1. 油揚げは半分に切り、袋状にしてからペーパータオルに包む。電子レンジ(600w)で1分加熱する

「油揚げは中が空洞になっているふわふわのタイプのものを買ってください。空洞がなくてくっついているものを開こうとしても、破けてしまいます」

 

2. できあがったらペーパーに押しつけるように油揚げを丸め、油と水分を取り除く

「こうすることで油分と水分がしっかり抜けて、おだしがぎゅっと染み込みやすくなるんですよ」

 

3. 耐熱容器に2を平らに並べたらAを回しかける。ラップを密着させるようにかぶせ、電子レンジで3分加熱し、そのまま冷ます

「このまま冷めたらすぐ使うこともできますが、一晩置くとより味が染み込んでおいしくなりますよ」

 

4. ボウルに温めたごはんと薄く輪切りにしたみょうがのはちみつビネガー漬け、漬け汁、ごまをよく混ぜ、6等分に軽く丸める

「ごはんは、漬け汁や具材が馴染むよう、温かいものを使いましょう」

 

5. 油揚げにごはんを詰めたら上を折り曲げ、形を整える

「お弁当にも普段のごはんにも、お稲荷さんがあるとちょっと嬉しいですよね。みょうがとごまの歯触りと、寿司酢よりもちょっと甘さ控えめの漬け汁で、優しい味に仕上がります」

 

3つめのレシピは、コクのあるクリームソースにさっぱり味をプラスする、みょうがのパスタです。


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

3. コクのあるクリームにさっぱり感をプラス「サーモンとみょうがのクリームパスタ」

クリームとサーモンのパスタに、和のイメージが強いみょうがを加えたパスタ。濃厚なクリームパスタもさっぱりといただけます。「和風と洋風の架け橋となるのは、どちらにも相性のいいサーモン。クリームと和えるみょうがは千切りにして食感を出し、最後にトッピングする方は風味を味わえるよう輪切りにします」(料理家・上島亜紀さん、以下同)

 

【材料(2人分)】

ロングパスタ……200g
スモークサーモン……70g
みょうが……3本
生クリーム……100ml
塩……適量
粗挽き黒胡椒……小さじ1/4
クレソン……適量

 

【作り方】

1. みょうがは2個だけ縦半分に切り、千切りにする。パスタは既定の時間10%の塩水で茹でる

「軸の部分がついたままで千切りにしましょう。また、パスタは10%の塩水で茹でると、お店で食べるような味に仕上がります」

 

2. フライパンに1と生クリームを入れて強火で煮立たせる。粗挽き黒胡椒とスモークサーモンを加え、パスタの茹で汁を大さじ3~4入れて、塩味を調える

「スモークサーモンは、サッと火が通るくらいにして火を止めましょう」

 

3. パスタを盛りつけたら、薄く輪切りにしたみょうがとクレソンを盛りつけ、お好みで粗挽き黒胡椒を振る

「サーモンのオレンジと、クレソンのグリーンが鮮やかなパスタができあがりました。 千切りのみょうががパスタによく絡み、歯応えが楽しめる一品です」

 

4品目は、みょうがをたっぷりダブル使いする肉巻きです。


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

4. みょうがのダブル使いがコツ!「みょうがの肉巻き」

半分に切ったみょうがを豚肉で巻いたごちそう。ポイントは、ソースに入れた輪切りのみょうが。 ダブルで使うことで、みょうがのおいしさがより一層引き立ちます。「フライパンでもできますが、電子レンジでチンすると豚肉を柔らかく仕上げることができ、失敗がありません。巻いてしまえばあっという間にできあがるので、忙しいときの一品にぴったりですよ」(料理家・上島亜紀さん、以下同)

 

【材料(2人分)】

豚肩ロースごく薄切り(しゃぶしゃぶ用)……10枚
みょうが…… 6個
片栗粉……適量

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醤油……大さじ1
みりん……大さじ2

 

【作り方】

1. みょうが5個は、付け根を薄く切り落とし、縦半分に切る。豚肉を縦半分に折ったらみょうがを巻く

「このとき、豚肉の脂身の方からみょうがを巻いていくと、みょうがに油が移りおいしくなります」

 

2. 巻けたら、ごく薄く片栗粉をまぶす

「片栗粉はつけすぎると、とろみがつきすぎて焦げやすくなりますから、ほんの軽く叩く程度にしておきましょう」

 

3. 耐熱皿に綴じ目を下にした2をのせてAを回しかける。軽くラップをして電子レンジ(600w)で5分加熱したら、そのまま1分置く

「ふんわりとラップして加熱したら、余熱で火を通します」

 

4. 器にみょうがの肉巻きを盛りつけ、残ったタレに小口切りのみょうがを混ぜ、上からかける

「こちらのみょうがは、風味をよくするために小口切りにします。熱々を食べてもいいですが、お弁当にもぴったりのおかずになりますよ」

 

薬味としてしか出番がないと思っていたみょうがも、使いようによってはおかずの中心になる立派な野菜!「みょうがを食べると忘れっぽくなる」という言い伝えも、科学的根拠のない迷信ですから、心おきなくおいしさを楽しみましょう。

 

【プロフィール】

料理家 / 上島亜紀

食育アドバイザーやジュニア・アスリートフードマイスターの資格を持つ。神奈川県の自宅にて料理教室「A’s Table」を主宰。 今年の新刊に『頑張らなくていい 仕込み1分の冷凍作りおき』(ナツメ社)、『らく弁』(主婦と生活社)、『90分でできる丸いパン』(成美堂出版)がある。

 

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