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2021/11/3 19:45

11/24販売再開!一時休売のアサヒ「マルエフ」、そして「黒生」をレビュー。

売れすぎて一時休売、という状況で話題をかっさらっているのがアサヒビールの「アサヒ生ビール」(通称マルエフ)と「アサヒ生ビール黒生」(こちらは、正式には発売延期)です。マルエフは11月24日から発売再開されますが、メディア向けに事前入手していた幸運から、それぞれを試飲レビューしたいと思います。

 

↑左から、「アサヒ生ビール」(通称マルエフ)と「アサヒ生ビール黒生」。ともに参考価格は写真の350mlが219円前後、500mlが286円前後です(筆者調べ)

 

 

マルエフは麦の豊かなうまみとライトな爽快感で上品

マルエフと黒生に共通しているのは、復刻商品ということ。前者は1986(昭和61)年のデビュー、後者は1982(昭和57)年に発売された「アサヒ黒生ビール」がルーツとなっています。まずは簡単に、マルエフから生い立ちや通称名の由来などを解説しましょう。

 

マルエフとは社内呼称である開発記号(○のなかにF)がその名の由来です。

↑ラベルにも「通称マルエフ」と表記されています

 

発売後も開発記号で呼ばれるマルエフは、それだけアサヒビールの社内でも愛されているということでしょう。事実、社運を賭けた商品だったそうで、Fというのは不死鳥フェニックスのこと。不死鳥のように復活との願いが、マルエフの名に込められています。

 

↑由来はラベルにも。なお「エフ」はFなのですが、不死鳥の頭文字がPhoenixのPであることにあとから気付き、幸運(Fortune)の不死鳥という由来にひっそり変えたそうです

 

マルエフは1986年に発売されると、期待通りの大ヒットに。しかし1993年に缶は終売します。なぜなら、1987年にデビューした「アサヒスーパードライ」が社会現象級のメガヒットとなり、その生産に集中せざるを得なかったからです。ただしマルエフにも根強いファンが多かったことから業務用の樽生は残り、飲食店で愛されるビールとして定着。そしてこのたび、缶が復刻という形で発売されることとなったのです(実は2018年に限定で復活はしています)。

 

↑マルエフの味のルーツは、アサヒビールの前身「大阪麦酒」が1900年に発売したビールの味。深みのあるコクと爽やかなキレとのことですが、飲んで確かめます

 

味は、ソフトなアタックとスムースな飲み口が印象的です。麦の豊かなうまみがやさしく広がり、あとから苦みがほんのりと。シャープで辛口なスーパードライとは対照的な部分もありますが、上品なキレや爽快さがすっきり感を醸成し、ドライとはまた違った飲みやすさがあります。

 

黒生は香ばしくて苦みは控えめ。黒ビール入門にオススメ

ここからは黒生を解説します。序盤でも軽く触れましたが、1982年に日本初の缶の黒生ビールとして発売された「アサヒ黒生ビール」が今回の黒生のルーツ。1995年にリニューアルされ、黒麦芽、クリスタル麦芽、ミュンヘン麦芽をブレンドして使用することで、麦芽の香りと苦味が少なくやや甘味を感じるまろやかな味わいに進化しました。

 

↑マルエフを踏襲したようなパッケージ。マルエフのシンボル“幸運の不死鳥”をデザインするとともに“復活の黒生”という文言も記載されています

 

その後、2012年に発売された「アサヒスーパードライ ドライブラック」のヒットを経て2015年に終売。しかも樽生が残ったマルエフとは違い、缶、瓶、樽生もなくなりました。しかし復活を望むファンが多かったことから、今回復刻することになったのです。

 

↑裏面には、ミュンヘンタイプであることが書かれています

 

ミュンヘンタイプの黒ビールといえば、「ミュンヒナーデュンケル」という下面発酵(ラガー。上面発酵はエール)のビアスタイル。その特徴は香ばしい甘みや控えめな苦みなので、おそらく黒生は「ミュンヒナーデュンケル」をベンチマークしているはずです。ということで、こちらも試飲。筆者自身、黒生はかなり久々で期待大です。

 

↑液色は黒すぎず、ダークブラウン系。黒ビールらしい泡のきめ細かさも魅力的です

 

第一印象は「そうそう、この飲みやすさ!」。黒ビールならではの麦のロースト香が豊かな一方、苦みはライトでボディもライト。ベースにカラメル的な甘みがあり、飲み口がまろやかかつ泡もクリーミーなので、黒ビールの入門にオススメなテイストだと思います。

 

なお、黒生の発売意図には消費者の選択肢を拡大したいという狙いがあるそう。ハーフ&ハーフなどの飲み方も提案していく予定とのことで、マルエフと一緒に試してみました。

 

↑マルエフを半分、残り半分は黒生を注ぎます

 

↑マルエフと黒生のハーフ&ハーフ。液色はライトブラウンです

 

飲んでみると、黒生の香ばしいモルトのフレーバーに、マルエフの明るく甘やかな麦のうまみが調和。飲み口のまろやかさはさすがで、軽やかなボディのあとにやさしく爽快な苦みが広がります。うん、これもかなりイイ!

 

黒生は発売延期となっていますが、11月24日のマルエフの再発売からしばらく経てば、改めて発売日が発表されるはず。まずはマルエフを楽しんで“完全復活”を待ちましょう。

 

 

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