グルメ
2022/3/4 10:45

2022年「フード」のトレンドは? カギを握る8つのワードと17の注目フード

その2【プラントベースフード2.0】卵や魚も植物性原料に置き換え商品化

 

大豆の知識と繊細な技術を多彩な商品作りに昇華

プラントベースフードは、日本が外国に勝てる産業のひとつであると、中山さんは期待を寄せる。

「欧米に比べると日本はベジタリアンやヴィーガンが少ないため、代替食はそれほど話題になっていません。ただ、代替食の主要原料となる大豆は、豆腐やしょうゆ、納豆など伝統食に多く使われ、すでに知識が蓄積されていますし、クオリティの高い食を生み出すのは日本のお家芸。知識と技術が開発力につながるはず」(中山さん)

 

【ヒットアナリティックス】植物由来食品だけで日々の食卓が完成する日も近い!?

2021年10月には、欧州ではネスレが植物由来のエビを開発したと発表。これまでプラントベースの主役であった肉やミルクに、卵や魚介が加わったことで、植物由来食材のみで日々の献立を組めるようになる日も近そうだ。

 

05 卵を一切使わずに本格的なふわとろ食感を再現!

植物性スクランブル

2020年6月発売

キユーピー

HOBOTAMA

豆乳加工品をベースに、スクランブルエッグのような見た目と食感を卵不使用で再現。ふわとろの半熟食感で、パンや野菜などに合う。現時点では業務用商品として、飲食店や給食などに導入されている。

 

06 大豆をベースに使った油や水切りが不要のツナ缶

植物性ツナ

2021年10月発売

ネクストミーツ

NEXTツナ

390円

国内プラントベースフードのパイオニア企業による、魚の代替食品。大豆がベースで、低脂質かつコレステロールゼロながらもタンパク質をしっかり摂取できる。油や水分を切る手間がないのも魅力だ。

 

 

その3【シン・完全栄養食】手軽だけど非ジャンクな栄養食が多忙な人を救う

私が紹介します!

FoodClip編集長

渥美まいこさん

“食×ビジネス”の情報を届けるメディア「Food Clip」編集長。食の情報を交換するサークル「食トレンド研究会」も運営。

 

健康意識と時短需要の高まりで参入企業が増え品質アップ!

完全栄養食とは、1食ぶんで1日に必要な栄養素の3分の1を摂取できる食品を指す。

「これまでは液体や粉末状の商品が大半でしたが、最近はパンやパスタなど種類が豊富で、味のクオリティも上がっています。ヘルスケア意識と時短ニーズの高まりにより、完全栄養食市場は2024年までに約145億円規模まで伸びると言われているので、参入メーカーも続々と増えるはず」(渥美さん)

 

↑2017年誕生の完全栄養食のパイオニアブランド「BASE FOOD」は、6月から一部のコンビニやドラッグストアなどでも取り扱われるように

 

【ヒットアナリティックス】支持者や販売店が増加してメーカーも注力する最新分野

コロナ禍により単身で食事をする機会が増え、“食事は手軽に済ませたいけれど栄養は取りたい”という人の間ですでに火がついているジャンル。食品大手の日清食品も約500メニューの展開を目指すと発表しており、注目が集まっている。

 

07 人気ブランドの限定品が好評を受けて再発売

ゼリー飲料

2021年8月発売

森永製菓

inゼリー 完全栄養

1944円(1箱6袋入)

1食ぶん(2袋)で、厚労省の栄養摂取基準値に基づく1/3日ぶんの栄養価を摂取できる。同社のECショップで8月に数量限定販売したところ、翌日には品切れになるほど人気に。11月から再販売中だ。ミックスフルーツ味。

 

 

08 栄養士が開発した月替わりの味噌汁サービス

味噌汁

2021年10月発売

MISOVATION

MISOVATION

885円(1個あたり)~ ●定期購入の個数により価格は変動する

完全食味噌汁の定期購入サービス。肉や野菜、味噌などを瞬間冷凍しており、調理は水を加え、レンチンするだけ。栄養士が監修し、1食に必要な31種類の栄養素を摂取できる。味噌の種類は毎月変わる。

 

 

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