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2018/2/19 19:02

【徹底検証】LINE、Amazon、Appleのスマートスピーカーで“買い”はどれだ!?

国内では先んじて発売されたLINEの「Clova WAVE」や、世界トップシェアの大本命「Amazon Echo」、2018年発売といわれるもいまだ謎の多いApple「HomePod」の3モデルが、着々とGoogle Home包囲網を張っています。それぞれの“切り札”となる機能をチェックしました。

 

私が比較しました:ジャーナリスト西田宗千佳さん

西田

スマートスピーカー市場の動向に精通。成功のカギは「パートナーデバイス」にあると見ている。

 

パートナー戦略でリードするAmazon Echoが優位

Google アシスタント搭載スピーカーが賑わう一方で、その他の音声アシスタント搭載モデルも盛り上がりを見せています。

 

国内メーカーとしてひとり気を吐いているLINEのClova Waveが10月に発売されると、およそ1か月後には米国市場で約70%のシェアを誇る大本命Amazon Echoが上陸。スマートスピーカー市場はまさに群雄割拠です。ジャーナリストの西田宗千佳さんは、Amazonの「連携力」が躍進の切り札になると語ります。

 

「AmazonはLINE、Googleからひと足遅れて11月に日本市場へ参入しましたが、パートナー戦略で他社を一歩も二歩もリード。盤石の体制を整えつつあります。LINEは、少なくとも現段階では音声認識の完成度で劣っており、早期改善が必須です」

 

また、日本での発売は未定ながら、2月にアメリカ、イギリス、オーストラリアで発売開始となったAppleのHomePodも、大注目のスマートスピーカー。実機のデモは行われておらず、西田さんはこれについての明言を避けましたが、今後の動向が注目されます。

 

ついに日本に上陸した世界一のスマートスピーカー

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Amazon

Amazon Echo

実売価格1万1980円

音声アシスタントAlexaを搭載。「スキル」と呼ばれるコマンドを呼びかけて、天気予報やニュースの読み上げやスマート家電の操作、飲食店でのテイクアウト予約注文といったサービスを利用できます。カラバリは3色を用意。

 

「Alexa」搭載スピーカーでできること

・Amazon Musicを利用して音楽を再生

・スポーツ試合の結果や次の予定を知る

・スマートホームをコントロール

・ショッピングリストやTo-Doリストの管理

・飲食店のテイクアウト注文

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↑上位モデルのAmazon Echo Plus(1万7980円)もラインナップ。スマートホームの操作が容易に行えるハブを内蔵しています

 

Amazon Echoの切り札! 連携サービスが多彩で気軽に始められる

国内での発表時点で100社以上の提携パートナーが存在し、265もの「スキル」を用意。スマート家電の操作やニュースの読み上げほか、娯楽やお役立ち情報などのサービスが満載で、誰でも気軽に始められます。

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↑エントリー機のAmazon Echo Dot(5980円)。機能は上位機と共通します

 

音質・機能ともにスタンダードで無難なセレクト

「音質・機能ともに、まさに“スタンダード”。本機かGoogle Homeのどちらかを選べば、まず失敗しないでしょう。価格も抑えられています。メッシュ部の交換が難しいのは欠点かも」

 

音声でメッセージも送れる日本メーカー希望の星

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LINE

Clova WAVE

1万4000円

AIアシスタントClovaを搭載。音楽再生や天気予報の案内、スマート家電の操作のほか、音声でLINEメッセージの送信もできます。バッテリー駆動にも対応し、宅内の好きな場所に持ち出して使用可能。

 

「Clova」搭載スピーカーでできること

・音声でLINEのメッセージ送信

・LINE MUSICを利用して音楽鑑賞

・スマート家電のコントロール

・天気予報や運勢などの案内

・BTスピーカーとして音楽を再生

 

Clova WAVEの切り札! LINE MUSICを聴き放題で1万2800円の格安価格に

同社が手がける音楽ストリーミングサービスLINE MUSICの利用(12か月間聴き放題)と本体がセットで1万2800円に。キャンペーンは2018年1月31日まで実施中です。4000万曲以上が聴き放題で楽しめる。通常料金は月額540円〜です。

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↑LINE MUSIC

 

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↑4つのマイクに加えて、ノイズキャンセリング機能を搭載。あらゆる方向からの音声を高精度で認識できます

 

音質は上々だが、アシスタントの完成度に疑問

「現状では音声アシスタントの完成度はいまひとつで、操作性には不満があります。他モデルと比べてサイズが大きく場所を取るのもネックですが、そのぶん音質は良好です」

 

国内発売が待望されるAppleの秘密兵器

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Apple

HomePod

349米ドル(未発売)

音声アシスタントSiriを搭載。Apple Musicと連動して音楽を手軽に楽しめるよう、アーティストやレーベルなど固有名詞の学習を強化しました。カスタムA8チップによる低音の管理をはじめ、音質に注力します。

 

「Siri」搭載スピーカーでできること

・部屋の中でどこに置かれているのか認識

・Apple Musicと連動して音楽鑑賞

・スマート家電のコントロール

・最新ニュースや天気予報のチェック

・iOS「ホーム」アプリと連動

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↑iPhoneなどと同じように、「Hey Siri」と話しかけてからリクエスト。本体に6個のマイクを搭載し、高精度での音声認識を実現します

 

HomePodの切り札! オーディオ機能を強化して最強のホームスピーカーに

それぞれにアンプを搭載した7個のビームフォーミングツイーターのカスタムアレイなど、オーディオ機能を強化。Apple Musicとの連携により、快適なリスニングを実現します。

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↑Apple Musicとの連携を強化。音楽・アーティスト関連の音声認識や検索の精度を高め快適に使えるように

 

「HomePodは、現時点ではまだ実機デモが行われておらず、詳細はベールに包まれています。日本での発売は未定ですが、2018年以降になるといわれています」