デジタル
2018/4/13 6:00

どう思う? 賛否両論の「脳を冷凍保存して意識をアップロードする」プロジェクト

シード投資とビジネス育成で大胆なスタートアップを世に出してきたシリコンバレーのベンチャー・キャピタル「Yコンビネータ−」。これまでの投資先にはDropboxやAirbnbと現代のテック・スタートアップの最先端を走る大ビジネスが並んでいます。

 

そんなYコンビネーターがサポートする「Nectome」がいま大きな話題を呼んでいます。なんと生きた状態の脳に特別な薬品を流し込み、冷凍保存することでニューロンのつながりを何百年も保存してしまうというもの。テクノロジーが発展した未来で、この状態からコンピューターに脳の持ち主の意識をアップロードできることを想定したサービスです。

公式サイトでは「意識をアーカイブするというゴールに取り組みます」と大宣言しています。現時点で開発を進めているのは上記の「脳の神経細胞の接続を保存したまま冷凍保存する」という技術。しかし、そこからコンピューターに意識をアップロードするという技術の開発はまだまだ遠い未来の話のようです。

 

公式ウェブサイトのタイムラインでは2021年までにはネズミの保存された脳から、ハイレベルの記憶を抽出に成功する予定とのこと。

 

「そんなSFみたいな話は、どうせすぐに消えてしまうでしょ」と思ってしまいそうになりますが、Nectomeにはトップレベルの神経科学者であるMITのEdward Boyden氏も参加し、政府からの助成金も獲得しているのです。

 

既に豚の脳では、電子顕微鏡ですべてシナプスが見ることができるほど良い状態で保存するということに成功しているとのこと。さらにMIT Reviewのレポートによると、今年2月には人間の女性の死後2.5時間経った後の脳を「アルデヒド安定化冷凍保存(ASC)」と呼ばれる方法で保存したとのこと。女性の死因、年齢、彼女が支払った金額については公開されていませんが、この研究はもうそこまで進んでいるのです。

 

こちらはNectomeが紹介する、ASCによって保存されたウサギの神経細胞を電子顕微鏡で捉えた様子です。

まだ技術は完成はしていないものの、1万ドルを払えば、ウェイティングリストに登録することができるそうです。既に希望者は25人。そのなかにはYコンビネーターのプログラムを創始した投資家の一人である32歳のSam Altman氏も含まれており、彼は自分が生きている間に「意識のデジタル化はきっと実現するだろう」とMIT Reviewの取材に答えています。

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