デジタル
2019/5/14 21:00

やっぱりフワフワ? ベイマックスのリアル版「ロボット」をNASAが開発中

「多くの人々は映画『ベイマックス』を思い浮かべるんだ」

 

ブリガムヤング大学のMarc Killpack教授はそう語ります。彼が話しているのは空気で膨らませるロボットのこと。ボヨボヨとしたバルーンのボディは、見ていて思わず触りたくなります。

NASAが研究開発費の大部分を提供しているというこのロボット。宇宙探索を念頭に置いて開発されているのですが、宇宙で活躍するロボットと聞くと、映画好きの私なんかは大きい金属の塊がドシンドシンと火星のうえを歩く姿を想像してしまいますが、Killpack教授の話を聞いているとバルーン・ロボットこそが宇宙ロボットの未来なのかもという気がしてきます。

 

1967年のアニメ映画「ジャングル・ブック」に登場するオランウータンから名前が取られたこのロボットは「キング・ルーイ」と呼ばれています。キング・ルーイの身体内部はいくつも仕切られており、関節の部分に独立して空気を入れたり抜いたりすることで動くそう。腕の下部に空気を入れるとその部分が膨らむので、腕が上に向かって持ち上がるといった具合です。片方が収縮して片方が緩むことで動くという点で人間の筋肉と似ていますね。また、バルーンの外側にはすごく強い繊維が使用されているとのこと。

 

宇宙探索で使われるロボットにとって、最も重要な要素は重さと大きさです。キング・ルーイのように空気を入れて膨らますタイプのロボットであれば、しぼませてコンパクトな状態で発射し、目的地で膨らますことでスペースもエネルギーも節約できるわけです。

さらに宇宙ステーションなど狭い空間での作業では、ロボットが万が一人間に衝突したとしてもバルーンであることで怪我は最小限に抑えられるというわけです。なるほど、これは宇宙に適していますね。

 

印象的なその姿からは色々なキャラクターが連想されるようで、ツイッター上では前述のベイマックスに加えて、チャッキーやターミネーターなどのGIF画像を使ったコメントが書き込まれています。

 

Killpack教授は宇宙を念頭に入れてこのロボットのプログラミングをしたり、数理モデルを構築したりしていますが、宇宙だけが活躍の場ではありません。地球上での応用も期待されているんです。Digital Trendsの取材に対してKillpack教授は「人間が自動化ソリューションを身近な場面で必要とする場合、このロボットは、これから改良を重ねていけば、それらを供給してくれる存在になる。そんな私たちの確信は、(このロボットの)プラットフォームに取り組めば取り組むほど、ますます強くなっています」と述べています。開発がさらに進めば、自宅での支援ロボットや病院で人間を扱うロボット、また探索救助作業などにも活用できるでしょう。

下の動画では「ソフトロボット」と形容されていますが、柔らかいことがロボットの長所になるというのは面白いですよね。現時点ではまだ研究開発段階のプロジェクトですが、近い将来我々の生活にも応用される日が来るかもしれません。そのときはベイマックスのように優しく抱きしめられたい……。やっぱりフワフワしてるんでしょうか?

TAG
SHARE ON