事例集
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2022/4/12 17:17

趣向を凝らした庭づくりのアイデアが大集合!ガーデンコンテスト作品実例集

庭に居場所がある悦び
~第29回全国都市緑化フェアTOKYO &
第10回日比谷公園ガーデニングショー2012 ガーデンコンテストより~

 

緑に囲まれた中に現れるガーデン書斎。使い古されたロッカー、自然木を脚にしたテーブル、鉄筋に吊された工事用ライト。こんなところで本を読みふけってみたい。『俺の庭~Life Garden』(株式会社八廣園 協力:ものつくり大学)

 

去る2012年9月29日~10月28日、第29回全国都市緑化フェアTOKYO(同時開催、第10回日比谷公園ガーデニングショー2012)が開催された。

東京のさまざまな場所で展示やイベントが行なわれる中、日比谷公園会場ではガーデンコンテスト応募作品が集結。1作品のサイズは幅6×奥行4m、もしくは幅3×奥行2m。限られたスペースに考え抜かれたアイデアを詰め込んだ小さな庭が、園内に所狭しと並んだ。

作品によりテーマはさまざま。大人の隠れ家、ヨーロピアンガーデン、アーバンリゾート、モダンジャパニーズ…ここではその一部をご覧頂こう。

趣向を凝らしたアイデアは、きっとあなたのDIYスピリットを刺激するはずだ。

 

遊ぶ

男はいつだって子どもだ。誰にも邪魔されず、好きなことに夢中でいたい。

 

自転車、カメラ、山の地図…開放感あふれるデッキ&パーゴラのアウトリビングに趣味のアイテムが並ぶさまから、男のにやける顔が目に浮かぶ。『大人の秘密基地』(株式会社小田急ランドフローラ)

 

サイクリングウェアは、サイクルパーツブランドGRUNGEのハンドルに吊して収納。ささやかな男のこだわり

 

壁に取り付けた額縁に、植栽や旅の思い出を飾る。次はどんなものがここを彩るのだろう?

 

心躍らせる焚き火の灯りを半円のベンチに座って、ゆっくり眺める。『TAKIBI ~夜長の集い~』(Lau gardenplanning × HLC)

 

 

洗練

アーバンリゾートテイストの庭。自然の癒しと都会的なスマートさは共存可能だ。

 

庭のコーナーに設置したベンチの周りを、石積みと木材の高さの違う花壇が囲む。まさにモダンなアウトリビング。『森の心地よさと暮らす、新しい庭のかたち「里庭スタイル」(住友林業緑化株式会社)

 

緑と限りなく近く、不思議とプライベート感のある空間。デッキ中央は池が眺められるような工夫を施した

 

乱形石を積んだウォールに古材を渡せば、ガーデンカフェのできあがり。『アーバンリゾート ~緑に囲まれたプライベートカフェ~』(大里樹苗造園株式会社 協力:シークレットガーデン)

 

池に浮かぶデッキ+スケルトン状の箱。中でも外でもない不思議な空間を演出。『invisible forest』(MORB:ガーデン三葉/守谷造園/GREFICA)

 

 

和の安らぎ

心落ち着く和風のしつらえに、新しい風を吹き込む。

 

丸太を並べたデッキと白い化粧砂利の組み合わせは、まるで風流な水の流れを感じさせる。『多摩産材による和(やわらぎ)の庭』(株式会社多摩ニュータウンサービス・楢原・ナカオ)

 

パーゴラの下には、一枚板のテーブルと御座。石と木材が自然に溶け込んだ和風モダンな作品。『温故知新』(リガーデンのGREEN ART)

 

竹を効果的に使用した囲炉裏デッキ。きっと昔の日本人はこんなところで句を詠んだに違いない。『逍・遥・遊』(株式会社柳島寿々喜園)

 

 

アイデア

作者のセンスと創意工夫が作品のオリジナリティーを生む。

 

庭のフェンスがこんな形だったら面白いかも。北欧のおもちゃのようでもある。枝部分を収納に使うのもあり。『Wooden toy』(株式会社矢藤園)

 

ステンシルシートを使ってカスタムするだけで、自分らしい庭の雰囲気を演出。『俺の庭~Life Garden』(前述参照)

 

木材と竹をサンドイッチする形で、異素材をミックスしたフェンス。『一の庭』(八王子造園業組合青年部)

 

廃タイヤに塗装を施し、プランターとして利用。『リサークルガーデン』((協)東京造園倶楽部青年部 (有)笹隈造園 (有)木下農園)

 

和風壁面緑化がコンセプトの作品。庭の仕切りにつる植物を這わせたウォールを設置。『翠色の襖(すいしょくのふすま)』(箱根植木株式会社)

 

実はこのウォール、一部が扉になっていて襖のようにスライドする。庭の奥行きが広がる意外性とその先にも広がる緑に驚く

 

写真◎田里弐裸衣

*掲載データは2013年2月時のものです。