エンタメ
2017/9/6 6:00

“犯罪的”な労働環境打開のきっかけに! アニメーターを直接支援できるクラウドファンディングに1200%近くの支援集まる

「輪るピングドラム」「ユリ熊嵐」といったアニメで演出を担当し、ファンの間では「アニメーター国宝」などと名高い柴田勝紀が「CAMPFIRE」でクラウドファンディングを開始した。過酷な労働環境で知られる“アニメーター”を直接支援できるプロジェクトとあって、SNSなどでは「これでアニメーターが少しでも楽になれば」「是非支援させてほしい!」との声が続出。目標金額を大幅に上回る圧倒的な支援が寄せられている。

出典画像:「アニメーターに3万円直接支援 第2期!」CAMPFIREより。
出典画像:「アニメーターに3万円直接支援 第2期!」CAMPFIREより

 

プロジェクトの概要

柴田がアニメーターに抽選で3万円を配るという同プロジェクトは、今回で第2期。2016年に行われた第1期はクラウドファンディングではなく、柴田勝紀が冬コミ(コミックマーケット 91)の収入から抽選で3名のアニメーターに3万円を配るというものだった。

 

今回はクラウドファンディングで支援を募り、そのお金で3万円を直接支援。目標金額は11万円となっており、内訳はアニメーター3人への支援額が3万円。そこに「CAMPFIRE」手数料の8%と決済手数料5%が加わり11万円となる。また、目標金額を超えた場合は抽選枠が増え、端数も割り振って支払われるとのこと。

 

支援額は3千円と1万円の2口のみ。3千円の場合、リターンは感謝文とイラストのペーパー。1万円の場合は感謝文とイラストの色紙が貰え、イラストは版権物ではなく過激な性的描写のない範囲で要望に応えてくれる。

 

柴田の語るアニメーターの“現状”

そもそもなぜ、今回のようなクラウドファンディングが行われたのか。その理由はやはり、アニメーターの厳しい収入事情にあるようだ。柴田は「2009年に発表した調査によると動画という役職の平均年収は106万円、花形といわれる原画でも233万円、これは日に11時間週6日働いての数字です」とアニメーターの現状に言及。また、「これはもはや犯罪的な労働環境といえますが、フリーランスという雇用条件によってなんらの是正も行われていません」と問題を提起した。

 

アニメーターの厳しい労働環境はテレビ番組などでも取り上げられており、昨今は周知の問題となってきている。今年5月に放送されたNHKの「オイコノミア」でも、低賃金で働く新人アニメーターの現状が取り上げられ「あまりにも過酷すぎるでしょ」「アニメ業界の闇が深すぎる」と話題に。また、スタジオジブリの求人募集が海外サイトで取り上げられたときは、海の向こうのアニメファンからも「収入が少なすぎる」との声が上がってしまった。

 

今回のクラウドファンディングはこういった現状を周知してもらうことも目的の1つになっているのだが、アニメーターの収入事情は想像以上に知れ渡っていた模様。「円盤購入とかじゃなくてアニメーターに直接お金を振り込めるとか… この時を待ってた」などと話題になり、SNS上でたちまち拡散。8月14日から始まった同クラウドファンディングは、9月4日の時点で目標の1153%である126万9000円が集まっている。

 

今回の支援をきっかけに、人々に夢を与えるアニメーターが“夢のある”職業になる日がくるのを祈るばかりだ。