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ムー
2018/3/18 20:00

【ムー秘密結社リポート】NYの巨大神殿!アメリカ・フリーメーソンのグランドロッジ訪問

世界征服を狙う悪の組織だとか、世界経済を牛耳る陰謀団体などとよくいわれているフリーメーソン。なかには都市伝説の中だけに存在する架空の組織だと誤解している人までいるようだ。謎に包まれている秘密結社の真の姿を見極めるには、自分の手でその扉を開いて中へ入り、自らの目でその存在を確かめてみるのが一番手っ取り早い。

日本にも、東京都港区の東京タワーの足下に日本のフリーメーソンの総本山・日本グランドロッジがある。だが、一般の人々が中に入って見学できるのは、年に1、2回開かれているオープンデーのときくらいに限られている。

一方、広報や宣伝に力を入れているアメリカのメーソンは、もっとフレンドリーだ。ニューヨークのマンハッタン島南西部チェルシー地区にあるニューヨーク・グランドロッジは、日曜祝日を除く毎日、午前10時30分から午後2時15分まで、グランドロッジ内部を見学して回れるガイド付きのツアーを催している。メーソンに興味のある人ならば、ニューヨーク旅行に行くついでに、ぜひ一度覗いてみることをお勧めしたい。

 

ニューヨーク・グランドロッジは、ニューヨーク州内に800以上あるメーソンの集会所(ロッジ)を束ねる代表機関だ。かつては所属するメンバー数が世界でもっとも多いといわれた巨大グランドロッジで、現在でも所属メーソンの総数は6万人を超えるという。

 

このグランドロッジに所属していた有名メーソンとして、ロバート・リヴィングストンがいる。彼はアメリカ独立宣言の起草者のひとりで、合衆国建国の父にも数えられている。このグランドロッジの3代目グランドマスターも務めた。またオカルトバスターとしてその名を馳はせた奇術師ハリー・フーディーニも、このグランドロッジに属するメーソン会員であった。

 

ロッジの作りの共通点

通りに面したビルの外壁には直角定規とコンパスが描かれた青い旗がひらめき、フリーメーソンのグランドロッジであることを誇示している。だが、それに気づき足を止めるニューヨーク市民はほとんどいない。

 

玄関を入ると右側にカウンターがあり、そこで入館手続きを行う。だれでも無料で入れてもらえるが、身分証明書が必要となるのでパスポートを忘れないように。交付してもらったバーコードをかざし、JRの改札のようなゲートを通れば、もうその中はフリーメーソンの世界だ。

現在のグランドロッジビルは、23番街と24番街にまたがるふたつのビルに分かれている。いずれも1910年代に建てられ、グランドロッジ自身が所有をしている。23番街のビルのほうは主に商業用ビルとしてテナントに貸し出されている。両方のビルに合わせて15の集会所(ロッジ)が入っているが、メーソンたちが儀式などで使用しないときは、一般に結婚式やパーティー用に有料でロッジルームを貸し出している。ニューヨークのメーソンたちは、商売上手でもあるようだ。

 

「ルネッサンスルーム」、「イオニックルーム」、「コロニアルルーム」などと名づけられた15ある各ロッジは、部屋ごとに天井や壁の装飾にオリジナルの工夫が凝こらされている。細部の模様や飾り付けは各部屋で異なっているものの、基本的な構成要素や方角の配置などはメーソンの思想に基づき、どこの部屋も共通となっている。

各ロッジを上から見ると、上記の図のような作りになっている。図の右側が東にあたり、ロッジの最高責任者であるワーシップフル・マスター(尊敬すべき棟梁)が座る席となっている。

 

東を上座とするのは、太陽が東から昇るためだ。メーソンの教えは、迷える闇の中から「光」を求めることに重きを置いているので、日が昇る東がもっとも重視される方位となっている。

 

棟梁の席の上方にはメーソンの象徴「G」の文字が光る。このGはGOD(神)のGとも、GEOMETRY(幾何学)のGともいわれているロッジのナンバー2であるシニア・ウォーデン(主席監督官)が西に、ジュニア・ウォーデン(次席監督官)が南に座る。

 

棟梁の足下には、粗削りの石と四角く整形された石が1個づつ置かれている。メーソンは教会のゴシック建築を請け負った石工組合から始まったと考えられており、入会以前は粗削りの石状態であった自分たちが、メーソンの儀式や体験を通して整った石へと成長していくことを表している。

(ムー2018年3月号「秘密結社の世界」より抜粋)

 

文・写真=皆神龍太郎

 

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