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2018/11/2 6:30

山下敦弘&いましろたかしが『ハード・コア』への思い語る

第31回東京国際映画祭で、映画『ハード・コア』のティーチインイベントが開催され、山下敦弘監督と原作者のいましろたかしが登壇した。

本作は、90年代に漫画雑誌「グランドチャンピオン」で連載されたコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(作:狩撫麻礼、画:いましろたかし)を、山田孝之&山下敦弘監督の盟友コンビが実写映画化。主人公の権藤右近を山田、右近の友人・牛山を「生きていく上でのバイブル」と言い切るほど原作を愛してやまない荒川良々、右近の弟・権藤左近を山田との兄弟役に「2秒で出演を決めた」という佐藤健が演じる。

 

上映終了後、山下監督、いましろが登壇すると、会場には大きな拍手が湧き起こった。「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」を映画化した経緯を聞かれると、山下監督は「8年くらい前に山田君と一緒に仕事をした時に、山田君も原作がすごく大好きで、意気投合したのがきっかけです。実際に動き出したのは5年前くらい前。結構長い時間をかけてようやく実現しました」と感慨深げに語った。

 

いましろは「途中で企画倒れになるのではないかと思いましたね。実写化するのは難しい漫画ですし、前半と後半でかなり印象が違う作品ですから、一本の映画にするのは綱渡りかなと思いました」と明かした。

 

現場での演技指導について聞かれると、山下監督は「こういうことをやりたいという自分のプランや考えは伝えましたが、基本的には、山田君たちが作っていきました。ロボオは撮影当日までスーツが届かなかったので手取り足取りやりながら作っていった」と撮影を振り返った。

 

観客から2人への質疑応答で「佐藤健さんをキャスティングした理由」を聞かれると、山下監督は「原作のイメージに近かったというのもありますが、山田君と何度か共演をしていて仲が良いのを知っていたので、息が合う兄弟という役柄があっていると思いました」と。観客からは「新しい佐藤さんが見ることができてとても新鮮でした」と称賛が送られた。

 

また「他の作品で山田さんと意見がぶつかるところを見たことがありますが、今回は意見が食い違ったりしましたか」という質問に、山下監督は「今回は監督と主演という立場だったので言い合ったりはしましたが、ケンカは特にありませんでした」と。

 

さらに、山田のプロデューサーとしての役割を聞かれると「山田君は原作が好きだったので、あくまで僕のイメージですが、原作を守る立ち位置だった。だからキャスティングなどは気にしていたし、原作に対して映画がどのようになっていくかをチェックする立ち位置でした。音楽や編集も立ち会ってくれました」と語った。

 

続いて「原作者である狩撫麻礼さんへの想い」について聞かれると、いましろは「狩撫さんとあったのはもう25年前で、今年の初めに亡くなってしまいました。狩撫さんが声をかけてくれなければこの漫画も映画もできていません。狩撫さんは映画が好きだったので、見ることなく亡くなってしまったのがちょっと残念です」と。山下監督は「結局お会いできないままでしたし、完成する直前に亡くなってしまったので、とても残念でした。いまだに自分の中で『ハード・コア』についてまだ分からないことが多く、聞きたいことがいっぱいありましたが、聞くことができなかったな」と狩撫への思いを語った。

 

最後に「漫画作品を実写化するにあたっての一番難しかったこと」を聞かれると、山下監督は「若い頃に読んでいて、好きだった原作を作品にするのは今回が初めてでした。自分の想い入れが強すぎて、自分と原作との距離感に最初はとても悩みました」と語った。

 

そして「とにかく一生懸命作りました。山田君含めみんなで頑張って作ったので、一人でも多くの人に見ていただければと思います」と呼びかけ、会場は大きな拍手に包まれた。

 

フォトセッションでは、本作に登場する謎のロボット「ロボオ」も登場し、観客を沸かせた。

 

『ハード・コア』
11月23日(金・祝)全国公開

<ストーリー>
「腐っているのは世の中なのか、俺たちなのか―」
現代日本―。都会の片隅で細々と生きる権藤右近はあまりにも純粋で、曲がったことが大嫌いだ。間違いを正そうとする自らの信念をいつも暴力に転嫁させてしまうため、仕事も居場所もなくしてきた。そんな右近の仕事は、山奥で怪しい活動家の埋蔵金探しを手伝うこと。共に働く牛山だけが唯一心を許せる友人だ。二人を見守るのが、右近の弟・権藤左近。一流商社に勤務するエリートだが、腐った世の中にうんざりし、希望を失っていた。ある日、そんな彼らの前に、謎の古びたロボットが現れ、男たちの人生が一変するような一大事が巻き起こる。

 

山田孝之 佐藤健 荒川良々 石橋けい 首くくり栲象 康すおん/松たか子

 

監督:山下敦弘
脚本:向井康介
原作:狩撫麻礼・いましろたかし「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(ビームコミックス/KADOKAWA刊)
音楽:Ovall(Shingo Suzuki mabanua 関口シンゴ)
エンディングテーマ:Ovall feat. Gotch 「なだらかな夜」(origami PRODUCTIONS)

 

配給:KADOKAWA
制作プロダクション:マッチポイント

公式サイト:hardcore-movie.jp

©2018「ハード・コア」製作委員会

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