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ムー
2019/4/28 20:30

アポロ月面着陸から50年――人類はなぜ月を目指すのか?

2019年は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の「アポロ計画」によって1969年にアポロ11号が月面着陸に成功し、人類が史上初めて月面に足跡を刻んでから、50周年を迎える。

アポロ11号の着陸船・イーグル号。

 

人類が最後に月を訪れたのは1972年12月のアポロ17号。だが、実に47年を経たここにきて、人類が再び月をめざす機運がいつになく高まっているのだ。

 

たとえばNASAは、月の周回軌道に宇宙ステーションを設置することを検討している。そして、2024年までに月の極地方に有人月面基地を建設すると発表している。また、イーロン・マスク率いる「スペースX」の月周回計画も話題になっている。

 

加えて、日本でも月探査の準備が始まっているのだ。2018年7月、月・火星の探査活動を進める「国際宇宙探査センター」がJAXA(宇宙航空研究開発機構)内に設置された。それだけではない。JAXA自体にも、2021年にSLIM(小型着陸実証機)を、さらに2030年ごろにはヨーロッパやカナダの宇宙機関と協力して、人間を月面着陸させる計画があるという。

 

中国が送り込んだ月の裏面の探査機

そして月探査といえば、なんといっても注目すべきなのは、中国だろう。目下、月探査を中断しているNASAをさしおいて、世界で初めて月の裏側に探査機を着陸させたのだ。2018年12月8日に打ち上げられた無人探査機「嫦娥4号」が、それである。同号は約4週間の旅を経て、今年1月3日の午前11時26分(日本時間)、月面裏側の南半球にあるフォン・カルマン・クレーターに軟着陸した。そして、同号が撮影した月の裏側の画像を公開した。

 

月の裏側は、これまで人類は上空から観測したのみだったが、今後は嫦娥4号から送り出された探査車「玉兎2号」も、月面を細かく探査するという。

 

中国の神話にある月の女神・嫦娥の名をもった同号が着陸したフォン・カルマン・クレーターは、南極エイトケン盆地の内側に位置する、直径約180キロメートルの窪地だ。同盆地は数十億年前にさしわたし500キロメートル以上と考えられる巨大隕石が衝突して形成された、月で最も深く大きい盆地といわれる。

 

今後、嫦娥4号は隕石衝突時に露出したとされるマントル由来の物質を調査することになるが、この物質を解析することで月の内部構造が明らかになるだけではなく、惑星や銀河、宇宙の誕生を探る貴重な調査となるとされる。

 

またその他にも、氷の探索や放射線の調査、そしてカイコの生育実験などをも行っていく予定で、今回の嫦娥計画は月面有人飛行や、恒久的な中国月面研究基地の建設を見据えたミッションとなっている。さらに、中国ではすでに月面に滞在し、さまざまな活動を行うためのシミュレーションも進めている。

 

たとえば、今回の調査で仮に大量の氷の存在が確認できたとすれば、月面研究基地を建設し、そこを拠点として太陽系からさらに遠くの惑星へ探査に向かうロケット燃料を作り出すことも可能になるという。

月の裏側で撮られたとされる、古代メソポタミアのジグラットに酷似した構造物。

 

また、周知のとおり、月は常に同じ面を地球に向けているため、月の裏側(ダークサイド・ムーン)から地球と交信することは非常に困難とされている。だが、この問題を解決するために、中国国家航天局は地球と月の重力が平衡する地点に、人工衛星「鵲じゃっ橋きょう」を打ち上げた。鵲橋を中継することで、嫦娥4号と地球の交信を可能にしたのである。

 

しかし、実はこれらはあくまで表向きの計画であり、嫦娥4号は謎の“極秘ミッション”を課されている、という噂がある。

 

なぜなら同号が調査するのが、地球からは決して見ることができない月の裏側だからである。筆者のとくに気にかかるのは、探査機が着陸後、中国国家航天局がわずか1枚だけ、月の裏側のごく一部の画像を公開したまま続報もなく沈黙していることだ。

 

もともと「月の裏側は、決して開けてはならないパンドラの箱のようなもの」と噂されてきた。そこには何が潜んでいるのか、わからないからである。

 

かつてのアポロ計画、そして現在の中国の嫦娥計画……。それらがめざす月の“パンドラの箱”には、いったい何が入っているというのだろうか。

(ムー2019年5月号より抜粋)

 

文=並木伸一郎

 

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