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ムー
2019/11/3 20:15

【ムーUFOレポート】謎の金属片を発見! ロズウェルUFO事件の死角に迫る現地取材を決行

今年、2019年7月、筆者は取材でアメリカのニューメキシコ州ロズウェルを訪れていた。本誌の読者には、今さら説明も不要だが、ここは1947年に起きた、世界で最も有名なUFO事件のあった場所である。

ロズウェルのデブリ・フィールド手前1.6キロのに立つ石積みの塔。その奥には牧羊地が広がる。

 

7月15日の午前9時すぎ、われわれ取材班は、宿泊先のホテル駐車場で、UFO民間研究団体「JICUFOS」の主催者ドン・シュミットと9年ぶりに再会した。このとき、ドンの傍らにはもうひとり、優しい笑みを浮かべる男性が立っていた。フランク・キンブラー教授である。

 

彼はロズウェルの陸軍学校で地球科学と地質学を教えており、赴任して以来、専門知識を活かして、金属探知機によるデブリ・フィールドの調査を独自に実施しているという人物だった。

 

デブリ・フィールドとは、事件当時、ロズウェルから北西に110キロほど離れたフォスター牧場にある、謎の金属片が散乱していた現場のことだ。キンバリー教授に同行を願ったのは、取材の主たる目的が、この〝物証=金属破片〟の検証だったからだ。

 

ドンの車の後部座席に鎮座する、教授持参の金属探知機を見たわれわれの気分は、期待で一気に高揚する。

 

「出発しますよ」

 

ハンドルを握るコーディネーター・宇佐和通氏の言葉を合図に、筆者にとって5度目のロズウェル取材が好天の中、いよいよスタートした。

 

われわれは一路、先頭を行くドンの車の後についてデブリ・フィールドを目ざした。州道285号線を2時間ほど走り、途中、丘陵地へ向かう脇道に入った。

 

そこからしばらく走ると、やがて舗装された道が途切れ、石ころだらけのガタガタ道に入る。深い轍にハマらないようにゆっくり進むと、ようやく丘陵を登りきり、前方に石積みの塔が見えてきた。塔の脇には、2002年にドンたちの発掘調査を記念した、碑が設置されている。

 

車を降りると、目の前には広大な牧草地が広がっていた。記念碑からは、約1.6キロ先にあるデブリ・フィールドも眺めることができた。

 

当時、このデブリ・フィールドには、大小の奇妙な特性を秘めた破片類が、広範囲にわたって散乱していた。50〜60人の兵士が約3日かけて一列に並び、地面に膝をつきながら手作業で破片を拾っていたという。

 

だが、実はこのとき、すべてを回収できたわけではなく、現場には小片がいまだに残存している可能性が高いと推測されるのだ。とりわけ、牧羊地だった低地には、長年の雨や洪水で小片が流れついて溜まっているとされる。

 

もしそれらを発見できれば、たとえ小片といえども、歴史的なUFO墜落事件が起きたことを立証する、〝沈黙の語り部〟となるはずである。

金属探知機でデブリ・フィールドを調査するキンブラー博士。

 

金属探知機が反応した場所で

われわれは、記念碑周辺でひと休みすると、はやる気持ちを抑えてデブリ・フィールドに向かった。

 

そして、現場に着くや否や、金属探知機を手にしたキンブラー教授が、さっそく地面にあたりをつけて操作を始めた。すると、すぐに劇的な瞬間が訪れた。

 

地面にかざした金属探知機が、「ピーッ !」と反応したのだ。しかも地面の1点で鳴りつづけている。取材班から「おおっ !」とか「ええっ!?」といった、歓声が思わず上がる。急いで反応があった周辺の土を掘り起こし、探知機をかざしながら土を選り分けて、反応した本体を捜していく。

 

2度、3度と土を崩していくと、いくらもしないうちに、中から長さ2センチほどの金属箔状の物体が出てきた。もちろん、探知機は見事に反応して、「ピーッ、ピーッ !」と鋭い音を発している。

デブリ・フィールドで発見した小さな金属片を手にとる筆者。

 

手のひらにそっと乗せてみると、重さはまったく感じない。放射能測定の結果、土壌は0.05マイクロシーベルト、件の金属片は0.81マイクロシーベルトという数値が出た。微量とはいえ放射能を帯びた金属片だ。本来、ここにあるはずのないものだ。

 

もちろん調べた限りでは、このデブリ・フィールド周辺で、放射能を帯びた機器類が放置された、あるいは使用されたという記録はまったく見つかっていない……。

 

発見された金属箔を調べていると、捜索を続けていた教授の金属探知機が再び鋭い音を発した。近寄ってみると、何やら大きな黒い塊に探知機が反応している。それは風化した動物の糞らしきものだった。すぐに中から1センチ足らずの金属片が見つかった。

 

結局、この日はさらに約1センチの金属片を発見。わすかの時間で、幸運にも合計3つもの金属片が見つかったのである。キンブラー教授も驚きを隠せない。

 

「この10年間で25個しか発見できてないのに、なんという日だ、わずかな時間で3個も見つかるなんで……」

 

あいにくセ氏40度という強烈な暑さのため、1時間足らずで現場を後にしたが、まさにこの日は、ロズウェルに幸運の女神が降臨したとしか思えない大成果だった。

今回の取材で発見された金属破片のひとつ。

 

金属片は地球外のものか?

キンブラー教授が、金属探知機を持ち込み、初めてデブリ・フィールドに足を踏み入れたのは、2010年の5月のことだった。

 

探知機は地表から8センチほどの深さであれば、BB弾くらいの大きさの金属にも反応する。もし、まだ金属が現場に残されているとすれば、かなり小さな破片で、周辺に棲む動物たちが呑み込んだ可能性もあると睨み、野生動物の巣穴や糞、またアリ塚も探索場所に選んだ。

 

予想どおり、教授が初めて金属片を見つけたのはアリ塚の中だった。それ以降、彼が見つけた金属片はどれもちぎれたような形状で、なかには、縁が溶けている状態のものもあった。

 

また、1940年代の終わりに、軍服に使われていたアルミニウム製のボタンも見つかった。これは、軍部の人間がこの一帯に足を踏み入れていた証拠である。

 

2011年、教授は初めて見つけた金属片を、ソコロのニューメキシコ工科大学研究室にある、ミクロ分析器で分析を行った。すると、金属片はアルミニウムとケイ素、マンガン、そして銅合金からなることがわかった。だが、こうした合金が、金属箔の状態で見つかることはほとんどないことから、アイソトープ(同位元素)検査も実施。

 

その結果、「金属は地球外のものの可能性」が示唆されたのだ。だが、キンブラー教授は1回だけでは検査ミスの可能性もあるとして、確定するには複数の機関での追試を要する、と慎重な態度をとっている。

 

ちなみに、アルミニウムは鉱石のボーキサイトを原料として製造される金属で、自然界には存在しない。分析によって地球にはない組成のアルミニウムが検出されるとすれば、それは地球外で製造されたことになる。今回発見された金属片も、その可能性を十分に秘めている。

 

もし地球外由来だとすれば、1947年、ロズウェルで墜落した物体が地球外からやってきた、という物証を得たことになる。

 

今後、さらなる分析が行われる予定だが、まずはその結果を待つことにしよう。

 

金属片の発見もさることながら、今回、現地取材によって、キンブラー教授とドン・シュミットから、事件に関する最新の情報をいくつか入手することができた。

 

語りつくされたかに思えるロズウェル事件だが、新たな展開がまだまだあったのだ。

(ムー2019年11月号より抜粋)

 

文=並木伸一郎

 

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