ヘルスケア
睡眠
2018/4/26 20:00

体に負担をかけず睡眠の質を高めるには? これが枕選びの正解だ!

朝、眠りから目覚めたとき、なんとなく身体が重かったり痛みを感じたり、どうも目覚めが悪い、ということはありませんか? また、眠っている最中に肩や首が痛くて起きてしまったり、なかなか体勢が定まらずにゴロゴロと寝返りを打って寝つけなかったり、という人も要注意です。

そういった、寝つきが悪かったり、睡眠時間をしっかりとっているにもかかわらず疲れが抜けなかったりするのは、眠っているときの姿勢に問題があり、“睡眠の質”が下がっている可能性があります。

 

いつも忙しくて限られた睡眠時間しかとれない人でも、その睡眠の質を上げることで、効率的に心身の疲労を回復することができるのです。そのヒントのひとつに、“枕”があります。そこで、“ピローフィッター”のいる枕専門店「ロフテー枕工房」を訪ね、自分に合った枕の選び方について聞きました。

あなたはどんな姿勢で眠っている?

眠っているときの姿勢でもっとも大切なのは、「身体にいちばん負担の少ない状態でいられること」。そう答えてくれたのは、ロフテー枕工房の笹本志乃さんです。

 

「これはリラックスして立っているときと同じ姿勢のことで、仰向けでもうつ伏せでも、この状態を保つことが理想と言われています。こう言うと当たり前のことのように聞こえるのですが、実はベッドに体重を預けきれていなかったり、首に力が入ったままの状態で眠っている人、足を縮こめて固まったように眠っている人も、少なくないのです」(笹本さん、以下同)

↑頚椎とは、頭を支える7つの首の骨のこと。額から顎に5度の傾斜がつき、この頚椎が適切な弧を描いた状態が、理想的な枕の高さ

 

↑上イラストが示すのが頚椎に負担がない「自然体」、つまり理想的な体の形だ

 

「特に最近では、スマホやパソコンを使うときに“スマホ首”と言われる首の形に変形してしまっている人が多く見られます。前屈みで猫背になっている姿勢が続くことで、頚椎のカーブがまっすぐになってしまうことを言い、使っていた枕と首や頭部のカーブが合わなくなってしまうのです」

 

快眠を得られる枕選びの3つのポイント

枕を選ぶときに大切なポイントになるのは、「高さ」「素材」そして「頸部の支え方」です。

 

1.頭の重さを感じない高さか?

「枕の高さは、頭を支える7つの首の骨である頚椎(けいつい)のカーブに合わせて選びます。実際に寝てみて、頭の重さを感じない高さを選ぶのがよいと思います」

 

2.硬さや柔らかさ、素材が好みか?

枕の中身となるものは、ストローを細かく切ったようなパイプと呼ばれるものや、マルコビーンズという丸い形のビーズなどの硬いもの、低反発ウレタンや羽根などの柔らかいものなど、さまざまな素材があります。

「誰にとってもよい素材というのはないので、香りや手触り、音などから好みのものを探してください」

 

3. 頸部を囲むようにして支えられるか?

ひとつの袋に素材が入っているタイプの枕は、使っているうちに中身が偏ってしまうことがあります。

「ロフテー枕工房では、枕の中身を5つに分けて安定した寝姿勢を保てるよう作っています。仰向けで寝たときに首が乗る部分は、首や頭に負担のない高さに設定します。頭の両脇にくる部分はある程度の高さにすると、横向きになっても肩が圧迫されず、楽な姿勢でお休みできます。後頭部が乗る部分は少し低くして、首を支える上下の部分を少し高くすることで、頭全体がちょうど枕に囲まれて支えられている状態になり、首や肩の力を抜いて眠れます」

睡眠時の姿勢&体調別! 自分に合う枕の形

ここでは具体的に、睡眠時の姿勢や体質などからその人に合った枕を紹介していきます。

 

・うつ伏せで寝る場合
→手を差し込める新しいタイプの枕がおすすめ

「うつ伏せや顔だけ横向きに寝る人には、『パピヨン』がおすすめです。立体的な形のままへたらないよう、しっかりとした構造になっているほか、うつ伏せの場合は手が枕の間に差し込めるようになっていて、体勢が安定しやすい枕です」

パピヨン
2万3760円〜2万4840円
http://loftyonlineshop.com/SHOP/033121.html

 

・横向きで寝る場合
→頭が包まれているような窪みのある枕がおすすめ

「約半数の人が横向きで寝ると言われています。横向きの人が安定するように耳の部分に窪みを作って頭が包み込まれるような感覚で眠れる枕がいいでしょう。ロフテーでおすすめしている『エスカルゴピロー』は、ワイドサイズなため、大きな寝返りにも対応しています」


エスカルゴピロー
1万6200円〜1万7280円
http://loftyonlineshop.com/SHOP/073064.html

 

・リラックス感が少ない場合
→姿勢を安定させることができる抱き枕がおすすめ

「ロフテーでは、枕のほかに抱き枕を使うことを推奨しています。横向きで寝る場合、足と足の間の骨が当たって痛かったり、下になるほうの腕に負担がかかってつらくなったりするので、抱き枕を使うととても自然な姿勢になってリラックスにつながるのです」

ボディピローセレクションS型
1万7280円~1万9440円
http://loftyonlineshop.com/SHOP/503600.html
※上写真では、頭部分は「エスカルゴピロー」を使用

 

・いびきがひどい場合
→呼吸しやすい姿勢を保てるいびき対策専用枕がおすすめ

「いびきは、空気の通り道となっている気道が狭くなってしまい、狭い道を空気が通ろうとするときに起こる摩擦音のことを言います。いびきは音で人に迷惑をかける以外にも、口が開いたままなので喉が渇いて喉を痛めるなどの原因にもなります。『ボディーピローいびき』は、横向きの時間を増やすためのサポートをしてくれる枕です。横向きの時間が増えることで、気道確保しやすい姿勢を保つのに役立ちます」


ボディピローいびき
4万1040円
http://loftyonlineshop.com/SHOP/5937601000.html

 

・首のしわが気になる場合
→通気性がよく高さが変えられる美容枕がおすすめ

「美容家の佐伯チズさんと共同開発した、首にしわができにくくなるよう、自分で簡単に高さの調節ができるタイプの枕です。首元には縫い目をなくし、ダブルガーゼで肌触りにもこだわりました。通気性もよく、頭や髪が蒸れにくい素材です」

ビューティーピロー
2万4840円
http://loftyonlineshop.com/SHOP/1832091600.html

 

快適な眠りは、日中の行動を活発にしたり、ストレスを減らすために必要な要素。まずは寝具を整えてからだの疲れを減らし、ぐっすり眠れる時間を大切にしましょう。

 

【店舗情報】


ロフテー枕工房 本店

東京都中央区日本橋富沢町11-12 サンライズビルB1F
03-3663-5050(完全予約制)

ロフテー http://lofty.co.jp/

 

↑ピローフィッターが、ひとりひとりの首の形から高さを見て、最適な高さにカスタマイズしてくれる

 

何気ない日常を、大切な毎日に変えるウェブメディア「@Living(アットリビング)」

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