先日、GetNaviに30代の男性読者から珍しいアンケートハガキが届きました。内容はお悩み相談。なんでも最近、髪の毛が薄くなってきたため、なかなか髪型が決まらなくなってきているとのこと。しかも近いうちに合コンを控えているということで、「薄毛に似合う髪型をぜひ教えてほしい!」という切実なご要望をいただきました。
そこで私たちは、「薄毛の男性には、どのような髪型が似合うのか?」というテーマを設定し、秋が深まる11月上旬の渋谷で女性30人を対象に街頭インタビューで調査することにしました。でも、ただ女の子たちにかっこいい髪型を選んでもらっただけでは、あまり参考にならないかもしれませんよね。ということで私たちはその結果をカリスマ美容師やAGAクリニックにも分析してもらい、薄毛の男性向けのヘアスタイルのアドバイスを伝授していただきました。
【動画】渋谷の女の子がいいと思う髪型とは?
まずは、街頭インタビューの模様をご覧ください。
今回の調査では、インタビュアーを務めるヘス君がM字ハゲになったと仮定。髪が薄くなってきたら絶対に悩むと言う彼に、「そうなった場合、どんな髪型にすればカッコよく見えるのか?」と知り合いのスタイリストに相談してもらいました。すると、よさそうなヘアスタイルを4つ教えてもらったそう。
①全体の毛を額に集めて、薄くなっている部分を隠す
②薄毛の印象を与えないために、全体の毛を逆立ててボリューム感を演出
③七三分けにして、おでこ方向に流し、額を隠す
④髪を伸ばし真ん中で分けで「M」部分を隠す
これらのなかで、どの髪型がヘス君には一番似合うのでしょうか? 街頭インタビューでは、①~④の髪型をしたヘス君の合成写真4枚を載せたフリップを使用。ランダムで選んだ女の子たちにそれらを見てもらい、そのなかから「薄毛のヘス君に最も似合う髪型を選んでもらう」というシミュレーションを行いました。
ヘス君の質問の仕方により実験の意図が正確に伝わらなかったケースもあり、結果が偏ってしまったかもしれませんが、今回の調査では「③七三分けでおでこ方向に流す」髪型が最も女性に受けるという結果が得られました。
カリスマ美容師はこう見る
この調査結果について、恵比寿・代官山エリアで最も人気のある美容院のひとつbelog chez vous(hair-belog.com)の美容師兼代表の喜早純也さんにお話を伺いました。まず、それぞれの髪型の特徴を述べてもらいます。
① 額が隠れている分、薄毛に感じさせない前髪で印象も爽やか。しかし薄毛の方は毛が細くなっているため、髪が薄い印象を与えてしまうことも。
② 潔く、爽やかな印象。しかし、そりこみ部分の薄さがそのまま見えてしまい、女性に威圧感を与えてしまう恐れも。
③ 薄毛をカバーするのに最適。正面から見て右側のそりこみに隙間が生まれやすく、風が吹いたときなどに気を使うことが短所。スタイリングもこのなかで一番難しい。
④ そりこみ部分もカバーしやすく、細くなった毛質なども目立ちにくい髪型。おでこが広く見えてしまうため、薄毛や老けた印象、威圧感を与えてしまうデメリットもあり。
では、このなかでなぜ③の髪型が最も人気を集めたのでしょうか? 「③は最も上手く薄毛を隠していると思います。流すスタイルは流行り続けているので、女性から見てもそのほうが好印象ですよね。しかし実際のところ、この髪型はいろんな理由で男性の方に好まれません。邪魔になったり、幼くなったり、セットが難しかったり、すぐに伸びてしまったり……。でもだからこそ女性にモテたいなら、前髪は下ろして差をつけるのが良いでしょう」と喜早さんは言います。
Illustration by Sam
GetNaviにお悩み相談のハガキを寄せていただいた読者のように、30~40代の男性が薄毛になり始めた場合、どんな髪型にするべきか迷うことでしょう。ヘアースタイルを選ぶ際に大切なことは何でしょうか? 再び喜早さんに聞いてみました。
「髪型を意識するのはとても大切なことです。薄くても薄くなくても、女性は男性の髪型を意識していますから。髪型は他力でも素敵になれますので、素敵な髪型にするに越したことはありません。そのうえで、髪型という観点から、歳を重ねていくうえで一番大事なのは『相手のためにも素敵であること』だと思います。マナーと同じ感覚ですね。こだわりが強いわけではないようでしたら、女性に好まれるヘアスタイルにされるのがオススメかと思います」
AGAクリニックはこう見る
またその一方で、AGA(男性型脱毛症)治療を受けて毛量を増やすという対策もあります。AGAの観点から見ると、どのような見方ができるのでしょうか? 薄毛治療専門の銀座総合美容クリニック(gincli.jp)にもお話を伺いました。
「20代以降若年期に発症する薄毛の大半が男性型脱毛症(AGA)です。AGAには薄毛の進行に特徴があり、前額部(生え際)と頭頂部(つむじ)中心に薄毛が発症し、側頭部(横)と後頭部(後ろ)には薄毛の症状が出ません。その薄毛の進行にも前額部から進行する場合や、頭頂部から進行する場合など様々なパターンがあり、フリップの写真だと分かりにくい部分もありますが、①②③の髪型はそれぞれパターン別の薄毛カバーとして成り立っていると思います」と銀座総合美容クリニック。
①~③の髪型にはそれぞれ下記のような特徴があるそうです。
① 額は少し後退しているが、額以外にまだ薄毛がみられない状態で、額を隠す場合に〇
② 頭頂部中心に全体的な密度がやや低下してきたときに、逆立てることで全体的にペタッと潰れた印象を解消できる
③ 額から頭頂部にかけて低下してきた密度を、やや側頭部よりの髪のボリュームでカバーする場合に適している
一方、④の髪型はどうなのでしょうか? 「髪の長さで額のM字部分を隠すということでしょうが、AGAになると髪は細く産毛化していくとともに、長く伸びる前の短いうちに生え変わるようになります。そうなると、隠す髪の密度も低下していきますので、M字部分も隠せなかったり、透けてしまったりしますので、対策としては少々難しいかもしれません」と話す銀座総合美容クリニック。
このように、30〜40代のAGAの男性にとって①~③は薄毛を隠す効果がありますが、④では薄毛を隠すことが難しいようです。しかし髪型を変えるという方法ではなく、そもそも髪の毛を生やすことで薄毛の悩みを解決することはできないのでしょうか? 再び銀座総合美容クリニックに聞いてみました。
「AGAに関する医療は進歩しており、
今回はハガキを送っていただいた男性読者の薄毛に関する悩みを解決するために、渋谷の女性に街頭インタビューを行い、美容師や医師にもお話を伺いました。現在は髪の毛を増やすこともできるそうなので、薄毛が気になる男性は早めにお医者さんへ行ってみるのがいいかもし