家電
加湿器・除湿機・乾燥機
2018/9/14 16:00

加湿器で「価格の次に求める意外なもの」って? シャープの「ニーズを汲んだモデル」が確かに使いやすそうだ

シャープが、2018年モデルの加湿器を発表しました。同社では、今回のモデルチェンジに際してユーザー調査を実施。ニーズを分析したところ、ユーザーが加湿器に求めているのは(購入時の1位が「価格」だったことを除けば)、加湿量や操作性、デザインなどより、「給水のしやすさ」のほうが大きいということがわかりました。特に高齢の女性ほど給水のしやすさを重視することが判明したといいます。

 

実は加湿パワーより「給水しやすさ」を重視するユーザーが多い

使用時の不満点でも、四割以上のユーザーが「給水が面倒」というを挙げました。加湿器を使わなくなったユーザーへの追跡調査では、28%が「給水が面倒だから」と回答。給水時に困っていることに焦点を絞った調査では、「タンクの持ち運び時の水漏れ」「水を入れたタンクが重い」「タンクの中を洗うのが手間」といった声が多く見られました。

↑シャープでは、加湿器は「給水のしやすさ」が購入するときも、購入したあとも評価の対象として大きなウエイトを占めると分析しました

 

そこで、ニューモデルでは、デザインを一新。加湿のための水をタンクの上から注ぐか、トレーを引き出して水場で汲んでくるか、好きなほうで給水できるようになっています。ラインナップは適用床面積21畳の「HV-H75」と適用床面積15畳の「HV-H55」の2モデルで、実売予想価格はそれぞれ2万7000円(税別)と2万3000円(税別)。発売はどちらも9月20日です。

↑新デザインの加湿器「HV-H55」

 

接地面積A4サイズのハイブリッド式コンパクトモデル

まずはHV-H75とHV-H55の概要を見ていきましょう。両者は加湿方式にハイブリッド式を採用。サイズや重量、カラーバリエーション(ホワイト系/ブルー系を用意)などの外観は2機種ともまったく同じです。接地面積を従来機種より約9%縮小して、ほぼA4サイズとし、インテリア性を高めたデザインも特徴。

 

HV-H75は1時間に750mLの加湿能力、HV-H55は同じく550mLの加湿能力を持っており、より広い部屋をより早く加湿したいという向きには、HV-H75がオススメとなります。

↑HV-H75とHV-H55のラインナップとカラーバリエーション。H75とH55の主な違いは加湿能力で、本体の寸法や重さは同じです

 

「上部から水を注ぐ」「取り出したトレーに直接注ぐ」の2通りから選べる

さて、先述した「給水しやすさを重視する」というニーズを踏まえ、今回のHV-H75とHV-H55に採用された機構が「どっちも給水」です。その特徴は、本体上部から水を注ぐ、本体からトレーを取り出して給水するという2通りから、ユーザーは好みの方法を選べるというもの。

↑タンクの上から水差しなどで注ぐことも、トレーを取り出して洗面台で水を入れることもどちらも可能

 

給水口は本体正面から見て、天面の右側に設けられています。上部がトレイになっていて水を注ぎやすい形状になっており、水差し、ヤカン、ペットボトルなど、自分の持ち運びやすい容器で給水可能。

↑ヤカンで注ぐ水には青の着色料を加えて見やすくしています

 

本体下部に格納されたトレイは、正面から見て右側から引き出します。半分まで引き出すと、トレイに付いている取っ手が使える状態に。トレイを持って水場まで行き、満水まで一度に給水したり、清掃などのお手入れをしたりすることが可能です。

↑トレイには取っ手が付いています

 

トレイは洗面台で蛇口の下に置きやすい箱型。手が入りやすく、突起も少ないので、お手入れしやすいのもうれしいところ。

↑トレイは洗面台で蛇口の下に入れやすいデザイン

 

水の残量は天面のパネルでひと目でわかる

タンクの水の残量は本体横から視認できるほか、天面の操作パネル部でもLEDでひと目で確認できます。操作パネルでは、電源のオン/オフ、運転モード変更、プラズマクラスターのオン/オフ、タイマー(6時間/2時間)設定などが可能。フィルターを乾燥してお手入れするフィルター乾燥ボタンも搭載しています。ちなみに、誤って吹出口から給水しても、すぐに故障するようなことはないそうです。ただ、シャープの担当者いわく、「水はできるだけ給水口から入れて欲しい」とのことでした。それは、そうでしょうね。

↑操作パネルがこちら。左側に吹出口があり、右側のスリットが給水口です

 

パーツが取り外して掃除でき、水の経路をタオルで拭ける

給水にばかり目が行きますが、お手入れのしやすさも新モデルがこだわったポイント。水と風の通り道となるほとんどのパーツが取り外して掃除でき、水の通り道にタオルを通して拭くこともできます。また、トレイ内に取り付けられる別売の「Ag+カートリッジ」(型番は「FZ-AG01K1」で、希望小売価格は900円)を用いることで、水のヌメリやニオイの原因を抑えます。少しでもきれいな水で加湿したい場合に利用したいところ。こちらの交換時期は年に約1回です。

↑本体はパーツをばらしたうえで、タオルなどで汚れを拭き取ることができます

 

冒頭で述べた通り、HV-H75とHV-H55の加湿方式はハイブリッド式です。ハイブリッド式は、本体内の濡れたフィルターに温風を当てることで、効率よく水分を気化させるため、室内を素早く加湿できます。

 

水をヒーターで加熱して水蒸気を作るスチーム式では、水蒸気が室内の下のほうに溜まりがちなのに対して、ハイブリッド式は水分をより細かく気化して飛ばすため、室内をまんべんなく加湿できるのもメリット。

 

部屋の隅に置いても、部屋中をきちんと加湿でき、いちいち腰を曲げて足元のトレイを取り外さなくても給水できるのは大きな魅力。トレイのお手入れタイミングだけ気を付ければ、使い勝手も良さそうです。

↑HV-H75/55の商品特長をまとめたパネル

 

キノコをリスペクトしたふとん乾燥機もブラッシュアップして登場

シャープでは、加湿器と同時にふとん乾燥機の新製品も「UD-BF1」発表しました。こちらは昨年発表された従来モデルをブラッシュアップしたもの。キノコが胞子を遠くへ飛ばす仕組みを応用し、温風がより広い範囲に届く「きのこアタッチメント」を採用しています。

↑ふとん乾燥機の新製品「UD-BF1」も同時にリリースしました

 

本機は、ヒーター性能や本体内部の構造を改良乾燥時間を従来比約17%短縮。本体の笠の部分の色が変更になったほか、従来機に比べてホースを10cm延長することで、高さのあるベッドでも使いやすくなりました。ふとんがホカホカになるので、寒くなる冬には重宝しそうですね。給水しやすくなった加湿器とともに、ぜひ注目してみてください。

↑ホースの先に付いた円盤状のものがきのこアタッチメント。ホースが長くなり、温風の吹出口がダブルベッドの中央にも届きやすくなっています

 

シャープ

加湿器 HV-H75

●実売予想価格:税抜2万7000円前後●発売日:9月20日●外形寸法/質量:W272×D220×H455mm/約5.2kg●加湿量:750mL/h(強)/200mL/(静音)●連続加湿時間:約5.3h(強)/約19h(静音)●タンク容量:約4.0L●加湿適用床面積(目安):木造和室12.5畳(21m²)/プレハブ洋室21畳(35m²)●プラズマクラスター適用床面積(目安):約12.5畳(約21m²)●電源コード長:約1.8m●本体色:プレミアムホワイト(W)/モイストブルー(A)

 

加湿器 HV-H55

●実売予想価格:税抜2万3000円前後●発売日:9月20日●外形寸法/質量:W272×D220×H455mm/約5.2kg●加湿量:550mL/h(強)/200mL/(静音)●連続加湿時間:約7.2h(強)/約19h(静音)●タンク容量:約4.0L●加湿適用床面積(目安):木造和室9畳(15m²)/プレハブ洋室15畳(25m²)●プラズマクラスター適用床面積(目安):約9畳(約15m²)●電源コード長:約1.8m●本体色:プレミアムホワイト(W)/モイストブルー(A)

 

ふとん乾燥機 UD-BF1

●実売予想価格:税抜2万2000円前後●発売日:9月20日●外形寸法/質量:W243×D243×H386mm/約4.0kg●プラズマクラスター適用床面積(目安):約6畳(約10m²)●安全装置:転倒時運転停止装置、湿度過昇防止サーモスタット●付属品:くつ乾燥アタッチメント

 

協力:楽天市場