家電
2018/9/16 19:30

空気清浄機は「季節家電」じゃないぜ! 韓国No.1ブランド「AIRMEGA」初上陸で日本に提言

コーウェイ(COWAY)は浄水器、空気清浄機において韓国シェアNo.1の企業。世界40カ国以上で展開。特に水と空気に関する分野を得意としている。

 

世界40か国で展開する韓国の空気清浄機ブランドが日本初上陸

空気清浄機においては、2008年から2017年の10年間での販売台数が755万台であったのに対し、2017年の1年間だけで119万台。うち7割が中国、アジア、アメリカ、ヨーロッパでの販売となっているように、すでにグローバルなブランドとして認知されているとのこと。そんな同社が、9月12日より日本国内において、空気清浄機「AIRMEGA」(エアメガ)シリーズの発売を開始。それに先立ち、新製品発表会が行われた。

↑コーウェイ代表取締役社長のイ・ヘソン氏

 

加湿機能やイオン機能は付けず、フィルターと風量にこだわった

↑グローバル事業本部 グローバルパートナー事業本部門長イ・ジフン氏

 

同社グローバル事業本部のイ・ジフン氏によると、AIRMEGAシリーズを通しての思想は、空気清浄機は花粉の季節のみに使う季節家電ではなく、「通年使用する健康家電である」ということ。また、加湿機能やイオン機能などは付けず、独自のフィルターとパワフルな風量にこだわることで、空気清浄に特化している点が特徴だ。

空気の浄化能力に関しては、独自設計のフィルターとその性能を引き出す思想「AIRMEGA FILTERISM」(エアメガ フィルタリズム)がポイント。抗菌フィルターと活性炭脱臭フィルターを一体化した独自のフィルターと、シーンに応じて追加ができるオプションフィルターを組み合わせることで、環境に合わせた最適な空気清浄を実現できるようになっている。

 

このフィルターを生かすべく、パワフルな風量で空気中の浮遊ウイルスや細菌、カビ、花粉などを素早く除去するほか、周囲の空気の汚れを感知し、最適なモードで運転する「スマート運転」も搭載。外出から帰ってきたときなどは高出力で空気清浄を行い、空気がキレイになったら低消費電力のエコモードに切り替わるなど、24時間稼働しても電気代を賢く抑えることができる。日本独自仕様としては「花粉モード」を搭載。一定時間運転して外部から侵入した花粉などの微粒子を除去することができるようになっている。

 

リビングなどに置いても景観を損ねない高いデザイン性もポイント。常に使われる機器だけに、インテリア性も重要視しているのだろう。

 

2021年には国内の販売台数10万台を目指す

日本での発売に関しては、ビックカメラ、エディオン、ヨドバシカメラでの店頭販売のほか、Amazonでの通信販売からスタート。また、今後販売チャネルは増える予定だという。

↑同社の販売チャネル

 

販売台数目標は、2019年で2万台、2021年には10万台を目指しているとのこと。日本ではすでに、多機能な空気清浄機が一般的になっているが、そこにどれだけ食い込めるか注目だ。直接の競合としては、空気清浄特化、高いデザイン性という同様の特徴を持つスウェーデンのブランド、ブルーエアが想定できる。

↑AIRMEGAの販売目標。2021年には10万台の販売を目指す

 

左右2面にフィルターを搭載するフラッグシップモデル「AIRMEGA 400/300」

↑「AIRMEGA 400」(左)の大きさはW376×D376×H580mmで、適用床面積の目安は約48畳。「AIRMEGA 300」(右)はW345×D345×H538mmで、適用床面積は約38畳

 

それでは、各機種を見ていこう。AIRMEGAシリーズのラインは主に3つ。うち、フラッグシップモデルとなるのが、「AIRMEGA 400」と「AIRMEGA 300」だ。こちらは本体の左右に、プレフィルターとMAX2 Greenフィルターを搭載。きれいになった空気は本体上面から送風される。

↑本体側面のプレフィルターを外すと、MAX2 Greenフィルターが見える

 

↑MAX2 Greenフィルターのプリーツ面

 

フィルターの取り外しは簡単に行える構造で、プレフィルターは水洗いが可能。MAX2 Greenフィルターはおよそ5年は使えるとのことだ。

↑2つのMAX2 Greenフィルターでより微細な粒子を除去する

 

静音性にも優れており、最大風量運転時でも50〜51db。8畳の部屋ならばAIRMEGA 400で約6分、AIRMEGA 300で約8分で清浄できるスペックを持つ。

 

前面には、空気の汚れ具合がわかるLEDリングを配置。ブルーは「きれい」、赤は「汚れている」など、LEDの色で、いまの空気の状態が目で見てわかるようになっている。実売価格はAIRMEGA 400が5万4800円(税抜)、AIRMEGA 300が4万4800円となっている。

 

床の花粉やハウスダストも除去する「AIRMEGA 600」

↑「AIRMEGA 600」の大きさはW514×D256×H631mmで、適用床面積の目安は41畳

 

やや大きめのタイプが「AIRMEGA 600」。こちらは、左右と底面の3か所にフィルターを装着し、3方向から空気を吸引。床に落ちた花粉やハウスダストも逃さす除去できるという。前面のデジタル表示窓にはPM2.5の濃度が表示されるほか、LEDメーターで空気の汚れ具合(色で4段階を表示)と運転中の風量を表示する。実売価格は5万4800円(税抜)。

 

広い部屋でも素早く清浄できる「AIRMEGA STORM」

↑「AIRMEGA STORM」の大きさはW410×D240×H765mm。適用床面積の目安は32畳

 

縦長のフォルムの製品が「AIRMEGA STORM」(エアメガ ストーム)。近くの空気を清浄する「サークル気流」、遠くの空気を清浄する「ジェット気流」、部屋全体を清浄する「ノーマル気流」の3モードを切り替えられる「マルチサーキュレーション」機能を搭載している。

また、「黄砂フィルター」「新築フィルター」「ダブル脱臭フィルター」の3種類のカスタムフィルターを使い分けることで、環境や季節に応じた悩みを解決できる。実売価格は4万9800円(税抜)となっている。

↑プレフィルター(左)、抗菌Green HEPAフィルター(右)のほか、3種類のカスタムフィルターを用意

 

パワー、デザインの割に安く感じる「AIRMEGA」がスタンダードになる可能性も

AIRMEGAシリーズは、実際に目にしてみると、空気清浄機とは思えないデザインが好印象。AIRMEGA 400とAIRMEGA 300に関しては、パネル部分の色を変えたモデルの販売も検討中であるとのことで、そのような遊び心も面白い。加湿機能やイオン機能といった付加機能はないものの、このスタイリッシュなデザインとパワフルな清浄能力を見れば、価格はかなり抑えられていると感じた。

 

健康への意識が高まっている背景を受け、今後は同社が提案する「24時間365日空気清浄」が当たり前になるかも。その際は、AIRMEGAシリーズのような空気清浄機が求められのかもしれない。