家電
掃除機
2019/3/4 19:30

初代から3年半…ダイソン2代目登場で、ロボット掃除機は「間取り」を巡る新時代へ!

扱うデータを20倍に増やし、LEDつき新レンズで正確に情報を視認

ただし、ダイソンの吸引力がスゴいのは周知のこと。Heuristの大きな進化ポイントは、製品名の由来ともなった「ヒューリスティックラーニング」機能にあります。今回、新たに1.4GHzのクアッドコアプロセッサを搭載することで、従来比で8倍の短期メモリと32倍の長期メモリを備え、20倍のデータを扱うことが可能に。その結果、掃除しながら部屋のマップを記録するだけでなく、掃除を重ねるごとに最新情報に更新し、最適な掃除方法が判断できるようになったのです。

 

この機能を存分に発揮するためには、Heuristが部屋の情報をより正確に把握する必要があります。そこでカメラに搭載するパノラマレンズに、灯台用レンズに着想を得たという独自の6エレメント半球レンズを採用。多くの光が取り込めるため、室内360度を正確に視認することが可能になるといいます。さらに半球レンズの周囲には8個のLEDライトを搭載し、室内の光量に応じて8個の中から必要な数・必要な向きのLEDライトを点灯するため、暗い場所でも部屋の情報をしっかり認識できるようになりました。

↑カメラに搭載したパノラマレンズが360°見渡し、得た情報をSLAM(Simultaneous Localisation and Mapping=自己位置認識と地図作成を同時に行う技術のこと)によって処理します。周囲を取り囲むオンレジ色の部分がLEDライト

 

↑暗い場所での走行シーン。「暗くて見えないなら、明かりをつければいい」という発想です。必要な方向のLEDだけ点灯するところは、SLAMと連動しているからこそなせるワザ

 

カメラが取り込んだこれらの情報は、インテリジェント SLAMビジョンシステムという技術で処理。自分の位置を計算して把握するほか、走行中も0.02秒ごとに走行した距離の測定を行うことで、現在位置とまだ掃除していない場所を把握することで、ムダなく効率的に掃除ができるというわけです。

 

4つのセンサーで障害物を正確に認識

さらにHeuristには、最大2mまで視認できる「長距離センサー」、障害物を検知し、機体の走行速度を緩やかに落とす「障害物センサー」、壁や家具のギリギリまで誘導する「壁面近接センサー」、段差を認識し、必要に応じて走行方向を変更する「段差センサー」といった4つのセンサーを搭載。進路上にある段差や障害物を継続的に監視し、部屋にモノが置いてあっても、避けて掃除をしてくれます。なお、これらのセンサーは30Hzの赤外線のパルスを照射し、戻ってくるパルスを光の速さと比べることで、位置を把握し、室内のマップを作成するのだといいます。

【動画】

障害物や壁にはぶつからず、ギリギリまで近づいて方向転換したり、回り込む動作をするHeurist。動きの速さにもスピーディな判断力を感じます。

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