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2019/6/1 20:30

「リーズナブルで高性能」は本当か? マクセルイズミ「2万円以下の5枚刃シェーバー」徹底検証

《肌への負担》

3分間のシェービング後にある程度肌のひりつきを感じた

本機の深剃り性能がかなり優秀だと感じた一方、肌への負担はやや大きめ。シェービング中はまったく気にならなかったのですが、3分シェービングしたあとに、ある程度ひりつきを感じました。特に深剃りしたいと思った口元やあご、鼻の下などにひりつきがあったので、シェービング中に少し肌に圧力をかけすぎてしまったようです。2回目からは肌にかける圧力を極力減らすように心がけたため、ひりつきはかなり減りましたが、そうすると若干深剃り具合が落ちてしまいます。

 

筆者はふだんそれほど深剃りにはこだわらないので、本機を軽く肌に当ててのシェービングは快適でしたが、深剃りこだわる人はアフターシェーブローションなどを用意したほうがいいでしょう。

 

ちなみに本機の外刃は独立して沈み込むフロート構造になっていますが、ヘッドは左右のみ可動し、上下や前後には動きません。そのぶん、人の顔の形状には十分追随できているとはいえず、部分的に余計に肌に負担がかかったのかもしれません。

↑5枚の刃はそれぞれ独立して3mmほど沈み込むフロート構造になっています。これにより、アゴなど起伏のある形状にもある程度外刃が追随し、肌に負担をかけない深剃りが可能になります

 

《操作性》

重さはあるがホールド感はまずまず。ヘッドの可動性はやや物足りない

IZF-V998は重さが約268g。手に持つとずっしりとした重みがあり、特に本体上部に重心があると感じます。また、グリップの角張った部分に人差し指が当たり、ゴツゴツとした無骨な印象です。

 

では、持ちにくいかというとそうではなく、本体が重いせいもあってしっかり手のひらに収まります。3分程度の使用時間なら、「使っていて疲れる」という感覚もありませんでした。

↑グリップはやや大きめながら、持ちにくさは感じず。筆者は手がわりと小さめですが、問題なく使いこなせました

 

↑ドット入りのグリップは滑りにくく、ヘッドをしっかりコントロールできます。グリップ上部の窪み部分に人差し指を添えるよう、デザインされているのかもしれませんが、かなり重いうえに重心がかなり上にあるため、筆者の場合は写真の位置に人差し指を置いた場合に最も安定感がありました

 

↑親指部分にシボ入りでしっとり感のあるラバー素材が使われています。このデザインはパナソニック・ラムダッシュの上位モデルとよく似ています

 

ヘッドの動きに関しては、「肌への負担」の項目でも書きましたが、ヘッドが左右にしか動かないのが高級シェーバーとしては物足りなさを感じました。剃り残しなく、また肌に負担をかけずにヒゲを剃るには、ユーザーが丁寧にヘッドの角度などを調整しながらシェービングする必要があると感じました。

↑ヘッドの左右の首振りはかなり浅め。動きもやや固く感じました

 

電源ボタンは一度押すと「通常モード」で運転スタート。もう一度押すと「ターボモード」になり、さらにもう一度押して運転終了します。つまり通常モードでヒゲを剃ったあと、もう2回ボタンを押さないと運転終了できません。細かい部分ですが、これには毎回少しだけ煩わしさを感じてしまいました。逆に「ターボモード」をふだん使う人は、毎回2回ボタンを押してヒゲを剃り始めるのが気になるかも。

 

電源ボタンとモード変更ボタンを別にするというのもありますが、そうすると操作する場所が2つになる面倒もありますし、コストも余計にかかるので、難しいところです。せめて最初にボタンを押したときに「ターボモード」になり、次に「通常モード」になるとモーターパワーがだんだん弱くなるイメージで運転終了できるので、気分的にも煩わしさが少ないかなと思いました。

 

充電時間は2時間で、フル充電すると、1日1回3分のシェービングが28日間行えます。これはシェーバーのなかではかなりスタミナがあるほう。ただ、本機には洗浄充電器がついており、毎日使用後に電気シェーバーを洗浄したい人には「28日使える」のはオーバースペックと言えなくもありません。その代わり、出張に持っていく場合は、かなりの長期出張でも電源アダプターを持っていかずに済みそうです。

↑充電残量は100%から0%まで1%刻みで表示されます。数字で表示されるので、わかりやすいですね
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