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2020/7/31 20:40

クチコミで高評価の理由は? 「テレビ通販の会社」が扱う電気圧力鍋「クッキングプロ」を改めてレビュー

電気圧力鍋は数々の家電メーカーから登場しており、なかでも2019年8月に発売されたショップジャパンの「クッキングプロ」(実売価格1万6170円)は根強い人気を誇っています。こちらはもともと、全世界で90万台の出荷実績をもつイギリス生まれの電気圧力鍋「プレッシャーキングプロ」を、TV通販でおなじみのショップジャパンが販売しており、そのリニューアルモデルとして発売したもの。クチコミサイトやAmazonでも高評価を集めています。

 

これまでさまざまなメーカーの電気圧力鍋を使ってきた筆者ですが、海外にルーツを持つモデルは使ったことが有りません。そこで、今回は実際にクッキングプロを使って、その使い勝手をチェックしてみました。

↑クッキングプロを使って実際に調理してみます!

 

無骨なデザインに海外らしさを感じる

本体を見てまず感じたのが、「少人数の世帯には大きい&家電っぽい無骨なデザインだな」ということ。クッキングプロは、プレッシャーキングプロを日本仕様に改善したモデルで、ボタンを見やすく、押しやすいデザインに変更しているのですが、やはりベースのデザインが海外の家電なので、日本生まれの調理家電ほどデザインにこだわっているような印象はありません。

↑本体サイズは幅285×奥行き273×高さ295mm、重さは約3.6kg

 

とはいえ、2019年11月には新色として「レッド」も登場したので、キッチンにあるほかの家電のテイストに合わせた選び方はできそうです。日本メーカーの調理家電のように、ホワイトもラインナップに加われば、さらに注目を浴びそうですね。

 

サイズに関しては、正直、ひとり暮らしの筆者にとっては大きいと感じましたが、内釜の調理容量は約2.4Lとなっており、白米は2〜5合、カレーは約6人分作れます。これなら家族が多い家庭にはぴったり。逆に、少人数の家庭やキッチンが狭い家庭では、もう少しコンパクトな電気調理鍋を選んだほうがいいかもしれません。

 

角煮は肉がホロホロで、味もしっかり染み込んだ

クッキングプロは、圧力調理だけでなく、炊飯、無水調理、蒸す、煮込み、温め直し、炒め、スロー調理の計8つのモードを搭載しています。最初に試したのは、圧力調理による豚の角煮作り。電気圧力鍋といったら、やっぱり角煮は外せません。

↑内なべに材料を入れたらフタをし、「肉・豆」ボタンで30分加圧する

 

電気圧力鍋全般に言えることなのですが、レシピに出ている加圧時間に加え、「加圧するまでの時間」と「減圧が終わるまでの時間」がプラスされるので、圧力調理にかかる時間は計1時間ほどかかりました。

↑圧力が掛かると圧力表示ピンが上がる。このピンが下がれば完成

 

公式レシピでは、加圧後にフタを開けて煮詰めるよう書かれています。そう、クッキングプロは「煮込み/炒め」モードがあるので、最後に煮詰めて照りを出すことができるんです。これは通常の圧力鍋と同じような使い勝手なので、一般的な圧力鍋から乗り換える人にとってはありがたい機能ですね。

↑「煮込み/炒め」モードは、電気とは思えないくらいグツグツと煮込み調理ができる

 

最近の電気調理鍋にはこういった炒め調理ができるものが増えており、シャープの「ヘルシオ ホットクック」やティファールの「ラクラ・クッカー」も同様です。圧力調理もできて、大容量モデルとなると、ティファールの「クックフォーミー エクスプレス」がこれに近いといえるでしょう。

 

15分ほど煮込めば完成。完成した角煮は肉がホロホロで、味もしっかり染み込んでいます。調理中に火を使わないのでほったらかしておくだけという手軽さは、料理を作るハードルを一気に下げてくれました。

↑お箸で触るだけで肉がほろりとほどける。通常の圧力鍋で作った角煮とまったく変わらない

 

炒めと煮込みのあわせ技もカンタン

続いて作ってみたのは、公式レシピとして紹介されている「手羽元の洋風煮込み」です。こちらは最初にオリーブオイルでニンニクを炒めてから、凍ったままの手羽元と野菜を入れて「肉・豆」ボタンで20分加圧します。

↑火にかけているのと同じような感覚でニンニクを炒めることができた。洗い物が内なべひとつで済むのがいい

 

実際に使っていてわかりやすいなと感じたのが、メニューボタンの説明です。「シチュー/スープ」「ごはん」「煮込み/炒め」「魚・野菜」「肉・豆」「パスタ」といったように、何を作るかで押すボタンがわかるので、使い方に慣れてくれば、レシピを見なくても加圧時間などを自分なりに設定できそう。

↑日本語表示のボタンはスタイリッシュさには多少欠けるものの、使い勝手はいい

 

完成した料理は、じゃがいもなどの野菜がしっかり煮込まれており、手羽元も骨から肉がぽろっとカンタンに外れました。また、調理中に鍋のなかの食材をかき混ぜる必要もないので、煮崩れしづらいのも電気圧力鍋のメリット。魚料理などにも向いています。

↑ホールトマトを1缶丸ごと使い、水は1/2カップしか入れていないので、素材の旨みが存分に楽しめる

 

豚じゃがの無水調理も試してみたところ、こちらもパーフェクトな仕上がり。タイマー機能を使えば、最大12時間の予約調理が可能なので、朝出かける前にセットしておけば、帰宅後にできたての料理を楽しめます。保温機能もあるので、家族の食事の時間が異なる家庭でも重宝しそうですね。

↑豚じゃがは最初に材料を炒めてから、「シチュー/スープ」ボタンで10分加圧。加圧を終えたら「煮詰め/炒め」ボタンで9分煮詰めれば完成

 

機能面で死角がなく、価格も手ごろ。ファミリーにオススメの一台

このほか、クッキングプロは、前モデルではできなかった「スロー調理」機能が新たに搭載されています。つまりこれは低温調理のこと。サラダチキンやローストビーフ、魚のコンフィといった、これまではお店で買うしかなかった料理が手軽に作れるので、料理好きにとっては注目の機能です。

 

お手入れの面では、内鍋に焦げ付き防止加工が施されているので、通常の圧力鍋のようにゴシゴシ洗う必要もありません。こういった手入れのしやすさも、電気圧力鍋ならでは。

 

今回、いろいろ使って筆者が感じたのは、機能面に関してクッキングプロは「死角なしのお役立ち電気圧力鍋」ということです。そして、肝心のお値段は、1万6170円(税込)となっています。これだけの機能と大容量という点を考えれば、他社の製品よりもお得! 家族が多い家庭にとっては、まさに「買いの一台」といえるのではないでしょうか。

 

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