家電
炊飯器
2022/7/5 21:15

象印「米の混ぜが足りなかった」潔い反省から生まれた炊飯器「炎舞炊き」の新モデル

甘さ控えめながら箸が止まらないおいしさ

続いて、新製品で炊いた白米を実食してみました。まず、炊きあがったごはんの外見を見ると、一粒一粒しっかりと形を保っており、粒立ちの良さが目立ちます。粒が大きくふっくらしているのも特徴。

 

ひと口食べてみると、舌の上でツルツルした舌触りを感じます。ただ、粘りが強いため、口に入れた後のパラつき感はありません。外見は大きくふっくらしているように見えましたが、噛んでみるとフカフカしておらず、かなりモチモチ。米の主張を強く感じ、ごく自然にごはんをよく噛むことになります。味の面では、甘味はそれほど強くなく、どちらかというとサッパリした味。その控えめな甘さが強いモチモチ感と合わさることでしつこさを打ち消し、次々に口に運びたくなります。箸が止まらないおいしいごはんでした。

↑炊き上がったごはんは一粒一粒が大きく膨らみ、粒立ちが良くつやつやしている。食べてみると粘り気が強く、モチモチした食感。それでいてほんのり甘いおいしいごはんだった

 

炊き分けの範囲を拡大し、「冷凍ごはん」メニューも追加

先述したもう1つの進化である「多様な好みへの対応」ですが、炎舞炊きにはもともと、食後にアンケートに答えることでより自分好みに炊き分けられる「わが家炊き」機能が搭載されています。同機能は粘りと硬さの組み合わせが121通りありましたが、今回はその炊き分け範囲を拡大。121通りはそのままに、アンケートの答えで動く範囲が大きくしました。これにより、変更した時の違いがわかりやすくなり、より早く好みの炊き上がりに到達できるようになったとのことです。

↑炊き上がりの粘りと硬さの範囲が拡大し、炊き分けの違いがはっきりとわかるようになった

 

また、わが家炊きではカレーやちらし寿司などその日の料理に合わせてごはんを炊き分けることが瞬時にできないため、ふつう/しゃっきり/ややしゃっきり/もちもち/ややもちもちの5通りにワンボタンで切り替えられる「炊き分けセレクト」機能を搭載していました。この機能も多様な好みに対応するため、硬さ3通りと粘り5通りの組み合わせで15通りから選べるように進化しました。

↑その日の料理や気分で、今日は硬め/やわらかめを簡単に選べる「炊き分けセレクト」が5通りから15通りに拡大

 

最後にもう一つ。新たに「冷凍ごはん」メニューを追加しました。「ごはんを冷凍すると、米の中の水分が気化してラップの内側に氷結します。レンジ解凍した時にこの氷が溶けて表面のごはんだけがベタベタになり、中のごはんは水分が抜けて固くなっている、ということがよく起こる。新搭載した冷凍ごはんメニューはこの問題を解消しました」(三嶋氏)

 

炊飯の際、沸騰した後に1.3気圧の最高気圧をかけ続けることで沸騰状態を長く維持。これにより含水率の高いごはんが炊きあがり、冷凍・解凍後にも粒感と粘り気を残すことが可能になったとしています。

↑最高気圧である1.3気圧をかけることで沸騰状態を長く維持し、より含水率を高めたごはんに仕上げる「冷凍ごはんメニュー」

 

なお、新製品では新たに白黒反転タッチパネル式大画面液晶の採用とピクトをふんだんに使用することで、わが家炊きや炊き分けセレクト、冷凍ごはんメニューなど、多彩な機能も直感的に操作できるよう工夫しています。

↑白黒反転タッチパネル液晶の採用で見やすく、操作しやすくなった

 

↑内ぶたが圧力ボールレスになり洗いやすくなっている

 

↑内釜は前モデルと同様、蓄熱性・発熱効率・熱伝導に優れた「鉄 ~くろがね仕込み~ 豪炎かまど釜」

 

昨年モデルの完成度が高く、もうこれ以上の進化は難しいだろうと思っていましたが、今年さらに進化したことに驚きました。象印特有のモチモチ度がさらにアップし、ごはんを噛む楽しさが増しています。コロナ太りを解消するために炭水化物抜きダイエットをしようと思っていたのですが、こういうおいしいごはんを食べてしまうと、どうしても決心が揺らいでしまいます。さすがは象印、これじゃあしょうがない! と技術力に敬意を表し、潔く降参してしまうのもアリですね(笑)

↑「炎舞炊き」のPOPには、イメージキャラクターに就任した俳優・阿部 寛さんの姿も

 

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