私たちが普段当たり前のように目にする商品などの“ネーミング”。日本では馴染み深い商品も、海外では様々な理由から異なる名前で売られていることがある。ここでは、日本と海外で製品名が異なる商品をピックアップして紹介していきたい。

国民的お菓子も海外では病気の名前?
まず国民的なお菓子ともいえる「Pocky(ポッキー)」。こちらも海外では違うネーミングがつけられており、ヨーロッパでは「MIKADO」という商品名で発売されている。「MIKADO」とはヨーロッパではメジャーな日本をイメージしたゲームで、41本の棒を使って行われる。このゲームで使う棒が「Pocky」と似ていることから、「MIKADO」という名前がつけられたようだ。
そもそも何故、ヨーロッパで発売するにあたり商品名を変えなければならなかったか。その理由は「pox」という英語にあるようで、これは「梅毒」や「水疱」などをイメージさせる言葉。「Pocky」という商品名のままでは「pox」を連想させてしまうため、商品名の変更が行われたとようだ。また「Pocky」という名前は日本語の「ポッキン、ポッキン」という擬音語が由来となっているため、擬音語の文化が違う海外では馴染みが薄いことも理由として考えられる。
その他にも海外では“訳アリ”なネーミングが……
「Pocky」の他にも、「cow piss(牛の小便)」を連想させる「カルピス」が海外では「CALPICO」という名前で販売されている。クリームとサクサクのビスケットが美味しいお菓子「コロン(Collon)」が、海外の「Colon(大腸)」と同じ音韻だったりと、商品名にはさまざまな言葉の壁が立ちはだかる。
ゲームやアニメなどのタイトルも例外ではなく、世界的に人気を誇っている「ポケットモンスター」でさえ、海外では男性器を連想させるという理由から「ポケモン(POKEMON)」というタイトルで販売されている。また宮崎駿の「天空の城ラピュタ」は「ラピュタ」の部分がスペイン語の「淫売」にあたることから、単に「天空の城」というタイトルに。
また、海外では大人気の日本車も名前が変わることも。三菱の「パジェロ(PAJERO)」はスペイン語だと「パペロ(Pajero)」という非常に卑猥な言葉になってしまうため、「モンテロ(MONTERO)」という名前で売られている。クオリティの高さから海外で人気を博す日本の商品はいくつもあるが、世界に発信するためには、言葉の壁も超えなくてはならないのだ。