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お金
2017/9/16 15:30

人生に3回ある「お金の貯めどき」、いつか知ってますか?

「最近、生活費足りてる?」夫にそう聞かれて、思わずドキッとした。そして、むにゃむにゃと口ごもった。足りているようで、足りていないかもしれない。正直、詳細まで把握できていないからだ。

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わが家はお小遣い制ではなく、夫から毎月決まった額の生活費を受け取る家計パターンだ。とはいっても、きっちり決められた額を引き落としていたのは昔の話で、最近は少し多めに引き出して、夫婦共同の口座に入れておく。そこから生活費を支払っていくわけだが、あまり無駄遣いしない夫のおかげか、私のざっくり家計でも少しずつは貯金が増えている。

 

けれど、カードの引き落とし額を毎月チェックしていると、最近仕方がない出費が続いたとはいえ、ちょっと額が大きい。子どもたちもよく食べるようになり、食費も増えてきた。下の子2人を保育園に通わせ始めたので、月々の保育料もなかなかの出費。そのほか、あれやこれやと出て行くお金が増えてきたように思う。さて、この先子どもたちの教育資金やら、老後のお金やら、大丈夫だろうか。

 

追い打ちをかけるように、保険会社の担当者から「お子さんが3人に増えたことですし、保険の見直しをしましょう!」と連絡が。あれ、これからの方が、お金って貯まりにくい?お金の貯めどきって、いつだっけ?

 

この3つのポイントでお金を貯めるべき!

なんだか急に不安になった私は、初心にかえってお金のことを勉強し直そうと思い、『いちばんよくわかる! 結婚一年生のお金』(氏家 祥美・著/学研プラス・刊)をじっくり読んでみることにした。

 

タイトル通り、結婚したばかりの夫婦に送る、家計の管理テクニックが書かれた内容。

 

私は正直、結婚10年生。いまさら感はあるけれど、何もしないよりはいいじゃないか! まずは、気になっていた「お金の貯めどき」に関するページから読み進めることに。

 

要約すると、以下のとおり。

 

もっともお金を貯めやすいのは、子どものいない結婚直後。(1回目)
2回目は、子どもが小学校に入学する前まで。特に、3歳以降は保育料が安くなるため、貯蓄できる絶好の機会。
3回目は、子どもが学校を卒業、独立してから、定年を迎えるまでの間。

 

なんと、わが家はすでに2回目を過ぎているではないか。思えば、独身時代は「ボーナス払いで♡」という魔法の呪文を唱えて、洋服を買いまくっていた。今となっては「なんて要らない物を!」と後悔しかないが、好きなアーティストのCDが3パターン出れば、すべて買っていた。悔やまれる。悔やんでも仕方がないが、悔やまれる。今からでもできる、お金を貯める方法は? ページをめくる手が速まる。

 

自動的にお金が貯まる仕組みを作ってしまおう!

氏家さんいわく、「貯蓄」「保険」「投資」の3つの輪で、うまくお金を貯めていくのがおすすめなのだそう。

 

まずは、もっとも身近な貯蓄におけるポイントを見てみよう。何より「先取り貯金」が絶対的な貯蓄の方法だと氏家さん。余ったら貯金しよう、では、結果貯まらない。給与が入ってきたら、毎月決まった額を貯蓄用の口座に入れて、この口座には手を出さないと決めておく。あえて、引き出しにくい銀行を利用するのも手だ。

 

または、自動的にお金が貯まる仕組みを作ってしまうのが一番だそう。

 

貯まる仕組みの5ステップ

1.給料入金

2.銀行の自動積立で先取り貯蓄

3.急な出費などの臨時支出に供えて取り分ける

4.光熱費・家賃など引き落とし分を口座に残す

5.残りの生活費を現金で管理する

(『いちばんよくわかる! 結婚一年生のお金』より引用)

 

あらかじめ、貯蓄分と臨時支出の予測を立てて取り分けて、光熱費や家賃などを口座に残したら、あとはすべて下ろしてしまうのがおすすめ。生活費をその都度口座から引き出していると、いくら使っているのかが把握しづらいためNGだ。1カ月分の現金は、一括でおろして管理していくことがベストなのだそう。

 

便利だけどいろいろ落とし穴が……クレジットカードにご用心!

ここで注意すべきなのが、クレジットカードの存在だ。

 

まずは、夫婦共に不要なクレジットカードは解約し、残すカードは1人2枚までにすること。そして、支払いはよほどのケースを除いて一括払いにすること。リボ払いに変更するとポイントが倍に~と最近よく案内がくるが、リボ払い=高金利の借金なので、ご注意を。

 

また、せっかく家計簿をつけていても、カード費として管理してしまうと、結局何に使ったお金がわからないので、無駄遣いが見えづらくなる。氏家さんは「カードを使ったら、その分の現金をその月のお小遣いや生活費から取り分けておきましょう」とアドバイスしている。これ、実際にやっている人って少ないのではないだろうか。実際、私も引き落とし額や明細はチェックしているが、総合口座の中に入れっぱなしにしているので、毎月いくら使ったか(減ったか)の実感がない。今すぐ改めなくては!

 

頭ではわかっていることこそ、再認識を!

今回手引きとした書籍には、このほかにも、預金は預け替えをして少しでも金利を高くする、余裕資金から投資をはじめる、人生の三大資金(住宅・教育・老後)について、終身保険と定期保険の使い分けなども詳しく紹介されている。

 

私のようなアラフォー以上の方にとっては「そんなこと知ってるよ!」という情報が多いかもしれないが、知っていても実行できていなくては意味がない。細かい部分までチェックすることは山ほどあるが、その分、お金を増やす方法もたくさんあるということ。忙しいことを理由にして先延ばしにしていては、第3の貯めどきも逃してしまうかも! ひとまずわが家は、新規口座開設キャンペーンをやっている高金利の銀行を探して、貯蓄用の口座を開設するとしよう。

 

(文・水谷 花楓)

 

【文献紹介】

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いちばんよくわかる! 結婚一年生のお金

著者:氏家 祥美

出版社:学研プラス

なぜお金が貯まらないのか、どうすれば家計の管理がうまくいく、出産や教育費が不安、そのほか住宅や保険、老後のこと…。結婚生活で直面するお金の不安&疑問を全て解消。お金や数字が苦手な方でもすんなりわかるよう、お金のプロがひとつひとつ教えます。

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