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2018/6/2 19:15

【ホントは怖いSNS】国際信州学院大学ってどこだ?デマを見破るネットリテラシーの鍛え方

きょうもSNSには、様々なデマやフェイクニュースが出回っている。デマはなぜ広がってしまうのか。今回は、情報の真偽を確かめる方法、デマに引っかかってしまった時の対処法を解説したい。

■Twitter「釣り師」の巧妙な手法

2018年5月、「うどんや 蛞蝓亭(なめくじてい)」というTwitterアカウントが、「50人で貸切の予約で料理を準備していたのに、当日に無断でドタキャンを受けた。国際信州学院大学の教職員の皆さん、二度と来ないでください」とツイート。これに、「ひどすぎる」といった同情の声が寄せられた

 

しかし、実は「うどんや」も「国際信州学院大学」も架空の存在。国際信州学院大学の“公式サイト”は、大手掲示板サイト「5ちゃんねる」のユーザーが作ったジョークサイトだった。このサイト、ご丁寧に「本学が架空であるというインターネット上の情報について」という、ネット上の声を否定する“声明”まで掲載していた。恐ろしい念の入れようだが、「本学の歴史」と書かれたページには、「1977年学長が痴漢で逮捕」「2010年学長レーシック手術」など明らかにおかしな記述もある。

 

■デマを見抜くための必須ポイント

知人・友人の投稿なら大丈夫……という安心は禁物だ。彼ら彼女らがすでに騙されている可能性は大いに考えられる。だからこそ、他人の投稿を不用意に拡散するのは控えたい。

 

投稿の真偽を確認するうえで重要なのは、一次情報に当たることだ。企業の投稿ならプレスリリース、ニュースに関する投稿なら新聞やテレビの報道を確認する。もちろん、一次情報を参照した投稿も安心できない。投稿者が特定の部分を意図的に抜き出し、文脈を変えているかもしれないからだ。面倒でも一次情報は全文確認すべきだろう。また、一次情報を発信する情報源の信頼性も大切。省庁や企業、大手メディアなどの信頼できる情報源にアクセスしよう。

 

個人投稿の場合は、まずそのアカウントが信頼できるかどうか確認しよう。今回の例で考えると、飲食店の名前に「蛞蝓(なめくじ)」はどう考えても不自然だと感づき、「蛞蝓亭」と検索すればいい。「国際信州学院大学」についても、ジョークサイトを確認すれば、先ほど指摘したおかしな点に目がいくはずだ。

 

デマ投稿の場合は、前後におかしな投稿がくっついている可能性も少なくない。また、投稿がほとんどない、他のアカウントと交流していない、比較的新しい、といった特徴のアカウントは怪しい。とくに、匿名で複数のアカウントを作ることができるTwitterは、デマ投稿が混じりやすいので注意すべきだろう。

 

■拡散されやすいデマのパターン3つ

SNSで拡散されるデマには、いくつかパターンがある。

 

「著名人が死んだ」
「犯人は〇〇人」(外国人)
「〇月〇日に大きな地震が起きる」

 

などは典型的な例だ。著名人に関するデマ、不安を煽るデマは広まりやすい。それ以外にも、つい人に話したくなるような、斬新さ、意外性のあるネタも広まりやすい。

 

震災などの災害時は、情報の不足から人々の心理状態が不安定になるため、さまざまなデマやフェイクニュースが出回りやすい。16年の熊本地震では、「動物園からライオンが逃げ出した」というデマがTwitterで拡散した。投稿者で神奈川県に住む20歳男はその後、動物園の業務を妨害したとして警察に逮捕されている。このような投稿者の多くは、「やった、〇万回リツイートされた」と喜んでいるだけの愉快犯だ。

 

■デマをリツイートしてしまったら…

人は親しい人の言葉ほど信じやすい。とくに知人・友人の投稿には騙されやすく、複数の人が同様の投稿をしていたら、さらに騙されやすくなる。

 

もしデマをリツイートしてしまった場合は、それ以上拡散しないようリツイートを取り消し、「先程の投稿はデマでしたので削除しました」と報告するといい。Facebookの場合は、投稿を後から編集できる。投稿の内容がデマであること、これ以上拡散しないでほしいこと、合わせて謝罪文を追記しておくのがおすすめだ。

 

【著者プロフィール】

ITジャーナリスト 高橋暁子

元小学校教員。Webの編集者などを経て独立、現職。
書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。SNSやスマホの安心安全利用等をテーマとして、テレビ、雑誌、新聞、ラジオ等のメディア出演経験も多い。

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