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2019/6/8 19:15

これって規則性あるの? 郵便番号が47都道府県別じゃない理由

「郵便番号が47都道府県別に分かれていたらわかりやすいのに」と考えたことはないでしょうか。たとえば、「北海道が01。沖縄が47」であれば、わかりやすいですが、都道府県ごとの人口や郵便物の量に大きな違いがあり、効率的ではありません。

日本の郵便番号制度は1968年7月、5ケタの番号で開始されましたが、構想段階では4ケタで検討されていました。1968年1月時点で、全国の集配機能を持つ郵便局は約5,701局であり、都道府県を表現する上2ケタの番号と下2ケタとを組み合わせた4ケタ・9,000通り(1,000~9,999)の数字で表現しようとしたのです。ちょうど自動車のナンバープレートと同じ4ケタが親しみやすいと考えられたのですが、当時主力だった鉄道輸送の経路と関連付けながら4ケタで表現するのは難しく、最終的に5ケタの郵便番号が採用されたのでした。

旧郵政省の本省が入居していた麻布郵便局(2019年2月から解体)

 

郵便番号の最初の上1ケタは首都・東京を起点として、東京‐門司線方面は「一、二、四、五、六、七、八」、東京‐青森線方面が「一、三、九、〇」となっています。また上2ケタは「地域番号」と呼ばれ、ほぼ都道府県ごとに「00~99」までの数字を割り振っていて、1998年2月にできた7ケタの郵便番号制度もほぼ踏襲しています。

 

ただし、都道府県の区別よりは当時の輸送経路を表現することが優先され、神奈川県の相模湖地区は主に中央線経由となるため、郵便番号上は東京(19)地域でした(現在は神奈川(25)地域)。静岡県の佐久間地区は主に飯田線経由となるため、郵便番号上は愛知(44)地域に割り振られました(現在は静岡(43)地域)。こうした現象は島しょ部においてもしばしば起こります。島根県の隠岐島は鳥取県境港が始点地となるため、鳥取(68)地域に振り分けられていますし、長崎県の壱岐・対馬は郵便番号上の福岡(81)地域に振り分けられています。

 

【著者プロフィール】

板橋祐己

1978年東京都生まれ。公益財団法人日本郵趣協会主催の全国切手展やトピカル切手展で審査員を務める。郵趣研究ワーキンググループ所属。郵便史研究会理事。第28回住野正顕賞受賞。東京外国語大学在学中から切手収集全般に関する著述活動を行い、日本・中欧を領域とした郵便史研究も手がけている。単著に『ビジュアル世界切手国名事典 ヨーロッパ・アメリカ編』(日本郵趣出版、2013年)などがある。

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