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2021/1/26 19:15

節分恒例の、でん六「鬼の面」。描いているのはこんな人だった

毎年の節分、「鬼の面」のディスプレイを見て感慨深く思う

ーー今年の節分が終わると、また数ヶ月後には、次の年の鬼の面の制作が始まるわけですね。

 

 そうですね。最初にも言いましたけど、赤塚先生が1972年から始めたでん六さんの鬼の面を、50年近くなる今もこうやって自分が引き継ぎ描かせていただけているのは、本当に感慨深いものがあります。普段の漫画制作の仕事ももちろん大切ですが、でん六さんの鬼の面はちょっと特別な感じがします。

↑赤塚不二夫原作作品を吉さんが引き継ぎ、雑誌『ちゃぐりん』(家の光協会)連載中の『たまねぎたまちゃん』。現在発売の号は奇しくも節分のお面にまつわるストーリー

 

 スーパーに行って、僕が描いた鬼の面のディスプレイを見たら「あぁ、良い絵を描けて良かったなぁ」とも思いますし、初めて会う人に自己紹介する際「あの鬼の面を描いています」というのが結構なパワーワードで(笑)。皆さん「へぇ」って言ってくださる。それもこれもでん六さん、そして赤塚先生のおかげです。これからもずっと描かせていただければ嬉しいですね。

 

モーこんな災いごと、モーたくさん

続いて、でん六経営企画室・宣伝企画課の阿部芳敬さんにも話を聞きました。

 

ーー今年の鬼の面は「モーモー鬼」というものですが、どういった思いが込められていますか?

 

阿部芳敬さん(以下、阿部) 今年の干支が丑年という理由が一つ。そして、昨今、SDGsの流れがありますが、このワードの中には「サステナブル」というものが含まれています。このサステナブルの「ブル」がどうも引っかかって。「ブル」って英語で雄牛のことを指すじゃないですか。また、ニューヨークには「Charging Bull」という雄牛のモニュメントがあるそうですが、これは「何者からも制限を受けない」「景気を上昇させる」象徴として捉えられているそうです。

 

今のコロナ禍の大変な状況を、節分を機に少しでも良くなっていくと良いなと思い、今年はモーモー鬼にしました。「モーこんな災いごと、モーたくさん」みたいなコンセプトです(笑)。

↑今年の鬼の面のモーモー鬼を、パッケージにも取り入れた「でんちゃん福ます」(でん六)150円(税別)。出羽三山・羽黒山伏で祈願されたもので、ケースに福豆が一袋入ったもの

 

↑こちらも出羽三山・羽黒山伏で祈願されたもので、55グラム入りの「福豆」(でん六)100円(税別)

 

↑赤塚不二夫の代表作『天才バカボン』をモチーフにした「マメまきするのだ!アソート」(でん六)300円(税別)

 

ーーでん六の節分用豆は複数のラインナップがあります。これらの商品を購入すれば、鬼の面をもらうことができるのでしょうか。

 

阿部 基本的にはそうです。スーパーなどででん六の節分商品を購入してくださった方に無料で配布していただくためのものです。でも、店頭によっては、もしかしたら他社の節分商品を買われた方や、恵方巻などを買われた方にも配られることがあるかもしれません。それでもみ1年の元気・健康を願う節分ですから。でん六としては、あまりこだわらず、みんなで節分を盛り上げていければ良いなと思っています。

↑吉さんが描いた今年の節分のイメージ画。こんな時期だからこそ楽しい節分になると良いですね

 

故・赤塚不二夫の意志を引き継ぎ、今日も弟子の吉さんが描き続ける鬼の面。そして、その鬼の面を自社の宣伝材料の一つとしながらも、他社製品の購入者への配布も暗黙に認め、節分そのものの盛り上がりを目指すでん六。いずれの話も温かくて、なんだかほっこりした気持ちになりました。外出自粛の最中の今年の節分、でん六の鬼の面をゲットして、自宅で新型コロナ収束を願って豆をまいてみてはいかがでしょうか。

 

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