ライフスタイル
2016/9/17 15:00

連休前に知っておきたい! 高速道路が渋滞する理由と、渋滞との賢い付き合い方

まもなくシルバーウィーク。すでに予定を立てている人も多いと思われるが、クルマで出掛けようとしている人にとって気になるのは渋滞だ。ただし最近は、道路側もあれこれ知恵を絞って渋滞対策を進めている。今回はそのあたりをご紹介するとともに、人より少しだけドライブ経験が豊富な筆者なりの、渋滞との付き合いかたにも触れていきたい。

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なぜ渋滞するのか。これについてはテレビなどでも取り上げられるのでご存知の人もいるかもしれないが、クルマが多い、車線が減る、料金所があるなどの物理的な理由以上に、感覚的な理由もある。

 

よく使われるのが「サグ」という言葉。英語で書くとsagで、辞書を引くと「たるむ」「たわむ」「ゆがむ」「落ち込む」など、ネガな言葉ばかり出てきて、自分の肉体や精神まで気になってしまうけれど、道路関連でこの言葉を使うときは、下り坂から上り坂に切り替わる場所になる。

 

ここが渋滞の原因になる理由は、今のクルマが高性能になったことも大きいと思っている。その昔、筆者が乗っていたシトロエン2CVや旧型フィアット500は、排気量500〜600㏄、最高出力20〜30ps程度だったから、上り下りがすぐに分かった。下りの勢いを上りに生かそうと、考えながらのドライブだった。でも最近のクルマはそんなことを考える必要はないので下りから上りに切り替わったことにも気づかず、速度低下から渋滞を発生させてしまうのだ。全車がクルーズコントロールを付ければこの問題は自然消滅するけれど、まだそういう状況にはなっていない。そこで高速道路では、「速度回復願います」などと書いた看板や電光掲示板を、下りから上りに切り替わる箇所に設置することで、サグが原因の渋滞を解消しようとしているのだ。

 

サグとは別の要因で、速度低下を招いてしまう場所もある。トンネルだ。昼間であれば明るい場所から暗い場所、あるいはその逆へと瞬間的に移行するので、目が慣れるまで時間が掛かり、それが速度低下を引き起こす。とはいえトンネルは山がちな日本では不可欠。人間の目の暗順応・明順応も避けられない。その中で速度低下を避けるべく、昼間はトンネルの入り口付近の照明を明るめにして、徐々に暗さに慣れてもらうなど、工夫はしているようだ。

 

渋滞になって損するのは利用者だけではない。流れるスピードが遅くなれば、時間あたりの通過台数は減るし、渋滞を敬遠して高速道路に乗らない人も出てくる。高速道路会社にとってもマイナスだから、渋滞対策を行っていることもあるだろう。そうはいっても連休はクルマが多くなるし、高速道路を走り慣れていないドライバーもいて、それが渋滞の原因になってしまうこともある。ではどうすべきか。ある程度の渋滞は想定内として臨むことだ。

 

特定のサービスエリアで休むことを最初から決めず、トイレや食事を含めた休憩と燃料補給は、とにかく早めを心掛ける。そしてマラソンの感覚で走るのが良い。全力疾走はせず、長距離を完走できる程度のペースをキープすると疲れにくい。

 

最近できた道路や出入口を把握していないドライバーも多い。特にサービスエリアなどに併設されているスマートインターチェンジは空いているので、近くに目的地があるETC利用者は積極的に使うべきだ。

 

そしてもうひとつ、AMラジオをお勧めしたい。スマートフォンに入れている音楽は、普段から聞いているので飽きやすい。FMも地域差があまりないので似たような結果になる。でもAMの、特に民放の放送局は、方言が残っていたり、話題は地方色豊かだったりして、新鮮な気分になれる。東京生まれの筆者がお気に入りなのは、関西のAMだ。漫才師や落語家がパーソナリティーを務めていたりして、お笑い番組を聞いているような気分になれる。マジで笑って過ごせる。ロングドライブで関西に行く人、ぜひ一聴を。

 

【著者プロフィール】

森口将之

モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材し、雑誌・インターネット・講演などで発表するとともに、モビリティ問題解決のリサーチやコンサルティングも担当。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本デザイン機構理事、日本自動車ジャーナリスト協会・日仏メディア交流協会・日本福祉のまちづくり学会会員。著書に『パリ流環境社会への挑戦(鹿島出版会)』『富山から拡がる交通革命(交通新聞社)』『これでいいのか東京の交通(モビリシティ)』など。

THINK MOBILITY:http://mobility.blog.jp/

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