2017/1/27 19:11

ミニ四駆チャンピオンシップ覇者のマシンからNEW YEAR大会攻略の糸口をつかむべし!

ミニ四駆の公認競技会(レース大会)「ミニ四駆グランプリ2017年NEW YEAR」が1月22日(日)の掛川大会を皮切りにスタート。東京大会が1月29日(日)、品川シーサイドフォレストで行われます。

 

ここでは、大会の攻略の糸口をつかむべく、昨年のチャンピオンズのなかのチャンピオンを決める「ミニ四駆チャンピオンシップ2016」で優勝し、日本最速の座に輝いた松本千洋さんの優勝マシンを詳しく解説。NEW YEAR大会の攻略に活かせそうなチューンナップは必見です! さらにインタビューでは、冬の大会を制するための貴重なアドバイスも。大会参加者はレース前に必読です!

 

本当に危険なのは「ビギニングバンプ」!

「2017年NEW YEAR」の公式コース「ビギニングサーキット」で特に注目されているのが、新セクション「バウンシングストレート(A/B)」です。“(A/B)”と付いているのは、大会ごとにAバージョン、Bバージョンのどちらかが使用されるため。

↑「2017年NEW YEAR」の公式コース「ビギニングサーキット」
↑「2017年NEW YEAR」の公式コース「ビギニングサーキット」

 

Aバージョンを逆に設置したのがBバージョンとなるため、坂の角度が変化します。Aの場合は、緩やかな上り坂から、急な下り、そして緩やかな上り坂と続きます。Bバージョンになると、緩やかな下り坂から急な登り、そしてまた緩やかな下り坂と変わるのです。A、Bどちらになるかは当日までわからず、参加者は会場で対処しなければなりません。手前の「ライジングチェンジャー」でスピードを付けたまま「バウンシングストレート」に突入するため、マシンが軽くはねた際にバランスを崩してしまうと、最終コーナーで飛び出す可能性も。ちょっとした難所といえるでしょう。

 

本当に危険なのは、そのあとに続く2周目以降の「ビギニングバンプ(ドラゴンバック)」。スピードに乗ったマシンが、「ビギニングバンプ」でバランスを崩し、直後の180度コーナーに突入すれば、そのまま飛び出しコースアウトとなる可能性大。この「ビギニングバンプ」でのマシンの挙動を制することが勝利につながるはずです。

 

制振性抜群の2016年王者のマシンを拝見!

マシンの制振性を高めるうえでぜひ参考にしたいのが、昨年の「ミニ四駆チャンピオンシップ2016」で優勝した松本千洋さんのマシンです。「チャンピオンシップ」とは、公式大会のチャンピオンが集まり、年間チャンプを決めるスペシャルレース。同大会のコース「チャンピオンズロード2016」は「ドラゴンバック」が2つ並ぶ「ダブルドラゴン」や、ジャパンカップ2016の目玉セクション「バーティカルチェンジャー」など、昨年、ミニ四レーサーたち前に立ちふさがった数々の難関が新たなレイアウトで登場する超難関コースでした。一度でもバランスを崩すと即リタイアにつながるシビアなレースを勝ち上がり、勝利を手にした松本さん。いちばんの勝因は、シャーシのフレキシブル化とのことでした。

↑「ミニ四駆チャンピオンシップ2016」のチャンピオン・松本千洋さん
↑「ミニ四駆チャンピオンシップ2016」のチャンピオン・松本千洋さん

 

「着地が重要になってくることが多いコースだったのでシャーシそのものでショックを受けるフレキシブル改造がはまりました。シャーシで衝撃を吸収した分、マシンが跳ねなかったのがよかったですね。たとえば普通のシャーシの場合、“ダブルドラゴン”の1つめのドラゴンバックでジャンプして衝撃を受けると、2つめには、どうしてもバランスを崩した状態で侵入してしまいますからね」(松本さん)

 

フレキシブルは、シャーシを切って分割した部分にバネを仕込むことでジャンプの着地や段差での衝撃を吸収してマシンがはねるのを押さえるチューンナップ。2016年のジャパンカップチャンピオン・川井太郎さんの優勝マシンにも導入されており、取り入れるレーサーが非常に多い改造法です。カーブや勾配の多いコースになるほど、ショックを軽減するフレキシブル化が活きてくるのです。もちろんNEW YEAR大会の「ビギニングバンプ」の攻略にも役立つはず。先日発売されたHG 低反発スポンジタイヤ(大径ナローホイール用)と共に「ビギニングバンプ」対策として導入してみてはいかがでしょうか。

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↑フレキシブル改造が施された松本さんのマシン

 

松本さんから、冬のレースを制覇するための重要な情報が!

「今回、午前中にテスト走行する時間が3時間ほどがあったんです。1時間半ほどは順調に走れていたんですが、徐々にコースアウトすることが増えてきた。微妙なネジの緩みなどもあるんですけど、いちばんの原因は会場が暖まってきて、電池の電圧が上がったこと。会場が屋内の場合、会場が広いので暖房は徐々に効いてくる。そうすると朝と昼とでは室温が5度くらい変わってくるんです。なので、電池の電圧が上がらないように空回しすることで調整しました。そうすることでコースアウトせずに走ることができました」(松本さん)

 

29日の東京大会は屋外ですが、2月12日愛媛大会(テクスポート今治)、2月19日仙台大会(仙台サンフェスタ)は共に屋内会場となるため、この電圧調整が勝利を掴む重要なポイントとなるはず。というわけで、2017NEW YEAR大会は、フレキシブル化と電圧調整を取り入れて優勝を目指しましょう!

 

こちらが「ラブライブ!』矢澤にこをあしらった松本さんのマシン。彼女の声を担当する徳井青空さんはミニ四駆ファンなのです。

 

「青空さんにアピールするために、にこ仕様で出場しました。青空さんに届いたらうれしいですね」(松本さん)

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【SPEC】
●使用ボディ:サンダーショットMk.Ⅱクリヤーボディ●使用シャーシ:MSシャーシ●使用モーター:マッハダッシュモーターPRO●使用ギヤ:超速ギヤ(3.5:1)●マシン重量:120g