スポーツ
2017/2/24 19:00

実はボルダリングって“はしごを登る感覚”で楽しめるって知ってた? 上達のコツも伝授

最近なんだか街に増えてきた、いわゆる「ボルダリングジム」。オリンピック競技のひとつとしても(スポーツクライミングとして)採用されたこともあるのか、ずいぶんと流行っているように見える。

 

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ただ、一般的にはあまり馴染みのないスポーツだけに、「壁を登る」ぐらいのことしか、いまひとつよくわからないのが正直なところ。そもそも眼前に迫ってくるように作られた壁を、小さな手がかり(ホールド)だけを頼りに登るなんて、「専門的なトレーニングでも受けないとできないのでは?」と感じてしまう人も多いと思うが……。

 

それでも、「誰でも必ずできますよ」と語るのは、東京・三鷹市のボルダリングジム「ジャムセッション三鷹」の店長・門野巧昂さん。「動作としては壁に打たれているこのホールドを使って登っていくだけなんです。つまり、はしごを登るとか、ジャングルジムを登るといった行為の延長線上にあると思ってもらえれば、難しくないですよね」(門野さん)

 

確かにそう言ってもらえると、子どものころを思い出す感じで簡単にできそうだ。

 

そもそもボルタリングってどんなスポーツ?

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「ゴールが上にあるんですけど、そのゴールに行くまでに使っていいホールドが指定されています。そのホールドをカラダの動きを考えつつ、パズルのように組み合わせて使うことで、壁を登っていきます。最初に考えてから登らないと途中で手詰まりになったりするので、肉体も使うし、アタマも使うんです。それが、ボルダリングの面白さのひとつなんです」(門野さん)

 

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「腕力が必要かというとそんなこともありません。最初はどうしても腕だけで動こうとして、腕や手が疲れてしまうのですが、だんだん慣れてくると足も疲れてくるようになります。もちろん最低限の腕力は必要ですけど、それはやっているうちについてきます。私自身クライミングのために筋トレとかしたことないですよ」(門野さん)

 

なんとなく敷居が高いと思っていたボルダリングだが、こうして話を聞いてみると、誰もが楽しめるスポーツであると思えてくる。実際こちらのジムでも、下は小学生から上は70代の方まで訪れるとのこと。道具も専用のシューズさえあれば、身ひとつで参加できる手軽さだ(もちろんシューズはレンタル可能)。では、実際にどんなふうにやるのか。

 

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ホールドの横にはテープが貼られていて、スタートから、同じ色と形のテープが貼られているものだけを使って登っていき、上にあるゴールと書かれた箇所を両手で保持するというのが基本だ。もちろん、登る前にはそのコース(課題)をいかにクリアするかをイメージしたうえで着手しなければならない。

 

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ちなみにこのテープの色は、ボルダリングにおける難易度を示している。ジムには必ずこのようなグレード表が設置してあり、段階を追って上達できる仕組みになっている。

 

経験者が語るボルタリングの魅力とは?

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取材時にたまたまジムに訪れていた辻雄二さん(33歳)。話を聞いてみると、始めたのは2年半前で、それまで特にスポーツはしていなかったそうだが、飲み仲間に連れてこられてからはまってしまったという。当初は週に1回程度、いまでは週に2回はジムに訪れるようになり、1級に迫ろうかという実力だ。

 

「基礎代謝が上がりましたね。以前はそれほど汗をかかなかったのが、ものすごく汗をかくようになりました。体重も4㎏ぐらいは痩せました」と語る辻さん。Tシャツ越しに見える胸板から、腕にかけてのラインは雄々しく見える。

 

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「自分の体重をどんどん持ち上げていくようなものですから、痩せる方は多いです」と門野さんもフィットネスの効果を約束する。そして必要なのは腕力や筋力ではなく、あらゆる状況で身体のバランスをキープするための体幹。上達すればするほど、この体幹が鍛えられると門野さんは語る。

 

楽しみながら体幹が鍛えられるとなると、単純な筋トレをするよりも長く続けられそうな気も……。では、初心者がボルダリングを取り組むうえでのコツみたいなものはあるのだろうか。

 

「他の人の動きを後ろで見ていると、どこが違っていて、どういう動きをすれば有効かということがわかってきます。そういう、ひとつのコースや課題を複数の人たちで共有して考えていくことを、“セッション”と言います。そうした場をジムとして提供している場合もあるので、積極的に参加していくと上達するのも早くなるでしょう。いきなりセッションとか恥ずかしいと感じるようでしたら、友達と2人でやってみればいいと思いますよ」(門野さん)

↑ジャムセッション三鷹の店長、門野さん。初心者大歓迎というこのジムだが、ホールドだけでなく、クラック(岩の割れ目)を本格的にコースに取り入れている日本で唯一のジムでもあり、実際に外でのクライミングにチャレンジしたい方も訪れるという
↑ジャムセッション三鷹の店長・門野さん。初心者大歓迎というこのジムだが、ホールドだけでなく、クラック(岩の割れ目)を本格的にコースに取り入れている日本で唯一のジムでもあり、実際に外でのクライミングにチャレンジしたい方も訪れるという

 

なるほど、1人でもよし、仲間同士で取り組むのもよし。さらには、門野さんいわく「スポーツなんだけど競争とは少し離れてマイペースで取り組むことができるのもボルダリングのいいところ」とのことだから、もはや恐れるものは何もない。週末は近くのボルダリングジムでクライミング体験をしてみるのも楽しそうだ。

 

取材協力:ジャムセッション三鷹

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