スポーツ
ランニング
2022/9/21 20:45

アシックス「NOVABLAST 3」見た目は派手だが、実は優等生。 “最速”はムリでも、“最強”なら目指せる!

いよいよNOVABLAST 3で試走!

開発の話をたっぷり聞いたところで、いよいよNOVABLAST 3の試走スタート! まずは、シューズに足を入れた感覚のインプレを行った。そして、初心者も含め、多くの方々がランニングシューズを履く、3つの理由に合ったペースで実際にコースを走ってみた。

 

最初は、「運動不足解消」が目的、1㎞を約7分で走る(=キロ7分)の~んびりペース。続いて、脂肪を燃焼させる「痩せラン」に適した、1kmを約6分で走る(=キロ6分)ゆっくりペース。最後は、距離ではなく、走る爽快感重視の、1㎞約4分30秒~5分で走る(キロ4.5~5分)。さてさて、NOVABLAST 3の実力や、いかに?

↑アッパーは、太さや堅さの異なる素材を複雑に編み込んだニット素材。走りをアシストするアシックスのマークも、前モデルのTPU素材から、工学的に計算された編み込みに仕様変更されている

 

【まず、履いてみた!(走る前の足入れ感)】

今どきのシューズは、とかく解りやすさが重要視される。厚底ブームしかり、柔らかな足入れ感(シューズに足を入れた際の感覚)しかり。で、NOVABLAST 3の足入れ感は、見た目通りの厚みある快適さ。でもって、踵もひっかからない。靴の中での、つま先と踵の足の高低差(ドロップ)も、見た目ほどではない8㎜と、走っても転がり過ぎる怖さもない。見た目はギミックなシューズだが、中身はアシックス。つまり、安心。

 

【運動不足解消ジョグ(1㎞を7分で走るペース)】

タイムを気にせず、シューズを履いたままに、素直にフラットなコースを走ってみた。後でタイムを確認すると、1㎞をほぼ7分のペース。もちろん、体格や走力によるが、運動不足が気になる方であれば、今風のシューズで快適に走るには◎。次回で紹介するGEL-KAYANO 29のような、レースにも対応するシューズに履き慣れていると、厚底の分だけ安定感に不安があるが、跳ねる感覚って、純粋に楽しい! 気が向いた方向へデタラメに走っても苦じゃなく、そうした散歩の延長みたいな走り方が楽しいシューズなのだ。クルマで例えるなら、「スポーツセダンより、そこそこのエンジンを積んだワンボックスの方が、いろいろ楽しめて好き~」という方にこそオススメ!

 

【痩せラン(1㎞を6分で走るペース)】

走った距離と、燃える脂肪は、正比例する。ザックリの計算だが、体重1㎏当たり1㎞走れば、約1kcalが燃える。つまり、体重約70㎏の筆者が10㎞走れば、約700kcalが消費される目安だ。となると、どうせ走るなら、距離を稼ぎたくなる。で、キロ6分のNOBABLAST 3はどうか? 平地ではキロ7分ペースとは大きな差はないが、お住いの地域が神奈川県・横浜市や川崎市、兵庫県・神戸市や京都など坂が多い場所なら、ダンゼン買いとなる。

 

気分は、登り番長! 「俺ってこんなに走れるっけ?」と錯覚するほど。「坂があるから、たくさんは走れない……」なんて言い訳はできなくなる! 下りは、踵着地で慎重に走るもよし。走り慣れているなら、一気に加速して、アラレちゃんよろしく「キーン」(「?」なら検索しよう~)と走り抜けよう。ここ数年で増えた坂道をひたすら登るレースなら、この性能はいかんなく発揮されるはず!

 

【スカッと走(1㎞を4.5~5分で走るペース)】

これには、ビックリ! ターボがかかったような加速感。ミッドソールに採用された新素材FF BLAST PLUSの特性と、シューズ設計のジオメトリーのバランスが嚙み合っている。炎天下のテストコースで、フラットだからと調子こいてスピードを出しても、楽しさが勝ってくる。加減速を繰り返すような、仲間とワイワイ走る市民駅伝なら、ドンズバ。NOBABLAST 3を履いて、最新ウェアに身を包んだら、レース会場“最速”は無理でも、会場“最強”は間違いない! そんな一足だ!

 

撮影/小川朋央

 

 

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