文房具
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2018/6/15 21:45

地味に凄すぎ! 最新クリップボードが“挟む”を極めた進化形態を発現

マグネットで強風にも耐える、屋外に強いクリップボード

さて、もうひとつ紹介したいのも、紙と板が多:1で使いやすい製品だ。

 

先の5月に発売されたばかりの新製品、キングジムの「マグフラップ」は、何枚もの紙を挟んだ状態でもマグネットの力で書きやすいクリップボードなのである。

↑キングジム「マグフラップ」950円(税込)

 

クリップボードに複数枚の紙を挟んであり、下の方の紙に書き込みをする場合は“上の紙をめくり上げて裏側に回す”というのがよくある使い方だろう。ただ、めくり上げた紙は手で押さえておかないとバタバタとして安定しないし、屋外で強風でも吹こうものなら巻き上げられてかなり面倒なことになりがち。

 

ところがマグフラップは、裏面に名前の通りマグネットを内蔵したフラップを装備。裏にめくり上げた紙の端を、このフラップでパタンと挟んで固定することができるのだ。

↑マグネットでバタンと閉じる裏面フラップ。端は45°に面取りしてあるので、指をかけて開きやすい

 

↑めくりあげた紙を裏面のフラップで固定。これまで手で押さえていたことを考えると、本当にラク

 

さらにもうひとつ、表面の底部にもマグネットフラップが備わっている。これはいま書いている紙の下辺を挟むことで安定させるものだ。

 

上辺全域をバネの紙押さえ、下辺はマグネットフラップと上下からピンと紙を張ることで、多少の風でも紙は安定。屋外での使いやすさは想像以上である。

 

しかもこの底部フラップは、ボードに紙を挟んだままで鞄に突っ込んだとしても、紙がめくれて鞄の中で折れ曲がってしまうのも防いでくれるのだ。

↑用紙の端をがっちり押さえる底辺フラップ。紙がバタつかず非常に書きやすい

 

さらにさらに、このマグネットフラップは紙を固定する以外にも用途がある。クリップボード自体を、マグネットの力でパーテーションや冷蔵庫の扉などに貼り付けてしまうことも可能なのだ。

↑フラップのマグネットを流用して、壁面掲示も

 

部署内のちょっとした回覧書類を貼っておいて閲覧チェックの書き込みをさせたり、ホワイトボード代わりに家族間の伝言・メッセージを書いたりするのにも使えるわけで、これもまたかなりの万能性を誇るクリップボードと言えるだろう。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

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