文房具
2019/4/12 17:30

「トラペジウム」執筆の相棒…乃木坂46の高山一実が共同生活を望む相手はキングジム「ポメラ」だった!

デジタルメモ「ポメラ」が2008年11月に発売されて、10年が経ちました。この記念すべきタイミングであらためて、デジタル文具の先駆けとなったこのニッチでエポックな商品にフォーカス。著名な“ポメラニアン”にインタビューし、それぞれの仕事や暮らしのなかでどのようにポメラを活用しているのか、その「ポメラ愛」の真に迫ります。

↑今回登場いただくポメラニアンは、乃木坂46の高山一実さん
↑今回登場いただくポメラニアンは、乃木坂46の高山一実さん

 

ここでまず、「ポメラ」とは何か、おさらいしておきましょう。

 

書くことに特化したテキスト入力専用ツール

「ポメラ」とは、オフィスの必需品である「キングファイル」(青い表紙に、背には四角のマークが入った分厚いあのファイル)や「テプラ」でおなじみの文房具メーカー、キングジムから2008年に発売された、テキスト入力に特化したデバイス。発売当時は、スマートフォンが登場して話題を独占し、ノートパソコンの所有はすでに当たり前に。ポメラの「ネットもメールもできない」という、まるで時代に逆行したかのような“割り切り”は、大きな話題となりました。

この“文章を入力するだけ”のポメラは、文章を書く作業に集中したい人たちを中心に予想外の大ヒット。定期的に新モデルを発売しアップデートを重ねながらも、10年後の現在も、文章を入力するためだけに存在しています。

10周年記念サイト
https://www.kingjim.co.jp/pomera/10th/

 

【商品情報】

キングジム「ポメラ」DM200(4万9800円+税)
長い文章も書きやすい7インチのワイド画面と、快適にキー入力ができるキーピッチ17mmのキーボードを搭載。V字ギアリンク構造によって、気持ちのいい打ち心地を実現する。無線LANを搭載しており、PCへのデータ移動もスムーズ。リチウムイオンバッテリーの採用により、約18時間の長時間駆動も可能にした。

 

キングジム「ポメラ」DM30(4万3000円+税)
ノートPCと同じサイズを実現するキーピッチ17㎜の折り畳み式キーボードを搭載した、電池駆動のコンパクトモデル。キーボードを開くと自動的にキーフットがセットされ、安定したキー入力ができる。目にやさしい電子ペーパーディスプレイを搭載。microUSBやSDカード、ORコードを使い文章の移動もスムーズに行える。

 

「書く意欲を盛り上げ最短距離で文章と向き合える、いい相棒です」———乃木坂46・高山一実

発表から3か月足らずで20万部を突破し、話題を集めている初の長編小説『トラペジウム』(KADOKAWA)は、乃木坂46のメンバー、高山一実さんがポメラを使い、3年に渡ってしたためた作品。「ポメラと一緒に旅をした」と語る高山さんに、その使い方やポメラ愛を語っていただきました。

乃木坂46・高山一実

1994年2月8日生まれ。千葉県出身。2011年、乃木坂46一期生として加入。デビュー以来、全シングルの選抜メンバー入りを果たしている。クイズ好きとしても知られ多くのクイズ番組に出演するなど、バラエティ番組でも活躍する。2016年には短編小説を発表。2018年には初の長編小説『トラペジウム』を上梓した。

 

Q.1 ポメラの存在を知ったきっかけは?

「私がはじめて書いた小説は短編で、ずっと原稿用紙に手書きをしていました。キーボードを使うようになったのは、出版社の方から、『長編小説(トラペジウム)を書きませんか?』とお誘いいただいたことがきっかけです。作家の羽田圭介さんの小説が好きで、羽田さんが作品をポメラで書かれていることを知っていましたから、私もポメラで書こうと、早速使い始めました」

 

Q.2 なぜPCではなく、ポメラを選んだのか?

「羽田さんにならったことのほかに、ポメラにはネット機能がありませんから、気が散らず、文書作成だけに集中できると思ったんです。インターネットにつながってしまうと、ついネットショッピングをしたりYouTubeを観てしまったり、誘惑が多いですからね」

 

Q.3 選んだポメラは?

「羽田さんが当時使用されていたポメラと同じ、ストレート型の『DM100』です。折り畳みタイプと迷ったのですが、スマートなデザインが気に入って、こっちを選びました。事前にチェックしたユーザーレビューで“使いやすい”という声が多かったことも決め手ですね。はじめから持ち運んで使うつもりで、一緒にケースも買いました」

↑多忙のため、家以外の場所で書くことが大半だったという高山さん。画面を開くと、最後に編集していた文章がパッと表示されるので、ファミレスやカフェでも、すぐに文章作成に入り込めるのが魅力だったとか
↑多忙のため、家以外の場所で書くことが大半だったという高山さん。画面を開くと、最後に編集していた文章がパッと表示されるので、ファミレスやカフェでも、すぐに文章作成に入り込めるのが魅力だったとか

 

Q.4 いつもはどういった場所・シーンで使っている?

「軽くていつでも持ち歩けるので、本当にいろいろなシーンで使ってきました。初めての長編小説『トラペジウム』は、プロット作りから完成まで約3年かかっているんですけど、その間、頻繁にファミレスとカフェに通って書いていましたし、ライブツアーで宿泊したホテルや、お仕事の現場にも持っていって、空いた時間に書いていました。そういった現場では、あまりはかどりませんでしたが(笑)。ただ、『トラペジウム』は執筆期間だけでも2年半もかかりましたから、メンバーからは『まだ書き終わらないの』とか、『1年前の夏のツアーでも書いてなかった? デジャブだよね!』なんて、からかわれていました(笑)」

↑楽屋でも、空き時間になるとポメラで真剣に執筆。「書けなくても、ちょっとでもいいから、ポメラと向き合っていたかったんです」と当時の心境を明かしてくれました
↑楽屋でも、空き時間になるとポメラで真剣に執筆。「書けなくても、ちょっとでもいいから、ポメラと向き合っていたかったんです」と当時の心境を明かしてくれました

 

Q.5 具体的に気に入っているポイントは?

「充電をよく忘れるので、乾電池で使えるのは便利ですね。充電用コードを持ち歩かずに済む気軽さも気に入りました。それから機能でお世話になったのは、なんといっても辞書機能です! 自分の小説ですから、間違った日本語を使いたくなかったし、言葉の響きも大切にしたかったので、書きながらよく調べていましたね。ポメラを使って初めて辞書のありがたみに気づきました。電子辞書としても最強です。辞書とノートがひとつになっているわけなので、学生時代にポメラがあればよかった……と、何度思ったことか! でも、やっぱり一番は、起動の早さかもしれないですね。“今日は眠くて書きたくない”と思っても、画面を開いた瞬間に、書きかけの文章が表示されると“よし、やっぱ書こう!”ってテンションが上がってくるんです。最短距離で文章と向き合うことができるのは、ポメラだけの魅力だと思います」

 

Q.6 ポメラで書くときのマイルールとは?

「例えば、仕事がうまくいかずに涙したり、自分自身に怒りを感じたり、感情が波打っている時は、その気持ちをポメラにメモすることで放出していました。小説に使おうと書いたわけではないんですけど、執筆に行き詰まった時、メモをもう一度冷静に読み返して、感情のゆらぎを小説に引用することもありましたね。あとは書式にもこだわりがあって、縦書きで、文字のフォントは標準より小さくするのがマイルールです」

 

 

Q.7. ポメラニアンとして製品に物申したいことは?

「あまりに完璧過ぎて、もう『DM100』で十分……と思っていたんですが、(取材時に試用してみて)『DM200』はやっぱり進化していますね(笑)。スタイルもめちゃくちゃカッコいい。乾電池式じゃないと知った時は“えーっ”と思いましたけど、いつもバッグに入っているモバイルバッテリーでも充電できるようなので、これなら使いこなせそうです。それに、変換辞書はさらに賢くなっていて、フォントもよりなめらか! 指紋のつきにくいキーボードもいいですね。うーん、これ以上望むことはないんじゃないでしょうか!」

 

Q.8 自分にとってポメラとは?

「一緒に長い旅をしてきた相棒のような存在です。書き溜めたメモはすべて残っているし、ボツになった文章もいっぱい入っているし。ポメラがなかったら『トラペジウム』は生まれていなかったかもしれません。だから愛着も深いです。機械というより、なんだか人に近い感じがしますね。文書を書いていると『はいよー、この文書を保存しておくよー』という声が聞こえてきそうな、温かみを感じるんです」

↑常に持ち歩きハードに使われてきたものの、故障やトラブルはゼロだとか。「とにかく丈夫なところにもひかれました」
↑常に持ち歩きハードに使われてきたものの、故障やトラブルはゼロだとか。「とにかく丈夫なところにもひかれました」

 

Q.9 ポメラへの愛が冷めることはある?

「今後も小説を書き続ける限り、絶対に手放すことはないですね。これからも大事に使い続けていきます」

 

Q.10 最後に、10周年を迎えたポメラにお祝いメッセージをください!

「ポメラ10周年おめでとうございます! 今この文章を打っていて[ああ、これこれ]と嬉し懐かしい気持ちになりました。私事ですが半年前に『トラペジウム』を書き終え、それからしばらくポメラとさよならしていたのですが、親友と再会できた感じです。無機質さがないんですよね。人っぽいです。辛いときも幸せな時もそばにいて支えてくれたからですかね。起動の早さ、バッテリーの持ち、タイピングの感触、抜群の機能性、こんなに頼もしい相棒はいません。また共同生活できる日を楽しみにしています。高山一実」

↑実はこのときすでに取材時間をオーバーしていましたが、とても丁寧に時間をかけて、お祝いのメッセージを書いてくれました
↑実はこのときすでに取材時間をオーバーしていましたが、とても丁寧に時間をかけて、お祝いのメッセージを書いてくれました

 

約3年にわたって肌身離さず持ち歩き、『トラペジウム』を二人三脚で書き上げたポメラ。完成後の虚脱感や解放感もあり、しばらくポメラと距離を置いていたそうですが、『トラペジウム』の大ヒットで、読者からは続編や次回作への期待が高まっているようです。そう遠くない日に、高山さんとポメラの新しい旅立ちが始まるかもしれません。

 

高山一実さん、ありがとうございました!

 

10周年のキングジム「ポメラ」は作家 羽田圭介にとって「自分の身体の一部」だった!
https://getnavi.jp/stationery/358776/

10周年のキングジム「ポメラ」は漫画家 オカヤイヅミが信頼する「話し相手」だった!
https://getnavi.jp/stationery/358780/

 

取材・文/安藤政弘 撮影/湯浅立志(Y2)