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2019/10/30 19:30

書類は立てればいい!リヒトラブのクリップボード&ファイルが“PC作業あるある”を解決

【きだてたく文房具レビュー】リヒトラブの書類立たせツール

仕事上、書類を手元に置いて確認しながらの入力作業をする機会は、けっこう多い。筆者は普段、13インチのノートPCで原稿を書いているが、プレスリリースなどの資料をいちいち画面で参照しつつ……となると、エディタとのウインドウの切り替えが面倒くさい。なので場合によっては、資料をプリントアウトしたものを手元に用意して作業をすることもある。

 

そういうとき、基本的に書類は立てておきたい。そもそも机の上で書類を寝かせておくのはスペースがもったいないし、また寝かせた書類を見ながら垂直に近いPCの画面で入力するのは、視線の上下動が頻発するため、目と首が疲れやすいのである。

 

書類を寝かせていいのは書き込むときだけ。それ以外(閲覧・保管など)は、立てておくのが効率化の大原則なのだ。ということで今回は、2019年秋に立て続けに発売されたLIHIT LAB.(リヒトラブ)の“書類立たせツール”を紹介したい。

 

シンプル機構で書類を立たせる「クリップボード<スタンド付>」

書類を見ながらの入力作業をする際に便利なのが、書見台。要するに、書類を立たせておくためのペーパースタンドで非常に便利なのだが、わざわざそのために専用の道具を備えておくのも、ちょっと馬鹿馬鹿しい気がする。それなら、書見台にもなるクリップボードがおすすめだ。

↑LIHIT LAB.「クリップボード<スタンド付>」660円(税別)。クリヤー、茶、黒の3色展開
↑LIHIT LAB.「クリップボード<スタンド付>」660円(税別)。クリヤー、茶、黒の3色展開

 

LIHIT LAB.の「クリップボード<スタンド付>」は名前の通り、スタンドで自立もさせられるクリップボードである。

 

実はこれまでにも、各メーカーからこういった自立式クリップボードはいくつも発売されていたのだが、そんな中でも「クリップボード<スタンド付>」が優れているのは、そのスタンド部分のシンプルさだろう。

↑ボードが自立すると、書見台として機能する。書類を見ながらの入力などに便利だ
↑ボードが自立すると、書見台として機能する。書類を見ながらの入力などに便利だ

 

ボードを立たせるときは、裏面右端の溝に埋め込まれた半透明の樹脂製のバーを引き出して、真ん中で曲げつつ、先端を溝にパチッとハメ戻す。たったこれだけで、ボードをタテ/ヨコどちらにしても安定して自立させられるのだ。

 

自立式クリップボードは、基本的に「平置きする・手に持つ・立たせる」という3シーンに対応する必要があるため、板面の裏に直接スタンドを取り付けることができない。そこで従来品は、カバーを折り返してスタンドにしたり、板自体を分厚くしてスタンドを埋め込んだり、とややギミックがかさばる傾向にあった。

 

対して「クリップボード<スタンド付>」は、一見どこにスタンドが付いているのか分からないほど。とてもスマートだ。

↑この樹脂棒をポコッとボードから外して……
↑この樹脂棒をポコッとボードから外して……

 

↑グニッと曲げつつ、先端をハメ戻せばスタンドに。なんともシンプルだ
↑グニッと曲げつつ、先端をハメ戻せばスタンドに。なんともシンプルだ

 

]↑裏から見るとこんな感じ。ハメる場所によって角度も変えられる
↑裏から見るとこんな感じ。ハメる場所によって角度も変えられる

 

さらに、樹脂パーツの先端をハメ戻す位置を変えることで、ボードの角度を70~80度の間で3段階に変更可能なのもポイントだ。

 

例えばデスクトップPCのモニターなら80度、ノートPCなら少し倒して70度と、ボードを画面に近い角度で立てられる。これなら書類を見るときも視線の上下動がなくなるため、疲れにくいというわけ(ただし横置きは75度のみで角度変更はできない)。

↑横長のスケジュールシートや図面を見るときは、横置きが便利
↑横長のスケジュールシートや図面を見るときは、横置きが便利

 

↑樹脂棒が埋め込まれた“せり出し”は、紙を揃えるのにも使える
↑樹脂棒が埋め込まれた“せり出し”は、紙を揃えるのにも使える

 

ボードの左端には縁がせり出しており、書類を挟むときはここに長辺を当てて揃えることができる。また、ボードをヨコ向きに立てる場合は、書類がずり落ちないように支えるストッパーとしても機能する。

 

実はこの縁、裏のスタンド棒を埋め込む溝が表側に干渉しているだけなのだが、それが邪魔にならず、便利に使える機能として成立しているのだ。見れば見るほど「へー、よくできてんなー」と感心する仕組みである。

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立たせて書類が保管できる「ALTNA スタンドホルダー」

フリーアドレスのオフィスや、外出先の狭いスペースで仕事をする際に必携なのが、書類を省スペースで整理できて、かつ持ち運べるツール。つまり、ここでも書類を立たせたいのである。

 

そこで便利なのが、LIHIT LAB.の「ALTNA スタンドホルダー」。書類を入れたクリアホルダーをまとめて収納して持ち運べる、最近流行の“クリアホルダー収納ホルダー”であり、しかも自立して書類スタンドにもなるという製品だ。

↑LIHIT LAB.「ALTNA スタンドホルダー」800円(税別)。ネイビー、オリーブ、ブラックの3色展開
↑LIHIT LAB.「ALTNA スタンドホルダー」800円(税別)。ネイビー、オリーブ、ブラックの3色展開

 

内部は、クリアホルダーがすっぽり入るポケットが3つ+表紙裏に書類を差し込めるポケット、という構成。薄型だがコピー用紙がだいたい30~40枚は入るので、持ち運ぶ書類の多い営業職の人でも、これなら1日分の収納量としては充分だろう。

 

表紙にはゴムベルトが付いているので、そのまま持ち歩いても中身が飛び出す心配がないのもありがたい。

↑内部はインデックス付きの3ポケット。開口部も広く、それぞれにコピー用紙10枚以上は余裕で入る
↑内部はインデックス付きの3ポケット。開口部も広く、それぞれにコピー用紙10枚以上は余裕で入る

 

では腰を落ち着けて仕事をしようか、となったら、表紙を山形に折り返して机に置くだけで、きちんと自立して書類スタンドに早変わり。

 

秘密は、表紙の長辺に付いている小さなシリコン製の滑り止めで、この摩擦だけでピタッと安定するのだ。これは、手帳の表紙を折り返して置くだけで自立する、同社の「卓上カレンダーにもなるダイアリー」でもすでに使われているギミック。こういう単純なパーツひとつで、便利機能を実現してしまうのはLIHIT LAB.のお家芸で、相変わらずの上手さである。

↑表紙を山型に折り返して立てると書類スタンドに。この時はクリアホルダーも縦入れにすると出し入れしやすい
↑表紙を山型に折り返して立てると書類スタンドに。この時はクリアホルダーも縦入れにすると出し入れしやすい

 

↑表紙についた滑り止めパーツ。これだけで自立するのが面白い
↑表紙についた滑り止めパーツ。これだけで自立するのが面白い

 

立たせて置けば、どこでも書類の出し入れがとてもラクだし、ポケットにはインデックスもついているので検索も簡単。

 

実際、カフェなどの狭い机でも、必要な書類が分類整理ができた状態で用意され仕事ができるのは快適そのもの。で、終わったら表紙を畳んでゴムを掛け、カバンへストンと収納するだけ。移動中・作業中ともに書類の保管がこれひとつで済む、非常に優秀なツールと言えるだろう。

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