文房具
2021/10/11 19:15

在宅ワーク環境を快適化!コクヨのPC周辺アイテムでキーボード入力もメモもスムーズ

ある調査(※)によれば、コロナ禍の一年で売り上げを伸ばしたファッション関連製品の第2位が、PCケース・バッグだったという。前年比で598%だというから、これは相当なものだ。

 

ちなみに第1位は当然ながらマスク類で、80,508%。“8万%”なんて、昨対(昨年比)でそんな数字、初めて見た。と、さすがにケタが違いすぎるマスクはさておき。

 

PCケース・バッグが大幅に売れ行きを伸ばした要因として考えられるのは、やはりオフィス・自宅間でノートPCを持ち運ぶ機会が増えたということ。あとは、在宅環境でのPC周辺環境を快適にしたいという要望もあるだろう。ウェブ会議など、これまであまりなかった業務に対応しやすい製品というのも、望まれているんじゃないだろうか。仕事のやり方がコロナ前とは変わっちゃったんだから、仕事道具も変えていくのは当たり前、という話なのである。

 

そこで今回は、コクヨのワークツールブランド「BIZRACK(ビズラック)」から10月に発売される、新しい機能を持ったPC周辺アイテムを2点紹介したい。それぞれ、変わってしまった仕事環境に対して「こういうのがあると便利じゃない?」という提案が含まれており、なかなか面白いのである。

【2021年通販速報】コロナ1年、何が売れて何が売れなくなったかランキング(BUYMA/STYLE HAUS)より

 

狭い机でのウェブ会議を快適にするPCスタンド

まず紹介したいのは、「スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>」。

 

“運搬”という用途が明白なPCケースと違って、PCスタンドというのはまだ認知度が低い。しかし、実は使うことで首・肩の負担を減らして作業ストレスを軽くする効果が期待できるため、できれば使った方がいいツールなのだ。

コクヨ
スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>
4500円(税別)

 

収納時は13インチのノートPCとほぼ同サイズの薄い板状。このままPCと一緒にケースに入れて持ち運ぶのも問題なさそうだ。

 

そして、いざ使用するときは、表面のスタンド部を持ち上げ折り返してからノートPCを乗せると、ほどよい角度がついた状態になるという仕組み。さらに折り返し方を変えることで、角度は15度/25度の2段階に調節できる。

 

↑スタンドでノートPCに程よく角度をつけることで、作業効率はアップする

 

↑角度は2段階に調整可能。手首から肩にかけて無理のない角度を選ぶとラクだ

 

この角度がつくことで、今まで液晶を見下ろしていた視線が少し上がる。これによって、まず首の負担がかなり減るのだ。近年、スマホを見下ろし続けることによって頸椎を痛める“スマホ首”が問題になっているが、ノートPCの画面見下ろしもなかなかに問題なのである。

 

また、打健姿勢も変わって肩の位置が下がるため、肩胛骨周りの緊張が減る=肩こりもラクになるというわけだ。

 

↑スタンドなしの状態。首が前傾して、肩周りにもやや無理がある姿勢だ

 

↑スタンドで角度をつけてやると、首・肩が自然な位置に戻る。長時間の作業だと、これだけで体の負担が大きく違ってくるはず

 

↑PC内蔵カメラの高さも変わるので、スタンドを使えばWEB会議での写りもナチュラルに。ドーンと鼻の穴を晒さずに済むのはありがたいかも

 

とはいっても、ここまではあくまでも普通のPCスタンドのメリットでしかない。「スライドボード付きノートPCスタンド」が面白いのは、狭い机でウェブ会議が快適になる、とあるギミックの部分なのである。

 

そのギミックというのが、名前の通り手元から引き出せるスライドボードだ。

 

↑筆記具を使いたい場合は、スライドボードを引き出すと……

 

狭い机にPCを置いていると、ウェブ会議中にメモを取るだけの場所も取れない、なんてこともあるだろう。そういうときは、スタンド下端のタブをつまんで引くと、とフラットなボードが出てくる。これをパタンと折り返すと、ちょうどキーボードにフタをする形でボードが安定。

 

なんとこのキーボード上の板が、メモを取るための簡易的な机面として機能するのである。

 

↑キーボードが一時的に机として使えるように。ウェブ会議でのメモ取りはこれが快適

 

ボードはしっかりした硬さでたわみにくいため、上で筆記することで勝手にキータイプされてしまうようなことも、ほぼなかった。もちろん書きづらさもなし。書く場所がないからと、膝の上にノートやメモを置くより、はるかに快適だ。

 

また、画面とメモが同じ垂直軸上の近い位置で並ぶため、筆記時に際に画面から大きく視線を外さなくて済むのもありがたい。相手側から見ても、会話中にこちらが(メモを取るためとはいえ)顔を逸らしているのは、あまり感じの良くないもの。その点でも、キーボードの上で筆記できたほうが、印象の点で好ましいだろう。

 

↑文章を書く時などは、手元のグラつきがそれなりに気になる。ひとまずは「ウェブ会議用ツール」と考えて使うべきか

 

ただ、使ってみた感覚としては、スタンドとして使うには素材的な安定感がやや足りないかな、と感じることもあった。特に15度モードで使っていると、使用時に左右にグラグラと傾くことがあるのだ(25度だとだいぶ安定する)。これは、使いにくいと感じる人もいるかもしれない。

 

とはいっても、「狭い机でウェブ会議をする際のメモの取りやすさ」という視点で作られたPCスタンドは他にない。この利便性は一度味わってしまうと、なかなか離れがたい魅力があるのだ。

 

PCにくっつくガジェットポーチに、自立機能をプラス

合わせてもう一つ紹介したいのが、同じくBIZRACKシリーズの「スタンド型ノートPCオーガナイザー <ビスラック>」。これはシンプルに、マウスや電源ケーブル、イヤホンといった、ノートPCと同時に使いたいガジェットを収納するポーチだ。

コクヨ
スタンド型ノートPCオーガナイザー <ビズラック>
3200円(税別)

 

↑前面の収納量はこんな感じ。ポケットは膨らむが、厚みのあるものも収めておける

 

↑裏面のメッシュポケットは横マチがしっかりあるので、見た目以上の容量がある

 

表側はポリエステル製で伸縮性のあるポケットが3列4個並び、裏側は全面メッシュポケットとゴムベルト、という構成。ポケットに必要なツールを入れた状態でゴムベルトをノートPCにかけてしまえば、一体化してまとめて持ち運べるのがメリットだ。オフィス内での移動はもとより、自宅内でだって、必要なものはまとまってくれていた方がありがたいのは、道理である。

 

↑自立させる際は、裏面のマグネットスナップをパチンと留めるだけ

 

↑中身が入ったまま自立するので、ツールスタンドとしても使える

 

で、いざ作業を始める段になれば、PCから外して、ゴムベルト両端の根本にあるマグネットスナップを噛み合わせる。すると、少し傾いた四角柱型に変形して自立する。

 

携帯時は一体化、作業時は自立してコンパクトに置ける。徹底的に場所を取らない仕組みはユニークだ。

 

↑タブ裏面にはうっすら段差があるので、そこにスマホ下端が乗ると安定する

 

さらに、自立状態で下端のタブをめくってスマホを乗せると、スマホスタンドとしても機能する。自立した本体が傾いていることで、スマホ画面が見やすいようになっているのだ。

 

PCで作業しつつ業務連絡はスマホで受ける、といったやり方であれば、この使い方はかなりスマートにハマるのではないだろうか。スマホでウェブ会議に出たり、ビデオ通話をしたりするにしても、使いやすいのは間違いない。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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