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2019/3/10 17:30

【2019年版】全国津々浦々を巡った鉄道ライターが薦める「桜と鉄道」撮影スポット集(後編)

○その他の桜イベント情報

本原稿を作成中に、桜に関わるイベント情報が舞い込んできたので、一緒に紹介しておきたい。

 

◇相模鉄道・弥生台駅の桜がライトアップされる

相模鉄道いずみ野線の弥生台駅(神奈川県横浜市)は桜の木々に包まれている。花咲く時期となればホームからもその様子が楽しめ素晴らしい。同駅では3月16日(土)〜4月4日(日)の期間中、桜並木がライトアップされる予定だ。駅周辺や駅に隣接するフレンチレストラン「ペタル・ドゥ・サクラ」といった諸施設からもその美しい模様が楽しめる。

↑弥生台駅を包むように植えられた桜並木。夜はライトアップされ、さらに美しさが増す。東側にある駐輪場付近から駅と桜並木を俯瞰した。写真提供:相模鉄道

 

◇大井川鐵道がお花見夜桜SL列車を運行

大井川鐵道の沿線も鉄道と桜を絡めて撮影できるスポットが多い。そんな大井川鐵道で夜桜を楽しむSL特別列車が運行されることになった。運転日と行程は次の通りだ。

 

・運転日:2019年3月30日(土)

・行程:往路/新金谷駅18時00分発 → 家山駅18時28分着、帰路/家山駅20時14分発 → 新金谷駅20時44分着

・旅行代金:大人6000円(お座敷客車利用の場合)、6500円(展望車・普通客車利用の場合)

 

家山駅の手前、約1kmにわたり桜のトンネルが連なる。夜桜列車はその区間をゆっくり走り、車中からも夜桜を堪能することができる。

 

最後に「桜と鉄道」撮影方法に関して簡単に触れてみよう

 

 

◎おすすめ「桜と鉄道」撮影方法

一般的な桜を主題にした風景撮影と異なり、鉄道車両を絡めて撮るとなると、ちょっと撮影テクニックも異なってくる。そんなポイントを紹介したい。

 

◇主役をどちらにするか

桜と鉄道、どちらを主役にするのかを明確にしておきたい。鉄道が主役ならば、ピントは車両主体に合わせることが大切だろう。

 

加えてISO感度をあげるなり、またシャッター速度を遅くするなりして、絞りをなるべく絞った方が(もしくは絞り優先モードを利用、絞りの数値を上げる)、桜と鉄道の両者に、ピントの差が少なくなる。これで車両にピントはあったが、桜がピンボケということが解消できる。

 

◇空をより青く見せる工夫

桜の季節ともなると、意外に天気が続かない。また天気予報で晴れが予測されているにも関わらず、花曇り、春がすみと写真撮影のマイナス要素も春は増えてくる。青空が出ない日は、なるべく空を入れない構図にした方が賢明だろう。

 

さらに春になると普通に撮影していると空がやや赤みがかり、やや汚れがちに写ることがある。青空がはっきり見えている日は、ホワイトバランスを「太陽光」にして、さらにPLフィルターを上手く使うと、空の色がすっきりと仕上がる。

↑列車が近づく合間を利用して、桜の花を撮影する。桜の花が咲く時期、雲一つ無い青空は非常に貴重といって良い。写真はRAW画像で撮影したもので、桜の色をやや赤く微調整した。色はそれこそ個人の好みが強いのでいろいろ調整して試してみてはいかがだろう

 

◇露出補正はどうする?

通常の桜撮影の場合は、フレーム内にピンクの桜の花の割合が多くなることもあり、プラス補正で、と良く紹介されている。だが、鉄道絡みとなると、これはケースバイケースと言えるだろう。筆者個人はややマイナス補正にすることが多い。オーバー露出で白く写った写真よりも、ややマイナスぐらいで撮影した方が、後で調整しやすいということが多いからだ。

 

いずれにしても、撮影した後に色の微調整は可能だ。失敗を恐れず、多くの写真を撮って、「桜と鉄道」写真の楽しさを満喫していただきたい。

 

 

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